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2008年7月 2日 (水)

宝塚宙組公演「殉情」−谷崎潤一郎作「春琴抄」より−29日ソワレ

スカピンの勢いで,バウホールで上演中の宙組若手公演を拝見。
バウ・ワークショップ『殉情(じゅんじょう)』
−谷崎潤一郎作「春琴抄」(中公文庫版)より−
脚本・演出:石田昌也

今年は,バウホール開場30周年ということで,過去の人気作品を,若手生徒さんの競演により継続して上演中である。この作品は,1995年と2002年に,絵麻緒ゆうさんの主演で谷崎潤一郎の「春琴抄」をミュージカル化したもの。拝見したのは,早霧せいなさん主演版。
あらすじ
明治の大阪船場道修町の薬問屋を舞台に,盲目の娘・春琴と奉公人佐助との壮絶な愛の物語。郷土史家が,春琴と佐助の墓参をするところからはじまるという枠組は,谷崎の原作と同じだが,これに現代のカップルが絡む。
鵙屋のこいさん春琴と奉公人の佐助は,主人と奉公人,琴の師弟,相弟子,女と男と幾重もの絆で結ばれていた。驕慢で吝嗇な春琴は,人の恨みを買い,顔を傷つけられてしまい,佐助にだけは顔を見られとうないと荒れ狂う。佐助は迷わず,自らの視力を捨てる。

主演の早霧せいなさんは,長身小顔のすっきり寂しげな男役さん。真摯な芸風に,ヘタレ系のお役がとてもフィット。ヒロインの和音さんは,明るい丸顔と晴れやかな声で,お嬢らしさがいっぱい。大阪出身とかで,船場ことばのイントネーションもばっちり。妄執,呪縛,共依存という宝塚らしからぬテーマには迫れなんでも,二人は末永く幸せに暮らしたというバリバリのハッピーエンドは,ようようわかって,ええもん見せてもらいました。

春琴抄は,文楽の新作にあるそうだ。成功とは言えなかったらしく,お蔵入りになっているそうだが,舞台は大阪船場。琴も三味線も聞かせどころ一杯の華やかな演目になるように思われるが…。人形は,当然ねむりの娘と源太。清之助さんと勘弥さんがええかしらん。

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