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2009年12月16日 (水)

フロスト×ニクソン・ニクソン<フロスト<ニクソン・カテコは北大路さんの圧勝

Photo作:ピーター・モーガン
演出・上演台本:鈴木勝秀
CAST
リチャード・ニクソン(第37第合衆国大統領)/北大路欣也
デビッド・フロスト(英国のテレビインタビュアー)/仲村トオル
ジム・レストン(若手ジャーナリスト)/佐藤アツヒロ
スイフティ・リザール(ニクソンのエージェント)/中山祐一朗
ジャック・ブレナン大佐(ニクソンの側近)/谷田歩
ジョン・バート(英国プロデューサー)/中村まこと
ボブ・ゼルニック(ベテランジャーナリスト)/安原義人

おはなし
ウォーターゲート事件(1972年)から2年後の1974、側近が起訴され、自身も弾劾された第37代合衆国大統領ニクソンは任期途中で辞任した。
それから3年後の1977年、人気キャスターながら仕事に行き詰っていた英国人フロストは、辞任でうやむやになったニクソンの犯罪を追うレストン、バート、ゼルニックと組み、莫大な私費を投入し、ニクソンの連続インタビュー番組の放映を取り付ける。
ニクソンは、生臭いエージェントのリザール、元軍人の忠実なブレナンとともに、厳しい訴追や弾劾を乗り切った慢心と、名誉回復の機会になるかもしれないという下心で受けて立つ。
ニクソンは、フロストの追及をのらりくらりとかわし、本題と何ら関係のない自らの人間性をアッピールする。そして、収録の最終日、守勢一方のフロストは切り札を出す。
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2時間休憩なし。息もつかせぬ壮絶なバトルを予測していたが、どちらかといえばボクシングの試合のようだった。それも世界選手権タイトルマッチだ。
戯曲は、両者の対決までのプロセスを丁寧になぞる。ちょっとここが長いが、これがないと二人の対決までの思惑が分からずただのスポーツになってしまう。

何のために、自分のために…。賛辞、憧憬、当然のように良い席に案内され美酒を飲む、あるいは莫大な資金が欲しい…。生々しく尊敬とは程遠いむき出しの欲望が潔い。
インタビューは1回2時間で12日間と12ラウンドで、パンチが入ったところで時間、インターバルにはセコンドやコーチがあれこれアドバイス。

多彩で豊穣な人間性を前面に押し出し攻勢だったニクソンが、大統領が国益のために行う行為に違法性はないという失言に近い暴論で、齟齬を生じる。
そして、リング外での電話によるジャブの応酬

「ええ、でもぼくたちのうち一人しか勝てません。
ぼくはあなたにとって最強の敵となります。」
「スポットライトが照らすのは一人だけだ。
もう一方にとってそこは荒野となる。」

男ならこのような不敵な台詞をはいてみたいもの…。いや、男でなくとも社会的生命を賭けてこのような台詞を公言したい。政治家とブンヤは3日やったらやめられへん〜というのは真理だ。

実は、切り札の真実を突き止めたのは舞台裏で奔走したレストン。フロストは舌戦で勝利したのではなくチームの総力戦であるところに若干の割引はあるが勝ちは勝ち。ニクソンは果たして荒野を望んだのか。長い闘いも最終ラウンドはあっけない。

ともあれ、北大路さん。自信と威厳、洒落っ気と風格、傲慢さと小心さを兼ね備えた魅力的な人物造形だった。北大路さんは人間らしくて詰めの甘い人物が似合われる。まさしく大統領!
仲村トオルさんを舞台で拝見するのは初めて。不敵で自信家、名誉欲の鬼がそれらしい雰囲気だった。映像ではいろいろなお役を務められているようだが、舞台ではこのような直情的なイメージがよいのではないだろうか。

チームのクルーがそれぞれ男らしく任務を全うされていて、拝見するこちらも背筋がのびた。佐藤アツヒロさんが意外に繊細で、卑怯が似合いそうなのが新発見。

カテコでは大統領の圧勝。あのニクソンさんのポーズが決まってました。われわれ昔からのファンは椅子で卒倒してました。あー、スキップさま。いくら感謝してもし尽くせません。

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コメント

>スキップさま
よい舞台を拝見すると脳が活性化しますね。わたくしはもうベトナム戦争などを知ってる年頃でしたが、スキップさまがウオーターゲイトWhat?となられるのはご無理ないことでございました。
ほんとうにありがとうございました。

投稿: とみ | 2009年12月20日 (日) 10時16分

とみさま
その節はご一緒させていただき、こちらこそありがとうございました。
あれからフロストとニクソンのことを少し調べたり、当時の記事を
読んでみたりしました・・・事前に予習はしない主義なので(笑)。
とても見応えのあるお芝居でしたが、やはり北大路さんにつきるなぁ、
と改めて感じ入りました。ステキでしたね~♪

あ、獅子丸ちゃんにはらららもお世話になっておりますようで、
重ね重ねお礼申しあげます。

投稿: スキップ | 2009年12月20日 (日) 03時38分

>麗さま
装置も象徴的でよかったです。
飽くなきむき出しの名誉欲と権力欲は共感得にくいですが、どちらにも正義がないところが気に入りました。
スポーツ観戦のような見終わったあとのさわやかさ、ありした。
では、上方で豪遊の際には馳せ参じさせていただきます。

投稿: とみ | 2009年12月18日 (金) 12時34分

あら~♪
獅子丸ちゃんはうちのシュラと美酒に酔いしれ、
休憩してたんですか。(笑)

っで、やはり北大路さんは素敵でした!
スーツ姿も素敵でしたが、ラストシーンでの、
ポロシャツ姿というラフな格好がまたお似合いで♪
仲村トオルさんとの緊迫した攻防戦は、
見応えありました。
そこまでの伏線が私的にはちょっとダレてしまい、、、
後はお察しの通りでございますぅ。(笑)

投稿: 麗 | 2009年12月17日 (木) 23時59分

>獅子丸さま
とにかく、北大路さんカッコよかったということよ。

投稿: とみ | 2009年12月17日 (木) 21時59分

>はぎおさま
劇団四季のオンディーヌ、三島由紀夫氏の「癩王のテラスなどでおおっと思いました。美しい若者の象徴であられました。
映像でのずーとのご活躍は凄いです。オーラが違われます。お声がまたいいし。余韻あられます。

投稿: とみ | 2009年12月17日 (木) 21時57分

こんにちは。
本当にいい舞台でした。で、北大路さんの魅力にドップリ(^^♪
熱戦と同時に駆け引きの面白さもあり、まさに「ボクシングの試合」のようでしたね~
終演後も楽しゅうございました(^^)v

投稿: はぎお | 2009年12月17日 (木) 20時39分

きょう獅子丸は、シュラの美酒とか休憩したかも。
それできのう、らららが前面憧憬するはずだったみたい。

投稿: BlogPetの獅子丸 | 2009年12月17日 (木) 14時38分

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