日経新聞夕刊に、咲大夫さんが四ツ橋界わいをめぐる記事が掲載
今夜の日経新聞夕刊に咲大夫さんの記事が掲載されていた。日経Web関西にもアップされている。
今年から、切り場語りに昇格なさった豊竹咲大夫さんが、四ツ橋や文楽座跡、新町界わいの昔を、幼少時代のエピソードも交えて語っておられる。このあたりは、新町遊郭があり、冥途の飛脚もここが舞台だ。
「行き当たりばったりの男やね」と苦笑しながらも、咲大夫さんの言葉には情がこもっている。
昔の大坂は、とことん遊んで遊んで身代つぶしたお人には寛容な風土がある。そういえば、祇園で全財産を使い果たした吉井勇も神格化されている。滅びはるお人は、恋にではなくともいずれは破滅しはる運命。そんなら、恋に死ぬのがいっとうかっこええ。身分制が固定し拝金主義がまかりとおり閉塞感ある元禄時代。若者が見た刹那の夢を、鷹揚の心で語るに相応しい暖かさがあられる。
わーい。だんだん楽しみになってきた~。文楽劇場行く前にいってみよっと。
| 固定リンク
「文楽」カテゴリの記事
- 文楽初春公演初日行ってきました(2015.01.04)
- 竹本住大夫師匠が引退を発表なさいました(2014.03.01)
- 文楽初春公演(2014.01.13)
- 文楽地方公演 in 京都 まだ朝顔が咲いているんです。(2013.10.07)
- 鑑賞教室を一度しか拝見できなかった反動で、若手会はしっかり確保しました。(2013.06.23)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
>やたけたの熊さま
文楽の世界は世襲制でないとはいえ、子守唄が義太夫、お伽噺が浄瑠璃という恵まれた環境は、人から人へとしか伝承できない古典芸能ですから、さもありなんでございます。
文楽の世界はまだ生きてるんですね。
投稿: とみ | 2009年4月10日 (金) 08時20分
咲大夫さんの生家、というか先代・綱大夫さんのご自宅は、道頓堀東の「二ツ井戸」。国立文楽劇場のナナメ裏あたりですから、大夫として申し分のない環境で生まれられ、大きくなられたんですね。
投稿: やたけたの熊 | 2009年4月10日 (金) 06時41分