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2009年4月20日 (月)

文楽4月公演第2部・三段目・渾身のリレー

すしや
椎の木、小金吾討死、すしやと休憩なしの2時間45分♪

主人公のいがみの権太は、歌舞伎では座頭が魅力をたっぷり見せるのに比べ、文楽ではほんまに悪い奴に見えてしまうのと、夫婦のラブラブ度もあっさりめにびっくり。目当ての幸助さんの小金吾討死も捕手との殺陣に華やかさは乏しい。清友さんの三味線も闇を表現され重い。ふむふむ、これが文楽ならではの端場ということらしい。確かにこの方がスッキリとする。
床が回り、住大夫師匠が登場し、人気の高いすしやが始まる。簑助さんのお里ちゃんがあどけなくかわゆらしいながら、しっかり者で人情の機敏もわかる理想の娘を表す。枕の扱いで笑わせ泣かせる。

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文楽

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18日は、BB会(国立文楽劇場開場25周年記念文楽ブロガーの会)が予定されており、わたくしも参加したいと思っておりましたが、諸般の事情で失礼させていただきしました。まだ周年イベントは始まったばかり。次のチャンスがあればきっと参加します。やたけたの熊さま、花かばさま、まゆみこさま、Mさま、Kシスターズさま、ご挨拶だけで失礼しました。藤十郎さま、すれ違いで残念でございました。


この段の主題は、武家の争いに巻き込まれた庶民の忠義と恩愛に引き裂かれた悲劇による癒えることのない悲しみだ。千歳・清二郎の爆音コンビは権太の慟哭と咆哮を語るにこれ以上のペアはなく、住大夫師匠・錦糸コンビは、それぞれの悲しみを情感たっぷりに詠じられる。ここでも、権太の命懸けの親孝行を嘲笑うかのような、梶原は実は元より許していたとの皮肉な結果が恨めしい。「大物浦」から続く善意のソゴがやりきれない。
三位中将維盛卿の出家は義経の悲運と呼応するもので、忠臣蔵なら勘平さんの切腹に相当する枠組みとなっている。ようでけた段取だ。よう似た悲劇の主題の変奏ということで、文楽は音曲、これは交響曲だ!とわかってすっかり満悦。
ここで夜の部前半が終わって第四楽章歓喜へ。頑張ろう。

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コメント

>火夜さま
夜の部は二度目でした。住大夫師匠の情のある愁嘆場、千歳大夫のめいっぱいの土壇場、聞き応えありました。客席が力入れば、床ものります。ええ公演でした。幕見もなかなか入れない大盛況が嬉しかったです。

投稿: とみ | 2009年4月23日 (木) 23時10分

同じ18日でしたか!(わたしは幕見のみでしたが)

捕手ツメちゃんたちってば見るからに弱いんだもん〜、戦ってみたい(笑)

投稿: 火夜(熊つかい座) | 2009年4月23日 (木) 18時22分

>花かばさま
ええ場面任されたはりました。音量大きすぎると脳細胞がへたって眠くなることありますが、芸の力でねじ伏せたはりました。こんな、公演ごとのおおっを発見するのが嬉しいです。

投稿: とみ | 2009年4月21日 (火) 12時14分

>千歳・清二郎の爆音コンビ

爆音でしたね。今までは、千歳さんの時に何度か意識がなくなったのですが(すみません)今回は、引き込まれました。

1部の相子さんもよかったです。

車で横を通りましたが、通り抜けはすごい人でしたね。
びっくりしました。

投稿: 花かば | 2009年4月21日 (火) 08時57分

>やたけたの熊さま
このコンビ応援します!映りもよろし。文楽は格闘技、三味線は掃射砲です。
小金吾の立ち回りはロープを多用すると三人遣いやとえらいことになるからでしょうか。幸助さんには飛んでいただきたい。
実は事前に通り抜けに行ったのが禍したと考えられます。

投稿: とみ | 2009年4月21日 (火) 08時28分

>千歳・清二郎の爆音コンビ
いやー期待を上回る出来でした。千歳大夫さん、これでワンランク上がられたように思います。このお二人、相性がよさそうですね。楽しみです。

BB会は残念でした。好評により2回目もありそうです。次回は早い時間から小宴を開くようにしますので、是非にご一緒願います!

投稿: やたけたの熊 | 2009年4月21日 (火) 06時19分

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