宝塚月組公演「春の雪」命を懸けてのみ完成する恋・清さまは明日海りおさんにしかできないように思いました。それにつけても、生田センセ、原作に沿っておられます。
バウ・ミュージカル『春の雪』
原作:三島由紀夫著~「春の雪」(豊饒の海 第一巻)より~
脚本・演出/生田大和
配役
松枝清顕(新興華族の嗣子)/明日海 りお
綾倉聡子(没落公卿系華族の令嬢)/咲妃 みゆ
本多繁邦(清顕の学友・平民)/珠城 りょう
清顕の祖母/夏月 都
松枝侯爵(清顕の父)/輝月 ゆうま
松枝都志子(清顕の母)/花瀬 みずか
飯沼茂之(松枝家の書生)/宇月 颯
洞院宮治典(宮家の令息・聡子の婚約者)/鳳月 杏
蓼科(聡子の乳母)/美穂 圭子
綾倉伯爵(聡子の父)/美翔 かずき
綾倉伯爵夫人(聡子の母)/琴音 和葉
月修寺門跡(聡子の大叔母)/白雪 さち花
あらすじ
維新の功績により新たに侯爵となった松枝家の嗣子・清顕は、学習院生で、明治大帝のお目にもとまるほどの美貌だった。松枝家の教育方針により、公卿である綾倉家に預けられ育った清顕は、神聖と優雅を好み、尚武と蛮勇を憎み、合理と有為を蔑む孤独な青年に育っていた。綾倉家には、2歳年上の美しい娘・聡子がいて、どちらからともなく惹かれあっていた。
大正元年秋、松枝家を大叔母の月修寺門跡とともに訪れていた聡子は、「私がいなくなったらどうなさいます?」と謎めいた言葉を残し、清顕の心を乱すのだった。後日、ただの縁談だったことを知り、清顕の関心をひき、心を試そうとしたことに、許し難い屈辱を感じ、復讐を誓う。だが、それは、聡子を愛していないという幼い虚勢に過ぎなく、自ら仕掛けた禁断恋路の桟橋に踏み出すものだった。
初日に拝見してきました。リアルタイムで原作にはまった三島エイジもためいきものの明日海りおさんの松枝清顕でした。主人公の文弱で傲岸不遜、根拠のない自尊の権化のような性格の悪さだけが表現できなかっただけで、完璧な原作の文脈どおり!
美しいのなんの、現実離れしておられます。
感動のあまり、ねたばれだらけになったらあきませんので一旦このへんで。↓よろしかったらポチッとお願いしますm(_ _)m。
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また、なかなか映像では表現しにくい、死にとりつかれ夢に支配されているという三島さんの世界観が、繰り返し登場する幻想シーンで表現され、しっかり楽しめます。特に、忠君愛国、武力崇拝の死を恐れ忌避する心情が表現されていることに感嘆します。
映画で割愛されていたバンカラ男・飯沼茂之の存在が、主人公の貴種ぶりを引き立てていてよかったです。
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