お待たせしました。60万キリ番リクエストエントリその1・南座周辺の玉様出演演目所縁の地・30分早回り
今月の顔見世興行は京都の御当地演目がてんこ盛りです。開演前にさっくり一回りがおすすめです。マップはこちら。プロットしておきました。スタート。
四条河原の出雲阿国像
阿国は、関ヶ原の戦いが終わった頃に京都の北野天満宮で興行をしたという記録が残っていますが、この時の興行で踊ったのが「ややこ踊り」と呼ばれる踊りでした。天下一と有名になった出雲の阿国により、慶長13年(1608年)には四条河原で女歌舞伎が行われたと伝えられています。
四条河原
四条大橋から上流をのぞみます。鳥辺山心中の舞台は三条と四条の間の近道辺りのようです。鳥辺山をさして花道をゆきますが、松原橋に向かうのですね。舞台が南側にあるので、実際の位置関係と逆ですが、中も外も同じというのがいいです。近頃河原達引も四条河原の装置が登場します。
一力茶屋
花見小路四条の一力茶屋です。一度は行ってみたいです。
大石がもっぱら遊んだのは伏見撞木町と言われています。
建仁寺と勅使門(矢の根門)
花見小路をずっと南に下がると大本山建仁寺の境内地に入ります。
臨済宗建仁寺派の大本山。1202年(建仁2)栄西禅師が建立した京都最初の禅寺。
南の八坂通りに面した勅使門(重文)は、銅板葺切妻造の四脚門で鎌倉時代後期の遺構を今に伝えています。柱や扉に戦乱の矢の痕があることから「矢の根門」または「矢立門」と呼ばれています。元来、平重盛の六波羅邸の門、あるいは平教盛の館門を移建したものといわれています。
いよいよ本題に迫ってきましたよ。↓よろしかったらポチッとお願いしますm(_ _)m。
六道の辻
松原通に出て東に向かうと間もなく六道の辻に出ます。ここは、現世と来世の境界といわれています。鳥辺山をさすなら必ず通過する辻です。
幽霊子育飴
六道の辻の老舗の菓子舗。子育て幽霊の怪談が伝承されています。
六波羅密寺の平清盛の墓と阿古屋塚
963年(応和3)空也上人が開いた真言宗智山派の古刹で、西国三十三ヵ所第17番札所。本堂(重文)は、南北朝時代の再建。1183年(寿永2)の兵火で本堂を除いて焼失。空也上人像、平清盛公坐像(ともに重文)など平安、鎌倉時代の優れた彫刻が祀られてます。
お目当ての阿古屋塚は右側。確か前来たときは、清盛の墓には屋根はなかったので、最近設けられたものと推察されます。
玉様の公演の無事と大成功を拝んできました。
さて、六波羅密寺の表は三盛通り、近くは弓矢町、髑髏町などそれらしい町名で、この辺りが平家の屋敷が軒を連ねていたと知られます。しかし、おごる平家は久しからず。平家滅亡後に設けられたのが、鎌倉幕府の六波羅探題。府跡はすぐ南です。京都市立洛東中学の敷地ですね。
阿古屋が取り調べを受けたのはまさにここです。ちなみに、つい先ごろまですぐ北に松原警察署がありました。
六道珍皇寺
松原通りに戻って東へ…。
‘六道さん’と呼ばれています。
京の盆の始まりはこの寺の迎えの鐘。昔、この寺が鳥辺野の葬場の入り口にあったことから、ここが、現世と冥界の接点と考えられ、今昔物語にもでてくる当寺の寺宝の梵鐘の迎え鐘によって精霊がこの世によみがえってくると信じられていました。
本堂裏の井戸は、小野篁が冥土へ通った入口という不思議な伝説があり、閻魔堂には、閻魔大王像とともに小野篁像が合祀されています。
この続きは上京区編で、出雲阿国が舞ったと言われる北野天満宮を中心にレポしてきてます。改めて…。
30分以内に南座に戻るには、六道珍皇寺から東大路に出て、清水道バス停から祇園で四条通りを右折するバスに乗車くださいね。
お寺に参詣し、美術品や庭園を鑑賞するのでしたら、3時間は見てくださいね。
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コメント
素敵なサイト。それはあなたからより多くのアップデートを表示するには素晴らしいことだ。あなたが提供するすべてのリンクは、動作していないよう。
投稿: Jenna | 2014年7月 3日 (木) 12時20分
幡若宮神社の創建年代は不詳ですが
投稿: Eric | 2014年3月 6日 (木) 14時05分
お写真を、阿国の銅像コピーさせていただきました。
ありがとうございます。
投稿: ペイラックのジョフレ | 2011年8月23日 (火) 23時48分
>紅娘さま
考えてみれば今公演の女形さんのお役は全部なさってるのですね。羽衣の天女、寺子屋の戸浪、千代、沼津のお米、大磯の虎、化粧坂の少将、舞鶴、小春?、鳥辺山のお染。小春は見たことないので調べます。
やはり七段目のおかるですね。
チョイスはおとみですが、オリジナリティーありませんし。お友だちに紹介いただけましたら光栄です。
投稿: とみ | 2010年12月21日 (火) 08時31分
おとみさま:
とても詳しくて感服しました。改めてみると、南座の近くにもかなり多くありますね。お恥ずかしいのですが、私も半分ぐらい知りませんでした… 中国語に訳して私の中国語のブログの方に転載したいのですが、よろしいでしょうか?
投稿: 紅娘 | 2010年12月21日 (火) 00時12分