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2012年3月12日 (月)

歌劇「タンホイザー」芸術の荘厳を体感させる圧倒的な音圧。波動を受けますので椅子に沈みます。

歌劇「タンホイザー」芸術の荘厳を体感させる圧倒的な音圧。波動を受けますので椅子に沈みます。
びわ湖ホール・神奈川県民ホール・東京二期会・京都市交響楽団・
神奈川フィルハーモニー管弦楽団 共同制作
ワーグナー作曲 歌劇「タンホイザー」ドレスデン版
全3幕 (ドイツ語上演・日本語字幕付)
演 出:ミヒャエル・ハンペ
(カラヤンと共にザルツブルク音楽祭の黄金期を築き上げた名演出家)
公演日時
2012年3月10日(土)開演 14:00
2012年3月11日(日)開演 14:00
会場:びわ湖ホール・大ホール
出演者
指 揮:沼尻竜典
管弦楽=京都市交響楽団
キャスト
ヘルマン(テューリンゲンの領主(バス))=妻屋秀,和大澤建
タンホイザー(騎士にして吟遊詩人(テノール))=福井敬,水口聡
ヴォルフラム(タンホイザーの親友(バリトン))=黒田博,大島幾雄
エリーザベト(ヘルマンの姪(ソプラノ))=安藤赴美子,佐々木典子
ヴェーヌス(愛欲の女神(メゾソプラノ))=小山由美,並河寿美ほか
合 唱= びわ湖ホール声楽アンサンブル、二期会合唱団

ワタクシは11日に拝聴しました。開幕前に沼尻さんは、午後2時46分の舞台上では、牧童が笛を吹いています。心のなかで黙とうをなさってくださいとおっしゃってました。
ミヒャエル・ハンペ氏の定評ある正統派の演出です。重厚長大にして荘厳、知的でありながら官能的、ほとばしる欲望と非人間的な禁欲の葛藤はワーグナーそのもの。この世界を表現するためには、やはりストイックな演出は論外です。
日本のオペラ界の最高峰の才能を活かしてくださる素晴らしい演出でした。
運よく良席で鑑賞できましたので、2メートル先に沼尻さん、オーケストラの中にいるような音量でした。休憩を含み3幕4時間余り。おうちにふらふらと帰り、そのまま2時間熟睡しました。音量、物量、合唱の人数、群舞の人数、装置の高さと奥行き…量が無ければ表現できない美があることに打ちのめされました。
画像は横浜公演のチラシをお借りしました。ヴァルトブルグ城のタンホイザー行進曲の場面です。こんなのが見られるなんてうそだーいというような豪華さですが、ホントに見られます。↓よろしかったらポチッとお願いしますm(_ _)m。
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びわ湖プロデュース・オペラも、しばらく、節約モードだったんですよ。オペラに関しては、ストイシズムは馬にくれてやらんとあきません。よかったぁ!

あらすじ
13世紀初頭,侯国テューリンゲン。
中世ドイツでは、騎士たちが吟遊詩人として歌う習慣があった。騎士の1人であるタンホイザーは、領主の姪エリーザベトを信奉していたが、愛欲の女神ヴェーヌスの虜となり,洞窟ヴェーヌスベルクに赴き,官能の快楽に溺れていた。

第1幕 ヴェーヌスベルク,ヴァルトブルク城近くの谷
快楽の日々を送っていたタンホイザーだったが、自由と人間の尊厳を求める心を取り戻し、ヴェーヌスから離れようと決心する。ヴェーヌスは彼を引き止めようと誘惑するが、タンホイザーはそれを退ける。
ヴァルトブルク城近くの谷に戻ったタンホイザーは,領主のヘルマンや親友のヴォルフラムらと出会い,再びヴァルトブルク城に戻るよう勧められる。罪の重さを思うタンホイザーはそれを拒否するが,ヴォルフラムに,エリザベートが待っていると告げられ,再び候に仕えることとなった。

第2幕 ヴァルトブルク城
ヴォルフラムらと共にヴァルトブルク城へと戻ったタンホイザーは、エリザベートと再会を果たす。その日はちょうど歌合戦が開かれる日で、お題は「愛の本質」。ヴォルフラムや他の騎士達が女性に対する信奉的な愛を歌うのに対し、タンホイザーは,官能の愛とヴェーヌスを讃える歌を歌いだす。激怒した騎士たちはタンホイザーを責めるが,エリーザベトはヘルマンに彼の罪を悔い改めさせるように願う。ヘルマンはローマに巡礼に行き教皇の赦しを得られれば帰参を認めるという処断を行った。タンホイザーはローマに旅立つ。

第3幕 元のヴァルトブルク城近くの谷
タンホイザーが旅立ってから月日が過ぎた。エリーザベトは、タンホイザーが赦しを得られるよう毎日マリア像に祈り続けている。そこへ,ローマから巡礼団が戻ってくるが,タンホイザーの姿はなかった。エリーザベトは自らの死をもってタンホイザーの赦しを得ようと決意する。密かにエリザベートを信奉するヴォルフラムは思いとどまるよう説得するが受け入れられなかった。
ヴォルフラムの前にタンホイザーが現れ,教皇に赦しを乞うたが,罪はあまりにも重く,「私の杖が二度と緑に芽吹くことがないのと同じく、お前は永遠に救済されない」と破門を宣告したのだという。自暴自棄になったタンホイザーは、ヴェーヌスのもとに戻ろうとしていたところだった。果たしてヴェーヌスが現れ手招きする。タンホイザーを引き止めるヴォルフラム…。
そこへエリザベートの葬列がさしかかり、幻影は消滅する。エリザベートの死を知ったタンホイザーは、悔恨と感謝のうちに息絶えた。そこへローマからの使者が緑に芽吹いた教皇杖を携え、赦免を告げて幕となる。

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