清水邦夫版・血の婚礼。窪塚さんのスパニッシュダンスあるわけなかった。
うすらボケ頭で予習なし・ロルカ版をイメージして出向いてびっくり。清水邦夫版、伝説のどしゃ降り版でした。
先日、森山大道さんの写真展で拝見した1960年代の新宿歌舞伎町の路地裏の風景と重なる装置に蜷川さんの思い入れが感じられます。見切れる両サイドの席をかなり潰されたところも、売らんかなの昨今の商業演劇の風潮と違います。
このテの、一族の血で血を洗う抗争ものが好きなものとしては、スペインでも、シチリアでも、グルジアでもええんです。
物語の主人公で花嫁略奪当事者の窪塚さんが、終止、ハイテンションながら、醒めた傍観者として座っておられ、逆説的で素敵でした。もう一人の当事者ハルキ役の丸山さんのまともぶりが際立っておかしい。本当の傍観者役の田島さんも、繊細でピュアな謎の少年を好演、素晴らしい舞台でした。
若い出演者たちの力は、破壊のなかからの再生というメッセージがしっかり伝わりました。
当事者そのものの花嫁役の中島さんの血の気の少なさがマイツボ!↓よろしかったらポチッとお願いしますm(_ _)m。
実はワタクシは雨に弱い。雨の日は意識が朦朧とすることもある。雨かかり席で、かなり応えました。演劇の力の凄さを思い知った舞台でした。
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