第18会上方歌舞伎会20日(水)夜の部
今年は、本朝廿四孝、十種香の段、奥庭狐火の段、仮名手本忠臣蔵七段目祇園一力茶屋の場だ。年々、ハードルが高くなっている。
八重垣姫は扇之丞さん。奥庭は人形振りのため、主遣いを上村純弥さんが務められた。華やかなお衣裳にすっきり化粧で綺麗に出られた。
超大役は、由良之助に佑次郎さん、平右衛門に千志郎さん、お軽に當志弥さんの3人。失礼ながら七段目で、観客をドラマとして泣かせておられるとは…。中でも場をさらい、引っ張ったのは千志郎さんだ。長いおみ足とでかい手、押し出しのきくお顔で奴の拵えがお似合い。
千秋楽だったので、恒例のお師匠方、松嶋屋三兄弟の我當丈、秀太郎丈、仁左衛門丈のご挨拶があった。我當丈は感極まっておられ、またまた観客もうるうるに…。
役者全人格の華と話題性も含めた求心力で魅せる歌舞伎のタノシミの在処を思えば、全く異なる舞台だが、若い役者さん達が、芸で舞台芸術の女神・ムーサを呼び寄せたことは確かだ。
また、来年!
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コメント
>rikaさま
浪花花形,南座鑑賞教室,みよし会,ときわ会,松嶋屋鑑賞教室を経て皆さん美しくなられました。
今年は佑次郎さんの試練の年でした。カテコでの千志郎さんの手応えありのお顔が素敵でした。
投稿: とみ | 2008年8月23日 (土) 11時39分
とみさん、こんにちは。
「上方歌舞伎会」楽しかったですね~~。
今年はほかの教室やら勉強会に行けなかったので、
本当に楽しみで、終わってしまうのが寂しくて寂しくて・・・。
今年の演目はなかなか皆さん手ごわそうでしたが、
また来年、どんな成長を見せてくれるのか楽しみです。
投稿: rika | 2008年8月23日 (土) 10時50分
>ムンパリさま
コメントありがとうございます。
當史弥さんは、年令に似合わず落ち着いた大人の色香を表現出来る方ですが、鑑賞教室での加賀見旧錦絵お初で武闘派ギャルも守備範囲であることを示されました。超大役お軽は正に女性の多面性、娘、女房、遊君のダイアルを回さなくてはなりません。平右衛門の好演を引き出す爽やかで健気で真っ当な感性の全き女性として、舞台上に息づいておられました(誉め過ぎやあらしません。)。素材は綺麗ですので、見た目を美しく魅せる形を猛勉強されることに期待します。
投稿: とみ | 2008年8月22日 (金) 12時01分
とみさま。
さっそくのレポ、全員のお顔を思い浮かべながら読ませていただきました。お軽の當志弥さんはどうでしたか?
今日ちょうどTVで、2年前の同会の指導にあたる松嶋屋三兄弟のお姿が見られました。本当に手取り足取り、口取り!な、熱心なご指導ぶりには感服です。師弟と観客が一体となった舞台、また味わいたいです。
投稿: ムンパリ | 2008年8月22日 (金) 01時00分
>火夜さま
狐と犬は同じ人形で、遣い方で全く異なる動物になるそうです。文楽らしい本朝廿四孝を拝見し、益々十一月の清十郎襲名披露興行がタノシミになりました。
九月の国立、十月の歌舞伎座もありますね。
投稿: とみ | 2008年8月21日 (木) 11時57分
いい会でしたねー!
ご挨拶で並ばれた演者達はとてもいいお顔をされてましたね。
来年はどんなお芝居をみせてもらえるか、今からとても楽しみです。
投稿: 火夜(熊つかい座) | 2008年8月21日 (木) 06時42分
>ハヌルさま
感情をほとばしらせる若者のお役ですから、得はなさっておられますが、お軽とのやりとりが兄妹らしい情が出てがええ感じでした。仁左さま指導ですから、ちょっと思い出してしまいました。
投稿: とみ | 2008年8月21日 (木) 00時02分
とみさま、ご覧になったのですね!
とても良い舞台だったようで羨ましいです。
今年は思いっきり平日だったので断念しましたが、来年は行きたいと思います。(平日でないことを祈る・・・)
千志郎くんは、最近(と言っては失礼かな)メキメキ良くなられてるなあと感じます!
我當さんはお元気そうでしたか? なんか気になっちゃって・・・。
投稿: ハヌル | 2008年8月20日 (水) 23時49分