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2008年10月18日 (土)

30万ヒット記念リクエストエントリ・中之島幻想「ポンヌフの恋人」を疑似体験するなら水晶橋で

水晶橋

水晶橋2
つどいさまからいただきました、30万ヒット記念リクエストエントリ「おとみの原風景シリーズ続き」ですが、本日、大阪商工会議所主催「大大阪モダン建築ツアー」案内人・高岡伸一さんに参加してきました。たくさんの応募のなかから抽選で当たりました。おとみはくじ運はよろしいので、あやかりたい方は、別途ご相談ください(゚▽゚*)。まち歩きレポ、札幌中之島の詳細は追々。

本題。明日は京阪電車中之島線が開通する。お待たせしたのは、このエントリを書く日は、人の流れが変わる前日の10月18日にしたかったからだ。新線の4駅は、なにわ橋大江橋渡辺橋、中之島で、堂島川にかかる橋だ。
橋づくしと聞くと、義太夫好きなら真っ先に思い浮かべるのが「心中天網島」だが、前に記述したとおり、通りや橋といったインフラは、大阪城下町築造当時のものだが、北船場界隈の現在の景観は1920年〜1930年代に形成されたものだ。で、おおかたの船場の子の原風景は、洋風建築と石造の橋群である。なかでも、群を抜いた美しさで写生人気ナンバーワンは水晶橋(ライオン描くのはめんどうだっただけかも…。)。本体のアーチとその上の9つの小アーチの組合わせが、重厚ななかにも躍動感が感じられる。居住性にも優れていそうだ。
この水晶橋は実は橋ではない。本来は、河川浄化を目的として1929年に『堂島川可動堰』として建設された可動堰で、水質改善に大きく貢献した。人道橋として何の疑いもなく橋として利用されてきたが、法律上でも橋となったのは1982年のこと。

シテ島と中之島、セーヌ川と堂島川、花火、船遊び、地下鉄、この橋、この風景、映画好きなら1991年、単館上映ながらロングランヒットした「ポンヌフの恋人」を思い出して欲しい。生ぬるいラブコメや自分探しの男女の卑怯な駆け引きがばかばかしくなる、焼け死にそうな恋愛映画だ。セーヌ川に飛び込むシーンもあるので、あやかりたければ、クリスマスの夜、カップルで堂島川を遊泳するのもよい。
自棄的にホームレス生活に飛び込みたい願望、失うものが何もない極限の男女の愛、愛しかない水鳥のような生活、水晶橋に立てば、得られそうで得られないものの幻影に瞬時立ちくらむ。

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D111870781ポンヌフの恋人 LES AMANTS DU PONT-NEUF
上映時間125分、フランス(1991)
監督・脚本:レオス・カラックス
出演:ジュリエット・ビノシュ、ドニ・ラヴァン、クラウス=ミヒャエル・グリューバー
音楽:デヴッド・ボウイ他
物語
セーヌ川のポンヌフ橋をねぐらにしている大道芸人アレックスは、空軍大佐の娘ミシェルという画学生と出会った。ミシェルは、失恋の痛手と眼病への絶望から、自棄的に学寮を飛び出したのだった。二人は橋の上で一緒に生活をはじめた。
ある日、アレックスは地下鉄の構内で尋ね人の告知を見る。広告主はミシェルの父で、眼の治療方法が見つかったから、家に戻ってきてほしいというものだった。眼が治ればミシェルは自分のもとを去ってしまう。アレックスは、ポスターに次々と火を放ちはじめ…。
「ボーイ・ミーツ・ガール」「汚れた血」のレオス・カラックス監督が、3年の歳月をかけて撮りあげた作品。ポンヌフ橋やパリの町を巨費を投じて再現したオープンセットが話題となった。革命記念日の大花火やクリスマスの雪景色が幻想的で抒情的な美しさだ。

ミシェルは一度はポンヌフを離れ視力を回復するが、愛を捨てた呵責に心は虚ろである。ラスト、クリスマスの夜、ミシェルはポンヌフに戻りアレックスと再会を果たす。
過激なラブ・ストーリーと言ってしまえばそれまでだが、ポンヌフを中心に展開されるリリカルで美しい映像やドラマチックな展開に眩暈がした。

ポンヌフ

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コメント

>袖ふれあうもさま
現地踏査報告ありがとうございます。映画で見た場所に出かけるのはかなりポピュラーな旅行行動になっていますが、誰もが叶えられる夢ではありません。おめでとうございます。橋大きいですし交通量もかなりですね。
写真いただかせていただきます。

投稿: とみ | 2009年9月 7日 (月) 08時12分

どういう訳か,今日はほんまもんのポンヌフを触ってきました.
頑丈な石づくりの橋は,これかも多くの物語の舞台になリ続けると思いました.

