市川海老蔵 特別舞踊公演 in 大阪松竹座・バレバレのマスカレード
もう今日が千秋楽だった。短かかった。
6日(土)夜の部を鑑賞した。この公演は、関西で新型インフルエンザが流行していることを受けて、プログラムの順を変更し、口上で市川家に伝わる「にらみ」が実施された。華やかな演目に添えて、一年間の病魔退散、無病息災も祈念するめでたい趣向である。見送らなくて良かった〜。
市川海老蔵 特別舞踊公演
一、保名(やすな) 安倍保名/市川海老蔵
二、雷船頭(かみなりせんどう) 船頭/市川海老蔵
三、口上(こうじょう) 市川海老蔵
「にらみ」相勤め申し候
四、歌舞伎十八番の内七つ面(ななつめん)
元興寺赤右衛門/市川海老蔵
保名
端正で凛々しさ一杯、生命の息吹きがほとばしるようだった菊之助丈の保名よりは、病んだ投げやり感があり、いっちゃった人という風情が素敵。大きな目は、伏し目にしても伏し目パワーがあるんだわ。不思議〜。
雷船頭
休憩なしに、大川端へ。立役が問答無用にカッコよく見えるのは、奴姿と首抜きと勝手に決めているが、首抜きはきりりとした表情をますます凛々しく見せてくれる。
雷さんがなぜ船頭と絡むことになったか、難しいことは考えてもしゃーないんで、コミカルな振りを楽しもう。
口上
年頭に市川宗家ににらんでいただくと一年間風邪をひかないという信仰がある。風邪をこじらせたらあっけなく落命するお江戸の人々の、スーパーヒーローの出現を待つ祈りに似た思いがなぜか近しく感じられる昨今。襲名披露興行以来なので懐かしい。場内はマスク姿は無かった。
七つ面
眼目の七つ面。
翁→お猿→鎌倉権五郎&清原武衡→関羽&般若→恵比寿→お猿→押し戻し
面打・元興寺赤右衛門が自作のお面をかぶって様々な振りを見せ、最後は捕り方6人との大立ち回りとなり、やんややんやで幕。なんとも、おおらかで、ひたすら楽しい。面を素早く取り換え人物を踊り分ける妙味で見せる踊りのようだが、細かい芸はとにかく、圧倒的かつ神懸かり的なパワーの立ち回りにカタルシスだ!
面があっても無くても同じ力のあるフェイスがいいんだな〜。「面」いらんなとつぶやいているおぢさんが!禿同!
今年一月に新橋演舞場で上演されたものに、後半に荒事加えを大きく変えてあるとか。面白い舞踊にしたいという抱負だったようだが、ホントに面白かった。
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コメント
>火夜さま
海老蔵丈にらんでもろたもんは無病息災になれたらいいですね。そういえば今日フェーズ6になってしまいました。
明日から竹三郎丈の記念公演ですね。気合入っておられるのでは…。
投稿: とみ | 2009年6月12日 (金) 23時42分
ひとりマスカレード公演鑑賞以降やたら体調がよく元気がありあまっている感じです。
効きますねえ(笑)
投稿: 火夜(熊つかい座) | 2009年6月12日 (金) 12時43分