エロール・ル・カイン展 in 美術館「えき」KYOTO
"イメージの魔術師"と称されるエロール・ル・カイン。1941年、シンガポールに生まれたエロール・ル・カインは、インド、香港、日本、サイゴンなど、東洋で幼少年期を過ごし、1968年に映画用に描いたラフスケッチが元となり『アーサー王の剣』を出版し、「ずっとやりたいと思っていた」絵本作家としての第一歩を踏み出すことになりました。
その後、『いばらひめ』『おどる12人のおひめさま』『美女と野獣』『まほうつかいのむすめ』など48冊の絵本を出版、1984年には『ハイワサのちいさかったころ』でケイト・グリーナウェイ賞を受賞し、イギリスを代表する絵本作家のひとりとなりました。
ル・カインの描くイラストレーションは、東洋と西洋、幻想性と写実性、繊細さと大胆さ、ともすると相反するかのような特徴をあわせもっています。また細密に描かれた作品は、装飾性が強く華麗、絢爛そのものです。自身の中に吸収したさまざまな像を自由自在に引き出し組み合わせ、ひとりの作家が描いたとは思えないほどの多様な作風によって形にする器用さは、まさに"イメージの魔術師"の名にふさわしいと言えるでしょう。
47歳の若さで亡くなるまで、絵本の挿絵やアニメーション映画製作に携わったル・カイン。今年が没後20年の節目の年となります。本展では、えほんミュージアム清里所蔵コレクションの中から、クリスマス絵本の原画、スケッチなど未公開作品を含む約150点を展覧し、類いまれなる才能を持ったエロール・ル・カインの華麗なイメージの世界をご紹介します。
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