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2008年7月11日 (金)

小石川植物園内の東京大学総合研究所博物館小石川分室

小石川東京大学総合研究所博物館
鏡花芝居を鑑賞する前のアペリティブに立ち寄った。
「でも、あなたは、あなたは私を知りますまい!」
「忘れません!」
そのときの二人がさま、あたかも二人の身辺には、天なく、地なく、社会なく、全く人なきがごとくなりし。
青山の墓地と、谷中の墓地と所こそは変りたれ、同一日に前後して相逝けり。

これこれ。東京大学小石川植物園は、泉鏡花の短篇小説「外科室」の舞台に設定された薬草園だ。坂東玉三郎氏監督、吉永小百合氏主演で映画化されている。ツツジの季節なら「外科室」ごっこも可能だか、今は水辺の植物勢いが勝る。広大で整備の行き届いた園内は、自然の野に遊ばせてもらっているかのような植物の息吹きが…。瑞々しいひんやり感だ。
さて,小石川植物園の深い緑の中に移築された小石川分室は、元は明治9年の創建で擬洋風木造二階建て建築。重要文化財に指定されている。簡素ながら和風の装飾と赤色塗装が東京医学校の意気を示す。展示も研究器材や標本、模型等をシンボリックに配し、学究の誉れを見せている。

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文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

>どら猫さま
玉様教の教義を集約したような短編映画でした。この映画のおかげで,どんなに見たくとも一度で我慢できるよい子になりました。やはり,ワタクシは映像美より,美文に酔うタイプです。
しかし,最近の某作品のリピートぶりは反省しています。

投稿: とみ | 2008年7月16日 (水) 12時29分

とみ様
う~わ、外科室ですかぁ。玉様らしい細やかな神経の行き届いた美しい映像の映画でしたね(って、DVDしか見てない(涙))
短編ながら緊張感の切れない映像でした。
随所に、いろんな方のお顔も拝見できて、楽しくもありました。
小石川植物園はちらっとしか行ったことがありません。
こんどの東下りの折には寄って見ようかしらん。
しっかし、とみ様の精力的な行動範囲には頭がさがります。

投稿: どら猫 | 2008年7月16日 (水) 09時31分

>RICCAさま
コメントありがとうございます。学究の使途が如何に大切にされてきたかに思い至り、身が引き締まります。そりて、東京の文化力にも打ちのめされ、京都に戻りたくなくなります。
洋風建築と大名庭園には惹かれます。今回は満員で見送りましたが、次は古河邸目論んでいます。

投稿: とみ | 2008年7月12日 (土) 07時22分

初めまして私も初級者ですが、江戸の勉強をしています。縄文文化まで掘り下げていくつもりです。
機会がありましたら、みなさんで観賞会など行きたいですね

投稿: RICCA | 2008年7月11日 (金) 23時54分

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