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2011年11月29日 (火)

大竹しのぶさんの「ピアフ」

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11月26日、森ノ宮ピロティホール。追加公演となった土曜ソワレを拝見しました。画像は公式よりチラシをお借りしました。
作:パム・ジェムス
翻訳:常田景子
演出:栗山民也
キャスト
エディット・ピアフ/大竹しのぶ
イブ・モンタン/田代万里生
テオ・サラボ/碓井将大
シャルル・アズナブール/KENTARO
マルセル・セルダン/山口馬木也
トワーヌ/梅沢昌代
マレーネ・デートリッヒ/彩輝なお
ルイ・バリエ/高橋和也
ブルーノ/山路和弘
ルイ・ルブレ/辻萬長
看護婦/吉田理恵

あらすじ
エディットは貧民街の街頭で歌を歌ったり春をひさいで暮らしていた。19歳のときにナイトクラブのオーナーのルイ・ブレに声をかけられ歌手としてデビューする。小柄なエディットはピアフ「小雀」という芸名をもらい人気を得ようとしていた矢先、ルイ・ブレが強盗殺人の被害者となる。
第二次世界大戦が始まり、ピアフはレジスタンス運動に間接的に手を貸し、戦後はフランスだけでなく合衆国でも人気を博する。人気や成功とは裏腹に私生活では孤独だったが、ボクサーのマルセルと深く愛し合うようになった。

物語は、19歳で本格的に歌手としてデビューしてから47歳で病死するまで、歌い愛し続けた疾走の人生を歌入り芝居で綴る。マルセルの死、デートリッヒとの友情、トワーヌとの腐れ縁、恋人でもあったイブ・モンタン、シャルル・アズナブールとの出会いと別れ、事故による負傷、痛みからはまった麻薬中毒、アルコール依存症、病魔との戦いの果てにたどり着いた最後の恋人であり夫となったテオとの愛。
圧巻は、ラストの30分の薬中、アルコールの禁断症状などで、マイクの前に立ってもぶっ倒れる心身の衰弱の場面である。歌も歌われる天才女優大竹しのぶさんの演技は、ピアフの真実にせまるというか、ピアフが憑依したかのような迫真力で、客席に訴えかける。
本職の歌手ではない大竹さんだが、演技力と訴求力は日本一。ピアフになりきっておられるので、何をなさってもピアフだ。「愛の讃歌」と「水に流して」は涙なしには聞けない。

偉大すぎる歌手の一生を描き切る意欲作だが、生涯全部を盛り込む必要はなかったのではという気がしないではない。大竹さんと梅沢さん以外は何役もこなされ忙しそうだ。超歌ウマさんは田代さん、美貌とナイスバディの彩輝さん、さすがの存在感の梅沢さんと辻さん、ひたむきさが眩しい碓井さんなど、皆さん細切れの場面でもきらーんと光っておられました。
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