京都四條南座で玉様のお衣装や写真展が開催されています。もうすぐ葵祭、玉様の御入洛を待つばかりです。
今は,主がご不在ですので過去のシネマ歌舞伎を連続上映したはります。衣装展の入場料込みで2000円又は1500円です。
今月は,阿古屋,揚巻,夕霧,傾城等の他、舞扇、琴、三味線、胡弓小道具等が至近距離で見られます。傾城系のこれらのお衣装は凄いですが,どちらかといえば,佐々木能衣裳店謹製の熊野,船弁慶の静御前,知盛、茨木の真柴,能取りものの道成寺などが楽しめました。男性が着用する能衣裳のスケール感が馴染むからでしょうね。きっと。
マイ一番は葵上の六条御息所の打ち掛け!藤の花に御所車がぎゅうぎゅうのラッシュになっています。普通,御所車の図柄は裾や袂に1台とか,抽象化して車輪のみとかですが,お衣装は,重厚で具象的な刺繍が,地が見えないようにびっしり〜。六条御息所の車争いでの恨みが表現されていてぞーとなりました。この演目は照明は控えめですし,お顔が怖いので,お衣装の怖さまで気がつきませんでした。
雅な図柄だけに、銀燐や蜘蛛の巣より深い怨念と屈辱がうかがえます。葵の上さんも、人様の御車を家来衆がボコッてたら、制止なさるのが人の上に立っ者の有り様でしたのに…。
6月は阿古屋と傾城を使われますので、展示の入れ替えがあるようです。↓よろしかったらポチッとお願いしますm(_ _)m。
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ワタクシ的に「葵上」が好きなのは、源氏に愛されていない「葵上」を、一度も愛されたことが無いのに愛を失ったと誤解した六条御息所が恨むという構図です。体面の問題なんですよね。紫式部さんは深すぎます。
展示は大満足です。ただ,気になるのが,歌舞伎興行中,ホワイエやロビーに座るところがないのですけど〜。
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