文楽若手会 in 国立文楽劇場
文楽若手会21日(日)に駆け込み鑑賞。
今年の主要メンバーは下記のとおり
ワタクシ的には,喜怒哀楽が半端でない軍記もの,戦記ものが好きで,掃射砲のような三味線と絶叫に近い大夫さんの組み合わせに萌えるタイプである。
お目当ては,始大夫さん&清志郎さんの熊谷陣屋の後だった。
終わってみればみんーんな良かっためでたしめでたしというのも折込済み。でも良かった。
それでは話にならないので気のついた点を少し。杵造や弥陀六のような薄着の人形は重い人形に比べ形が取りにくい。左遣いさんとの連携がとても大事と気がついた。いつも気がつかないということもまたすごい。団子売の床は,ほんわかハッピーに,夫婦は嫁主導がいいように思う。人形もそのように思う。
熊谷は見せ場の「物語」に入る前に「今から見せ場やで」というクレッシェンドが欲しかったところ。相模は,昨年,簑助さんの絶品ものを至近距離で見た記憶が残っているので,おとなしめに感じた。
新口村は,二週間前に鑑賞教室で拝見したこと,熊谷で気合入れすぎたことが災いし,気がついたら「目隠しからご対面」になっていた。清治師匠の後は落ちるというセオリーが,お弟子さんに引き継がれているのは喜ばしいが,申し訳ないやら残念やら。
![]() 文楽 |
記
団子売
つばさ大夫,呂茂大夫,希大夫,咲寿大夫
団吾,龍爾,寛太郎,清公
お臼/紋秀,杵造/紋吉
一谷嫩軍記
熊谷桜の段
芳穂大夫,清丈
熊谷陣屋の段
前 咲甫大夫,喜一郎
後 始大夫,清志郎
堤相模/清三郎
堤軍次/玉翔,藤の局/紋臣,梶原/玉勢
弥陀六/勘市,熊谷/玉志,源義経/清五郎
傾城恋飛脚
新口村の段
口 靖大夫,寛太郎
前 睦大夫,龍爾
後 相子大夫,清馗
忠兵衛/文哉,梅川/簑紫郎,孫右衛門/玉佳
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コメント
>藤十郎さま
床も突然フルスロットルになってました。弥陀六はよかったです。覇気があって分かりやすい若手会はいつもいいです。
投稿: とみ | 2009年6月26日 (金) 23時05分
えっ、日曜日にいらしてたんですね! またまたすれ違いでした。
床はわかりませんが、人形については私も同じような印象を持ちました。杵造はむずかしいですね。弥陀六はターボエンジンかけたように途中からすっ飛ばすのでまだいいですが、杵造はゆったりした動きが多いので余計に大変そうです。
弥陀六は先代勘十郎、玉男、文吾などで見てきましたが、おっしゃるように左との連携がいいと実に面白い役です。勘市さんにはぜひ持役にしてほしいと思っています。
清三郎さんの相模はおっとりしていました。実力があってきれいに人形を遣う人ですから、さらに濃さも求めてもらっていいと思うのです。
投稿: 藤十郎 | 2009年6月25日 (木) 16時43分