世界中から,かの映画を見た人たちが来ているんやと実感を深めました.
一つの名作で,その場の空気がより濃厚になるのですね.

投稿: 袖ふれあうも | 2009年9月 7日 (月) 02時53分

>ミチさま
古い映画も名作はいつまでも記憶に残ります。見たことを忘れてDVD借りてしまうこともありますが…。
大スクリーンでもミニシアターでもいいです。
このころ、滋賀県に映画館がなくなるという危機的な状況でした。そのころ頑張ったミニシアターが一度は廃止になりましたが、再生しています。
それなのに、またもや存亡の危機。支えます。

投稿: とみ | 2008年10月29日 (水) 23時38分

こんにちは~♪
30万ヒット記念記事だったんですね。
おめでとうございました!!

「ポンヌフの恋人」懐かしいです!
>ポンヌフ橋やパリの町を巨費を投じて再現したオープンセット
あれはセットだったんですか!
いや~知りませんでした。
「TOKYO!」はもうちょっと東京らしい場所を切り取っていただけると嬉しかったです。

投稿: ミチ | 2008年10月29日 (水) 22時41分

>hitomiさま
今月はすっかり洋風建築ブログになっています。
次のキリ番の背中が見えてからのアップとなりました。今回は趣向を変え洋画にしました。
パリにはシテ島にシテ駅ありますよね。他都市の方には10月18日って何と思われますが、19日が、中之島に電車が走り、駅が出来た日です。些細なこだわりも含め読んでいただければ嬉しいです。
昨年の今頃、有松に行きました。名古屋まち歩きも今度トライ致します。

投稿: とみ | 2008年10月20日 (月) 23時47分

30万、ヒットおめでとうございます♪

大阪は川の街、プラス立派なレトロ建築があり好きです。
ポンヌフの恋人、よかったですね。

投稿: hitomi | 2008年10月20日 (月) 21時04分

>花かばさま
コメントありがとうございます。TOKYO!は次週マイタウンに来ますのでチェックチェック致します。
大阪の名橋はみな高速道路の下。どうしても長生きして、高速道路のない川を見届けなくては…。

投稿: とみ | 2008年10月19日 (日) 22時51分

ポンヌフ・新しい橋と言う意味ですが、セーヌ川にかかる一番古い橋ですね。水晶橋もそうですが、東京の日本橋とか、高速が上にあるとイマイチですね。
レオス・カラックスの映画、この間見ました。オムニバスで「TOKYO!」という映画です。3作品ありましたが、どれも主演脇役共に個性的な俳優さん達で、面白い作品でした。

投稿: 花かば | 2008年10月19日 (日) 21時23分

>つどいさま
もう一つの原風景が高麗橋です。伏見京橋を必死にシンクロさせるべく伏見北浜取材しまして、一旦置きました。35万の背中が見えていますが、お題により日を選んでいるためですので、御容赦を…。
さて、静かな中之島を満喫してきました。今日からは賑やかになりそうです。しかし、拠点が西へ動き、北浜界隈は静かなまま保全されていくような気がします。
難波橋から中央公会堂を見ると、公会堂の前に出入り口の上屋がどどどーんと…。怒りました。今はガラスフレームで屋根はフラット、歴史的建造物の眺望を阻害しない意匠が絶対です。

投稿: とみ | 2008年10月19日 (日) 09時10分

おとみ様の原風景,有り難うございます.
確かに水晶橋とポンヌフを相対して見るのは,なんだか素敵に楽しいですね.
私はなにわ橋がポンヌフ,と思っていたのですが,あの自動車交通量だと残念ながら,情緒が薄れます.
大阪市が昭和28年に作成した,市電や市バスの一日を描いた映画のタイトルバックは,なにわ橋のライオンでした.
このライオンは一対で阿吽になっているのは大阪的かと思います.

さて,あのご近所にある,東洋陶磁美術館もなかなか素敵な施設です.
また,行きたくなってきました.

投稿: つどい | 2008年10月19日 (日) 05時49分

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映画館にて「 TOKYO ! 」 『殺人の追憶』のポン・ジュノ、『恋愛睡眠のすすめ』のミシェル・ゴンドリー、『ポーラX』のレオス・カラックス。3人の映画作家が、それぞれの視点で東京を描いたオムニバス映画。 第一話■インテリア・デザイン■ 映画監督を目指す恋人と一緒に上京してきたものの、自分自身の夢や目的を見出せない女性のお話。 地方に住む者が憧れてやまない東京という街。「とりあえず東京」なんて甘いことを考えてる恋人たちは東京でこの先やっていけるのかとても心配になりました。先に順応しちゃっ... [続きを読む]

受信: 2008年10月29日 (水) 22時36分

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