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2012年12月26日 (水)

南座顔見世興行24日通し

竹馬
今回の演目立ては、新歌舞伎含み源平時代のものが4本、傾城もの、仮名手本忠臣蔵、世話物と舞踊が船弁慶だけなのがちょっとさびしいですが、手堅いラインナップです。

佐々木高綱
よくかかる演目です。配役も松島屋中心のおなじみですが、我當丈が無理なく演じておられるので安心。

石切梶原
團十郎丈が体調不良で御休演。大事のうえにも大事をとってゆっくりお休みいただきたいと申し上げるばかりです。翫雀丈が代役です。お声がいいし、お姿も若々しい好人物というところで、のびのび機嫌よく演じておられました。これまで拝見した、幸四郎丈の重厚さ、吉右衛門丈の大物感、仁左衛門丈の涼やかさを思えば、團十郎丈はたぶん華やかなええ御
 義太夫狂言としての面白みはやや乏しかったとは思います。
梢は芝雀丈で決定版であられましょうが、七之助丈は華やかだけでなく、細やかな芸をなさってました。

寿曽我対面
勘九郎の襲名披露狂言です。時蔵丈の十郎、仁左衛門丈の工藤、秀太郎丈の大磯の虎、七之助丈の化粧坂の少将、橋之助の小林朝比奈他。
勘九郎の五郎は、長い手足、キレキレの動き、隈どりも良くお似合いで絵のような美しさ。気負いや力みが御役と重なりますので肩入れしたくなりますわいな。勘九郎丈の芸風は、、この人ならではの味わいでしょう。
仁左さまの工藤は初役とか。お姿の良さはいうまでもありませんが、古風と今風どちらの好みにも叶うところは、他の御方の追随を許されません。

廓文章
藤十郎丈の伊左衛門、扇雀丈の夕霧、吉弥丈のおきさです。
吉弥丈は、このような御役の御専門ですのでさまになっておられました。吉田屋が立派なお店の見えます。禿は吉太朗さん。
 
彌十郎丈の大活躍がうれしい昼の部でした。
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竹馬
夜の部は、初日に拝見したときと世界が変わってました。仁左さまの勘平さんは悲劇的な芸はそのままですが、着物の上から骨格が透けてみえるような激やせから若干体が戻られたのか、白塗りが綺麗でした。腹切りでは、万座の涙を絞られました。
あの日から20日、列座の幹部俳優様方は、ことさら明るい話題を選んでおられ、賑やかなことが大好きでいつも観客とともにあられた勘三郎丈をしのぶご発言ばかりでした。これ以上悪いことは起きないという悲しさの中の明るさに胸が迫りました。團十郎丈は最上手でしたが、御休みなさってますので、最上手は左團次丈でした。
船弁慶
弁慶は、團十郎丈の代役が橋之助丈。大柄で恰幅も良くなられてますので立派でした。知盛との対決も舞踊というより格闘のようで、劇的でした。勘九郎丈の気迫がもの凄く、竜巻というか渦潮と申し上げるか、おそらく目に炎があったと思われます。

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