十月大歌舞伎 in 京都四條南座 人間国宝さま&ビジュアル系中堅役者さんのええ舞台でした。
10月10日、十月大歌舞伎公演の昼の部を観劇しました。この日は1回公演でした。今月は観劇自粛月間にしようと思いましたが、人間国宝の中村芝翫丈の御逝去のニュースを聞いて、舞台は生もの、一期一会と思い当たり、南座に走りました。
演目は以下のとおり。
何と偶然お隣は、@bunchachaさん、@ALVackyさんでした。切舞踊がパワフルでごーじゃす、インテリジェントできゅーとで、ええもんみたー!とにっこにこで劇場をあとにしました。
アフターは、「フランソワ」で伝芸談義で盛り上がったのはいうまでもありません
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一、矢の根
曽我五郎/橋之助、曽我十郎/翫雀、大薩摩文太夫/男女蔵、畑右衛門/亀鶴
橋丈は、矢の根を持って絵面に決まった姿が立派。長身で細身ながら、お顔が大きく見栄えがします。ええなあ。生真面目でちょっとシャイなところも若々しくて素敵です。
舞台上で化粧襷を結んだり、肌脱ぎになったり、後見さんたちも目を楽しませてくださいます。
翫雀丈は、はかなげでないですが、ほんわかもーどのええ十郎さんです。出番は少ないが、ニンに合った役なので、良い出来。
男女蔵丈の大薩摩文太夫、亀鶴丈の畑右衛門もすっきりした長身に大顔の役者向けの恵まれた体格。バランスがよく堅実です。
二、法然上人八百年大遠忌記念狂言
墨染念仏聖(すみぞめのねんぶつひじり)法然上人譚
法然上人/藤十郎、その弟子・源智/翫雀
熊谷直実/橋之助、式子内親王/壱太郎、九条兼実/亀鶴
今年は法然上人没後800年大遠忌にあたります。記念狂言ということで、信徒さんたちもようけ京都にきてくらはってます。ずっと前、「道元の月」を三津五郎丈で拝見しましたので、これも台詞劇と身構えてましたが、実は舞踊劇でした。
法然少年の一周忌。弟子の源智が、師の威徳を偲んで阿弥陀如来像を造りながら、師とゆかりの熊谷直実、式子内親王、九条兼実とのエピソードを語ります。
演出は抽象装置で、列柱、阿弥陀仏、蓮の花、群舞の僧たち(ちょっと韃靼を期待しましたが違いました。)と蜷川さん風ビジュアルです。
しかし、申し訳ないですが、教義や時代背景が分からず敢無く沈没。法然上人さまごめんなさい。
三、連獅子
狂言師右近・実は親獅子の精/翫雀、狂言師左近・実は子獅子の精/壱太郎
僧・蓮念/亀鶴の、僧・遍念/男女蔵
翫雀丈は、風格ある狂言師かつ慈愛ある親獅子ですんごく立派。壱太郎丈は花形役者らしい色艶と若者らしい覇気で場をさらっておられました。毛振りは、夜の部が無いのが幸いしてか思いきりブンブン振り回しておられ気持ちよかった~。
間狂言の宗論のお二人もベストコンビネーション。ユーモア、技術、知的で上品。よろしいなあ。
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