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2011年12月30日 (金)

第三舞台「深呼吸する惑星」舞台と客席の一体感に心がふるふるなります。

24日(土)18:00、森ノ宮ピロティホール
作・演出:鴻上尚史
キャスト
筧  利夫、長野里美、小須田康人、山下裕子、筒井真理子、高橋一生、大高洋夫、荻野貴継、小沢道成、三上陽永
あらすじ
とある葬儀の参列者たちがたわいない会話をかわしていた。WEBに残された言葉はどこへいくのか、という問いをきっかけに世界はワープし、とある惑星が舞台になる。そこは、管理統治する地球軍と、その星に生まれ育った星人たちの共同社会だ。なぜか地球人の異常な自殺率の高さが問題になり、一人の科学者がそれを解明しに、地球から送り込まれた。

劇作家・演出家の鴻上尚史率いる劇団・第三舞台の封印解除&解散公演『深呼吸する惑星』の制作発表が行われたのは9月。2001年、劇団結成20周年記念公演『ファントム・ペイン』を上演後、10年間の封印を宣言し活動を休止していました。1月15日の最終公演に向けて、全国を回っておられます。
売りは、スピード感あふれるセリフ回しやダンス、社会への風刺とギャグで、観客の熱狂的な支持を集めてきました。最終作は新作です。

公演中ですので、ネタバレを避けてかんたんな感想になりますが、一言で申し上げるなら、「共感」です。客席には男性も含め様々なジェネレーションが皆、思い入れと高揚感で観劇しました。同じ時代に生き、同じ社会的受容をした者が、共有や共感や連帯の理念やメソッドを失って久しいですが、まぶしくなつかしく思い出させてくださり、今こそ次の時代をしっかり生きなければならないと感じさせてくださいました。

SFの世界に仮託した主題は、ユニバーサルレベルでは理念なき統治、大義なき独立、社会的要請なきテロリズム、忍び寄る見えない社会悪に蝕まれる民衆の悲劇、パーソナルレベルでは生き続けることの意義、永遠の自分探しかと思われました。仮託しているようでもあり、直接的な青っぽい台詞があったり、やはり聞き逃してはいけません。ハイスピードで明瞭な台詞回しの技術をもつものだけがこの演劇の表現者たり得ます。
ジェネレーションギャップを際立たせるための役どころの高橋一生さんが、若さと実力で気をはいておられ、肩の力の抜けた誠実な青年として舞台上に存在しておられました。、鴻上エイジには自虐的です。
第三舞台と言えば!ダンス。センターの筧さん、相変わらず若く美しい3人の女優さん。大高さんも、小須田さんも、みんなそれぞれ生き生きとカッコよく、ファンサービスと未来への旅立ちを感じさせていただきました。
カーテンコールの拍手はいつまでも鳴りやまずでしたが、引き際が肝心と楽しく終了しました。
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