京都国立近代美術館「夢二とともに」<川西英コレクション>
竹久夢二は,はかなげな美女を描いた叙情的な版画,当時の時代の先端をゆくテキスタイルや小間物,また,その愛と波乱に満ちた生涯や詩など,総合的な美のクリエーターとして,今なお,絶大な人気を博しておられます。国立近代美術館で大規模な展覧会が開かれていますので,拝見してまいりました。
最後の絵師,最初のイラストレイターとして時代の寵児であられたことを,自身も版画家であられるコレクターの川西秀氏のはまりぶりから窺える清新な展覧会です。
前日,玉三郎丈の公演を聴講して,玉三郎脳になっているので,竹久夢二といえば,昭和50年代の「長崎十二景」です。繰り返し上演されませんでしたが,絵から抜け出して来られたような丈の拵えと,この世のものとも思えない舞踊はよく覚えています。元より夢二により視覚化されたものですから,丈の芸術性の付加の余地が少なかったのと思われます。今考えれば,丈に失礼な企画ですね。
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京都国立近代美術館は、2006年度より、神戸で活躍した版画家・川西英が集め続けた作品・資料の収集を進めてきました。この1000余点から成り立つコレクションの中で、最も注目すべきは、三分の一を占める竹久夢二の作品・資料です。
これまでまったく未公開だった竹久夢二の肉筆画の紹介に加え、多数の夢二作品が含まれたこの幻の<川西英コレクション>をとおして、"新たな夢二像"を探ります。
初公開となる作品が含まれる竹久夢二の肉筆画6点をはじめ、《セノオ楽譜》の表紙絵、《どんたく絵本》といったほぼすべての装丁本など,みどころいっぱいです。
川西英は創作版画家として,サーカスや港・神戸の風景など鮮やかな色彩と明快なかたちで多くの人々に親しまれています。川西英の交友は広く、同時代の版画家や画家たちと互いに作品を交換しては、ともに新たな創造世界を育みました。同時代の夢二の影響を受けた作家たちの作品群もあり,大正から昭和初期の息吹を感じます。
竹久夢二が、恋人の彦乃と仮寓した東山区の二年坂界わい
たいへん賑やかな観光地になっていますが、当時のおもかげが偲ばれる建物もあります。
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