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2009年3月10日 (火)

トロイ戦争は起こらないだろう in 京都劇場・初日

090308trojan01当然8日初日に行った。最前列中央より↑この辺やや上手。エクトールかぶりつき席だ。舞台美術家・金森馨氏の装置がこの写真のとおりで迫る。若干客席に張り出しているので、目前に舞台が迫り、トロイの臣民気分で観劇できる。
トロイ戦争が10続いてもかまわないわ。アンドロマック、トロイリュスとクレシダ、グリークス、オイディプス、王女メディア、アンチゴネ。ギリシャ悲劇が続いてもいい!
ものがたり
トロイの王族・アンドロマックとカッサンドラは、不穏な政情を案じていた。パリスが、スパルタ王妃エレーヌを略奪したため、ギリシャ連合軍が艦隊を集結し、エレーヌの返還を要求している。しかし、老王、文官たちはエレーヌの美しさに心を奪われ、返還を拒む意見が大勢だ。
そこへ、帰還を待ち焦がれていた勇将エクトールが凱旋してきた。戦争の何たるかを熟知しているエクトールは、問答無用でパリスにエレーヌの返還を命じる。何一つ決断しないパリス。
いよいよ、ギリシャの知将ユリスとエクトールとの、国家の存亡を賭けた最終会談が始まった。

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主演エクトールの阿久津陽一郎さんの美しいこと、凛々しいこと、勇猛な戦士にして情理を理解する大人の男、愛妻家、親孝行、兄弟思い、槍投げ記録70メートル保持者、国家に忠誠を尽くし、臣民や兵士と兵士の寡婦を愛する理想の男だ。ギリシャ彫刻のような大腿筋、上腕二頭筋の形に目が吸い寄せられる。東京公演より短めサラサラヘア、戦地から帰還したばかりのイメージだ。
味方さんのユリスは知性と穏やかさに加え、愛妻ぺネロペを思い出させるアンドロマックの姿に、女たちの嘆きを思いやる懐深さを見せる。
東京と大きく変わったのが、詩人で元老院議員・好戦派の栗原さん。東京では、いかがわしい変人なイメージだったが、今回は、徹底した好戦派で異常に復讐心が強い男になっていた。プログラムには、最も演じ方にバリエーションがつけられるおいしい役で、普通に演じるのが好評らしい。
パリスの田邊さんは、ますます辛口に。愛と美の象徴のカップルなので甘口にお願いしたいところだ。優男にしては大腿筋が立派過ぎる。衣装デザイナーさん、もうひと頑張りお願いします。
前回、家人はトロイリュスはトロイの浮浪児と思っていたらしい。ベイビージョーンの印象が強すぎたのか、トロイの末の王子やでと告げるとひっくり返っていた。うん、今回はちゃんと王子に見えた。

やはり、開戦前夜の両将の対決が圧巻だ。運命の天秤に背負っているものを載せようという応酬、ギリシャの本音は名誉でなくトロイの富と看破するヘクトール。戦争の愚かさと悲惨さを正面から訴え回避に賢明となるエクトール。強大な武力と政治力、経験という優位から余裕のユリス。劇団四季独特の音楽のような台詞に聞き惚れよう。
弔辞も好きだ。
生還した我々は我が妻を抱く。戦死した君たちの妻も抱く。(。≧∇≦。)トロイ兵士の妻なら快く夫を戦地に送り出しますわ。

トロイ
                   ギリシャ
王太子妃アンドロマック/坂本里咲 スパルタ王妃エレーヌ/野村玲子
王妃エキュブ/斉藤昭子        イタカ王ユリス/味方隆司
王女カッサンドル/都築香弥子    オイアクス/青羽 剛
王女ポリクセーヌ/川良美由紀
王太子エクトール/阿久津陽一郎 神々
詩人デモコス/栗原英雄       平和の女神/西田ゆりあ
王プリアム/山口嘉三         虹の女神/岡本結花
王子パリス/田邊真也
ビュジリス/池田英治
幾何学者/畠山典之
王子トロイリュス/大空卓鵬
水夫・伝令・兵士たち
高草量平、高島啓吾、岡本繁治、北山雄一郎、関隆宏、渡久山慶、名児耶洋
トロイの女たち
千村璃永、藤井さやか

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