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2008年10月14日 (火)

宮廷画家ゴヤは見た

263監督 ミロス・フォアマン
出演 ハビエル・バルデム、ナタリー・ポートマン、ステラン・スカルスガルド

18世紀末の旧教国スペイン。当代一の才能を自他共に認めるゴヤ(S.スカルスガルド)は、宮廷画家という名誉の絶頂にありながらも、虐げられた人々や醜い王侯を描き、権力や社会を風刺していた。彼は、同時期に、富裕な商人の令嬢イネス(N.ポートマン)と、野心家の神父ロレンソ(H.バルデム)の肖像画を請け負う。
ある日突然、イネスが、ロレンソの指揮する異端審問所に囚われてしまった。娘を救出するため、父は、ロレンソに賄賂と拷問を仕掛けるが、ロレンソは、イネスを欲望の餌食にしたすえ逃亡する。

今最も注目されるオスカー俳優ハビエル・バルデム(ノーカントリー)とナタリー・ポートマンの華麗なる競演、監督は、「カッコーの巣の上で」、「アマデウス」で二度のアカデミー賞に輝く巨匠ミロス・フォアマン。巨匠が天才画家の目を通して、人間とは、愛とは何かを描く感動作ということで出掛けた。
後を引くどんより感、喝采場面皆無、溜飲が下がるシチュエーションゼロ。イネスは苛酷な運命に飲み込まれ、ロレンソは激動の歴史に報復を受ける。
光線の揺らぎ、色調の軟らかさは大満足なので、人間の醜さだけを主題に描くのなら、そのように宣伝してほしかったところ。
“ゴヤのゴースト”原題の方が良いように思う。

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

>ミチさま
重い脂っこい、胃にもたれる映画でした。光線が奇麗で、絵画好きとしてはレンブラントよりこちらが好きかな。カラバッジョみたくなりました。

投稿: とみ | 2008年12月18日 (木) 23時39分

こんにちは♪
コメントありがとうございました!
日本語タイトルが安っぽくて辟易しましたね~。
ゴヤの作品がたくさん出てきて、それを見ているだけでも満足でした。
帽子にロウソクを一杯立てて絵を描いている姿はちょっと滑稽でした。
宮廷画家でありながら社会風刺の絵も描く、芸術家として理想と現実の折り合いをつけるのは至難の業でしょうね。

投稿: ミチ | 2008年12月18日 (木) 21時00分

>藤十郎さま
はい、まともであられました。あとでコレラの時代の愛アップします。実は、下書き溜まっているのですよ。
確かに変人を演じていただいたら最高の俳優さんですね。

投稿: とみ | 2008年10月17日 (金) 23時19分

字幕のある洋画ですから、見に行こうと思っています。
ハビエル・バルデムがもっと怪優ぶりを発揮して変かとおもったら無難だったとは友人の話。「アマデウス」もそうでしたが、今回も当然英語ですよね。
タイトル、「宮廷画家」と付ける必要はあるのですか?(見ていないので純粋に疑問) そしてなんといっても「・・・は見た」はないだろう、というのが第一印象です。来週行こうと思っています。

投稿: 藤十郎 | 2008年10月17日 (金) 22時33分

>火夜さま
絵画を見る値打あります。ゴヤの目で真実を見届けると腰を据えたら、光も闇も、天使も悪魔も貴女の手の内に…。
レンブラントの夜警は、ミステリー&ファンタジー仕立てでしたが、こちらは、タイトルが感じさせる謎解きなしの冷徹な視座の硬派な映画です。

投稿: とみ | 2008年10月15日 (水) 18時18分

かなり気になっている映画です。
あの時代の暗い雰囲気を味わい、絵を眺めるために、出かけようかと。

投稿: 火夜(熊つかい座) | 2008年10月15日 (水) 17時37分

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受信: 2008年10月23日 (木) 07時59分

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