ミス・サイゴン29日マチネ・戦争が引き裂いた若者たちの心
オリジナル・プロダクション
演出:ローレンス・コナー
日本版スタッフ
音響補・ポール・ゲートハウス
ミュージカル・スーパーバイザー:ガイ・シンプソン
振付補:ベンジャミン・オズボーン
演出補:ダレン・ヤップ
キャスト
エンジニア:市村正親
キム:笹本玲奈
クリス:原田優一
ジョン:上原理生
エレン:木村花代
トゥイ:泉見洋平
ジジ:池谷祐子
あらすじ
1975年4月。ベトナムの首都サイゴン。戦争により両親を失い、故郷を焼け出されたキムは首都に出て、差配人のエンジニアが仕切るクラブで働くことになった。最初のお客は、GIのクリス。クリスは、戦争や支配に懐疑的になり、ふさいでいたが、戦友のジョンのおごりでキムを買うことになる。キムとクリスは客と娼婦のはずだったが、お互いにひかれ結婚する。
1975年4月30日、民族解放戦線の侵攻に押されていたサイゴンは陥落し、米軍は全面撤退することとなった。クリスは、キムを連れてアメリカに帰ろうとしていたが、混乱の中ではぐれ、一人で帰国することになった。
1978年4月。サイゴン。
キムには親が決めた婚約者トゥイがいて、新政府のもとで、高い地位にった。トゥイはキムを探しあて結婚を迫るが、クリスとの間にできた子供タムがいることを告げて拒否する。逆上したトゥイはタムを殺そうとしたが、キムに射殺される。キムはエンジニアと共にバンコクに逃亡する。
一方、アメリカに帰国したクリスは、ベトナムに残してきたキムのことを気にかけながらも新しい生活を始めることを選び、エレンと結婚する。
1978年10月。タイのバンコク。
ジョンは、クリスに、キムがバンコクで生きており、クリスの子供がいることを告げた。クリスは苦しむが、妻のエレンとともにバンコクに行くことを決意する。
バンコクのキャバレー働くキムは探しに来たジョンに会う。ジョンからクリスがバンコクに来ていることを知ったキムは、早く会いたい一心で、クリスの泊まっているホテルに出向く。そこには、クリスの妻エレンがいた。製作:キャメロン・マッキントッシュ
作曲:クロード=ミシェル・シェーンベルク
作詞:リチャード・モリトビーJr.、アラン・ブーブリル
振付:ジェフリー・ガラット
オリジナル振付:ボブ・エイヴィアン
新演出となったため、大阪の梅田芸術劇場はじめ全国公演が可能となりました。大仕掛けのヘリコプターがアメリカとベトナム、クリスとキムを分け隔てる巨魁になっていましたが、映像と轟音とfで上手く処理されています。全体的に音がスピーディに華やかに、見た目は穏当に、ストーリーの印象は、大悲劇というよりリアリティのある悲劇になっています。ベトナム戦争はベトナム戦争。普遍化するにはまだ早すぎます。
キムは、新妻さん、知念さん、笹本さんのトリプル、クリスは原田さんと山崎さんのダブル、ジョンは岡さんと上原さんのダブルで、かなり迷いましたが、上原さんが気になりましたので、この回にしました。
キムは17歳の現地の幼妻、クリスは繊細な青年、ジョンは正義感ある無骨な青年という枠組みがええかなと思ったわけです。歌唱とイメージが一致しているっていいですねえ。
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アジア人蔑視、女性蔑視、合衆国の驕りでけしからん、そんな見方したらあきません。かといって、母の愛は強し、子どもが豊かな国で養育されることの優位性、米軍兵士も戦争の犠牲者の考え方を強調もあきません。
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