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2009年9月12日 (土)

第19回上方歌舞伎会・上手になってきはったから見る側もそのつもりで見なくては…。

4公演あったが、8月23日の最終公演を拝見した。

片岡我當/片岡秀太郎=指導
修禅寺物語 一幕三場
 岡本綺堂作の新歌舞伎。伊豆修善寺の面打ち名工夜叉王とその家族、幽閉中の源家将軍頼家、それぞれの過激な生き様の物語。

子どもの頃、親がこの戯曲にだだはまりで、上演のたび連れていってもらった。
皆さん、お役の年齢に近い。妄想癖な姉にりき弥さん、リアリスト妹に當史弥さんとはまってる。篤実な妹婿・千壽郎さんが魅力ある男性なので、妹の生き方に一票かな。さらさらと流れたと見るか、激動の歴史のスピードと見るかは、観客の心次第。鎌倉方の御家人千志郎さんに目が釘付け〜。

片岡仁左衛門/片岡秀太郎=指導
双蝶々曲輪日記 引窓 一幕

人気の名作なのでよくかかる。確か、上方歌舞伎会でも相撲場は拝見した。
これが今年の上方歌舞伎会のメインディッシュのようだ。家族の絆がこれほど顕著な引窓は初めて。

まずは、十次兵衛役の松次郎さんが素敵な男っぷりで、女房のお早・純弥さんとのラブラブぶりにあてられる。侍になった嬉しさを隠そうともしない夫婦のわーい(*^□^*)がまぶしい。若者が演じる妙味だ。おかあさん、幸福で泣きそう。
その幸福に割り込む不協和音が當吉郎・長五郎。母親の前だから帰還した放蕩息子の位置付けだ。かわいいのでかばわずにおられようか。その母を守る若い主ぶりがサイコーの松次郎さんだった。
♪女房お早!純弥さん、いつの間にそないに上手くならはったん。仕事多いし、女房ぶりと花街の名残と、健気さと素直さを出し入れして技術点一番!欲目、贔屓目、親心、応援団モード抜きで拍手(爆)。引き出しの開け閉めを感じさせなくなったら満点。

藤間豊宏=振付
京人形
常磐津連中/長唄連中
雁祥さん・左甚五郎の、ひとり思い入れたっぷりの場面は頑張ってるという堅さがあったが、千次郎さん・京人形と踊り出してからはノリノリに。
そして後半。何べん見ても、お姫さまと奴を落とし、大工さんと立ち回りになるのか、因果関係がわっからへんが、歌舞伎だから何でもありだ。戦う甚五郎さんもカッコよろしいが、大工道具を折り込んだ立ち回りで皆さん本領を発揮。拍手喝采のうちに決まる。幕切れは爽やかな皆さんだった。

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千穐楽には指導者のご挨拶がある。
ずらりと勢揃いする役者さんたちの中央に、片岡我當丈、片岡秀太郎丈、片岡仁左衛門丈、藤間豊宏さんが並び、順に感想を述べられた。
第1回は十三代が健在で、我々三人はその志を受け継いで、次の世代へ伝えているとの趣旨で我當丈が、秀太郎丈も一生懸命指導したことを、仁左衛門さんは…みな言われてしもたと…。
松嶋屋の志は伝わってます。大阪締めで、目出度く幕。

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コメント

>勉強会さま
コメントありがとうございます。
ご覧のとおりの美吉屋贔屓です。
伝統芸能の担い手は、ダンサーと異なり「悔やまない~。愛に生きた日々に悔いはない~。」ではあかんのですね。
職業に選んだ方々の人生が幸福でありますようにと祈りながらいつも拝見しています。

投稿: とみ | 2009年9月13日 (日) 00時22分

上方歌舞伎会は内輪の勉強会の域を超えられない気がします。
松嶋屋は上方の次世代を担う役者を作る気があるのか。
文化庁の補助があるので、とりあえず毎年続けている。
これが興行として成り立たない一番の理由だと思います。
今後も上方歌舞伎は関東の役者が関西に来るだけで、上方役者だけの興行は成り立たないのではないでしょうか。

投稿: 勉強会 | 2009年9月12日 (土) 22時19分

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