宝塚雪組公演・ロミオとジュリエット初日
音月桂さんの御披露目公演、初日行ってきました。
音月桂さんは、元々ロミオのイメージに相応しい方ですし全く危なげのないデビュー。雪組は、しばらく歌上手の主演男役さんがおられませんでしたから、耳へのあまりの心地よさに体の力が抜けました。雪を溶かす春の日差しのようなお声にふにゃふにゃに…。いつも力入ってたんや。1幕では、いつか、僕は怖い、2幕は、神はまだお見捨てにはならない、ひばりの歌声が特に聞かせてくださいました。
みみさんのジュリエット、本当にお歌を頑張っておられます!華奢なジュリエットもいいですね。しゃんと伸びた背筋ときりっとした立ち姿が主演らしいです。2幕では、主体的に運命に立ち向かっているのはジュリエットだという存在感ありました。
キタロウさんは、キャピレット家を背負うパワーが、歌と踊り、演技に満ちていました。ジュリママが思いを寄せるのもナットク。
マーキューシオの早霧さん。いっちゃったぶち切れマキューシオでした。キレのいいダンスも光ります。
ベンヴォーリオの未涼さん、歌は上手いし台詞は明瞭、頭脳も明晰そうで隙なし。
乳母のくらまさん、綺麗は汚い、あの子はあなたを愛しているでは、拍手と涙とっておられました。この場では、ロミオといい感じにはなりませんが、フィナーレではなんと、えらいことになります。
両家の父母、ヴェローナ大公、神父さま等大人たちは、星組版では緊張しておられましたが、2演目とあって余裕の仕上がり。
全体で問題があるとしたら、音月さんがロミオらし過ぎることでしょうか。自覚できない秘めた暴力性が透けて見えたら良いように思います。ピュアで世間知らず、平和を愛し、恋に恋する若者から、全てを捨てジュリエットのために生きるという大人の男への変貌の節目が見えにくいことだけでした。
アンコールは3度、スタンディングオベイションとなりました。
新生雪組にふさわしく大雪の朝となりました。↓よろしかったらポチッとお願いしますm(_ _)m。
三井住友VISAカード ミュージカル
『ロミオとジュリエット』
Roméo & Juliette
Le spectacle musical de GÉRARD PRESGURVIC
D’après l’ œuvre de WILLIAM SHAKESPEARE
原作/ウィリアム・シェイクスピア 作/ジェラール・プレスギュルヴィック
潤色・演出/小池修一郎
キャスト
ロミオ/音月 桂、ジュリエット/舞羽 美海
キャピュレット卿/一樹 千尋、キャピュレット夫人/晴華 みどり
乳母/沙央 くらま、ピーター/詩風 翠
ティボルト緒月 遠麻、パリス彩那 音
モンタギュー卿/飛鳥 裕、モンタギュー夫人麻樹 ゆめみ
ベンヴォーリオ/未涼 亜希、マーキューシオ/早霧 せいな
ヴェローナ大公/大凪 真生
ロレンス神父/奏乃 はると、ジョン/央雅 光希
愛/大湖 せしる、死/彩風 咲奈
今夜はディカプリオ版ロミジュリ放映されてます。
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コメント
>はぎおさま
チギさんは、宙組時代の春琴抄で落ちましたので、雪組に来られたときはうれしかったなー。
いよいよ、本文に書いていなかったネタばれ書きますね。
最初の神父さんの口上にある「全ての物語は愛と死に彩られていて、永遠に繰り返す。」とかあります。「出会った奇蹟、愛し合った悲劇」それです。愛の意志と死の気まぐれに翻弄されるロミオが、おそらくフランス版の主題で、音月さんは極めて忠実に演じておられるように思われます。
何不自由ない御曹司の危うさと迫りくる滅びの予感でしょうか。共感が得にくいけれど正解に思いました。
投稿: とみ | 2011年1月17日 (月) 23時52分
こんにちは。
いや~堪能しました♪星組版を見ていないので、真っ白な状態で楽しめたと思います。
さすが、歌唱力の雪組。昨年、かなりの退団者を出したとは思えないほど、層の厚さを感じました。
キムちゃんは、はまり役といってもいいぐらい持ち味にピッタリで…確かにまじめすぎるような気もしましたが、歌には圧巻でした。
その他たくさん気になる人がいましたが、今回何故かチギちゃんに目が行ってしまって♪
星組版も見て、ぜひ違いも楽しみたいです。
投稿: はぎお | 2011年1月17日 (月) 23時21分
>スキップさま
上々吉の御披露目にほっとしました。大抜擢や新戦力も危なげなく、危なっかしかった先代に思い至りました。
それと気になったのは霊廟の祭壇。あれを作り直してあげて欲しかったです。前が細かいところが完璧すぎたんですねえ。
投稿: とみ | 2011年1月10日 (月) 14時10分
とみさま
大劇場観てきました。
音月さん率いる新生雪組、上々の船出ですね。
そうそう、「変貌の節目」ですね。同感です。
とても端正でお行儀のよいロミオとお見受けしました。
しかし、歌、お上手ですね~。
そして私は、男らしいキタロウティボルトが何気に気になります(笑)。
ところで、今699775番目。
もうちょっとなんだけどな~。
投稿: スキップ | 2011年1月10日 (月) 00時08分
>かしまし娘さま
あけましておめでとうございます。こちらこそよろしくお願いします。
スカステという強いお味方が…。東京でご覧でしたら、ブラッシュアップされてましょうから、益々期待して良いように思います。
はい、別もんでした。ロミジュリに何を求めるかで、星、雪、好き好き分かれることでしょう。エリザのようにいずれ全組で上演されようとも、初演の初日のテンションは永遠不滅です。
投稿: とみ | 2011年1月 6日 (木) 20時10分
とみ様
遅ればせながらあけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。
なんと初日観劇ですか!ってことは、花組の鏡開きもご覧に!
星組版とは別物ですね。組カラーの違いを感じます。
芝居の雪組らしくしっとりと大人なので、ハイテンションというよりゆったりと時間が進む様な…。
衣装も違ってますね!!乳母はれみちゃんの方が私は好きだったりして。
なんてぇ観て来たような事を書いていますが、観たのはスカステ初日ダイジェスト(笑)
乳母がフェイナーレにえらいことになるって何?コマがどうなんの??知りた~い。
投稿: かしまし娘 | 2011年1月 6日 (木) 13時54分