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2010年6月28日 (月)

京都国立近代美術館・2つの展覧会

最終日に駆け込みました。身の回りの風物に輝きを見出だす芸術家スピリッツに打たれます。ローマの心象風景そのままの写真に、憧れが掻き立てられます。
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京都国立近代美術館・2つの展覧会
稲垣仲静・稔次郎兄弟展

京都市立絵画専門学校在学中に第2回国画創作協会展へ《猫》を出品して画壇の注目を浴び、克明な自然描写の中に官能性や凄みを表現する画家として将来を期待されながら、25歳の若さで亡くなった稲垣仲静(1897--1922)。その仲静の弟で、染色作家として名をなし、昭和37(1962)年型絵染の人間国宝に認定された稲垣稔次郎(1902--1963)。
二人の父は日本画家であり、工芸図案家でもあった稲垣竹埠(ちくう)で、兄弟が、それぞれの道を継ぐような形となりましたが、共通するものは、身の回りの自然を凝視し、作品化しようとする強い意志でした。弟は早逝した兄を終生尊敬し、ことある毎に、「兄貴と二人展をしたい。兄貴には負けへんで。」と言っていたといいます。
本展は、その念願を果すもので、仲静の数少ない遺作のうち、現在所在の分かるもの全てと、稔次郎の代表作を集めて展示するものです。

京都国立近代美術館・2つの展覧会
ローマ追想―19世紀写真と旅

ローマは、西欧文明圏の中心的存在であり「永遠の都」として語り継がれてきました。悠久の歴史を誇り、絵画や文学、そして映画など数多くの芸術作品のなかで描かれてきたこの都市は、18世紀以降イギリスの貴族階級による遊学旅行「グランド・ツアー」の主要な訪問先として知られ、交通機関の近代化にともなうツーリズムの隆盛を受けて大量の一般旅行者を受け入れるようになります。
遠方への観光旅行を容易にしたのが鉄道の建設ラッシュでした。イギリスでは、近代ツーリズムの祖トーマス・クックが鉄道による観光旅行を企画して大成功を収めます。
同様に、「未知なる異境の地を視ること」への欲望によって実現したもう一つの発明が写真術(カメラ)だったと言えます。写真は瞬く間にヨーロッパ各国へと普及し、版画に代わって旅を記録する上で重要な役割を担うようになります。
当時のローマでは古代遺跡の発掘調査・保存活動が飛躍的に進み、写真家たちは古代の都の残影を求めてこの地を訪れました。紀行文学や絵画から得たイメージを重ね合わせ幻想の街として撮影されたこれらの写真は、旅行案内として一般に普及し、近代以降の「ローマ」イメージの原型となっています。
本展では、イタリア・モデナの写真美術館に寄託された19世紀写真のコレクションから厳選した、コロッセオ、凱旋門、教会建築などローマの名所旧跡を撮影した約130点の貴重なオリジナル・プリントを、日本人画家の渡欧手記など当館所蔵資料等とあわせて展示します。

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コメント

>hitomiさま
稲垣画伯は動物や植物の命の輝きを画像にする目と技を併せ持たれた巨星であられました。作品のほぼ全てを拝見できたよい展覧会でした。
やはり、行きを決定付けたのはにゃんこのポスターです。

投稿: とみ | 2010年6月30日 (水) 20時15分

この美術展も観たかったです。怪しくていい猫です。本当はOSKも観たいです。以前はあやめ池にも通いました。東雲さんの時、名古屋公演もあり知りました。
宝塚の大浦さん(スターの死であそこまで落ち込んだのは初めてです。)と、東雲さん、大好きでした。今のトップさんも観ています。
とみ様、二位になっています。

投稿: hitomi | 2010年6月30日 (水) 16時02分

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