絶景かな、絶景かな。東山・祇園閣に登楼。五右衛門さんの墓参も…
京都市東山区祇園町南側の祇園閣は、明治~昭和を生きた個性派建築家伊東忠太の昭和2年の作品(クライアントは大倉財閥の大倉喜八郎)で、現在、夏の特別公開中だ。鉄骨鉄筋コンクリート造3階建てのスケールアウトの長刀鉾を模した意匠は、東山の点景として異彩を放つ。内部階段の壁には,昭和63年に井筒雅風氏により制作された敦煌莫高窟模写のフレスコ画が描かれ,大谷光瑞,伊東忠太,大倉喜八郎等だけでなく、様々な時代のオリエンタリズムを凝集している。
石川五衛門も、織田信長も当山の境内地に眠る。
勿論、五右衛門の「絶景かな、絶景かな」の舞台は、16世紀の南禅寺の楼門だが、大倉財閥の創始者・大倉翁の頭上、ここでこの台詞が響いた場面を妄想しても違和感がない。怒デカイ夢を見た男たちに似付かわしいトポスだからであろうか。残念なことに大倉翁は,この建物に登ることはなかった。
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コメント
>ムンパリさま
平安神宮,本願寺伝道院も伊東忠太氏の作品です。ガーゴイルが可愛いです。
夏の旅全制覇とは逞しい。地元民としてはひたすら感謝です。
投稿: とみ | 2008年8月30日 (土) 10時43分
とみさま。
鉾のような尖塔だけはいつも遠くから見ていたのですが、入ってビックリ。
東山のど真ん中にこんなビューポイントがあるとは!
京都で出会う莫高窟にも仰天しました。
織田家の墓所はすぐにわかったのですが、五右衛門はんはわかりまへんどした〜(涙)。
投稿: ムンパリ | 2008年8月30日 (土) 09時28分