« 長江哀歌 | トップページ | そしてデブノーの森へ »

2008年3月18日 (火)

犯人に告ぐ

待っていれば,良い映画がフィルターにかかって来るいつものミニシアターで鑑賞した。
原作:雫井修介,監督瀧本智行
出演:豊川悦司,笹野高史,小澤征悦,石橋凌,崔洋一,井川遥,石橋蓮司,松田美由紀,片岡礼子

神奈川県警の巻島警視は,6年前,幼児誘拐事件で犯人の追跡に失敗し,少年を取り戻せなかったトラウマを持つ。マスコミに袋叩きにあったうえ左遷されるが,再び起きた連続児童殺人事件の捜査責任者として県警本部に呼び出された。
県警は,TVを利用して,犯人に直接呼びかける「劇場型捜査」という新手法に挑む。懲罰人事に近いテレビ出演であったが,全てを賭けて果敢に挑む巻島。しかし,キャリアをひけらかす直接の上司や,食えねえ狸の本部長に怒りを爆発させる。

雫井脩介原作の同名ベストセラー小説のWOWOWによる映画化。
サスペンスではあるが,警察組織内の権力争い,メディア批判などさまざまな要素が重層的に混在している。それはメッセージではなく,あくまでもプロットで,「純粋なエンターテインメント作品として楽しんでもらいたい。」と豊川氏は語るが,熱いヒューマンドラマで,心地よい後味だ。
理不尽な悪に憤る普通の中年刑事が,カメラ目線で語りかける「犯人に告ぐ!今夜は震えて眠れ!」には拍手!

|

« 長江哀歌 | トップページ | そしてデブノーの森へ »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 犯人に告ぐ:

» 「犯人に告ぐ」 [心の栄養♪映画と英語のジョーク]
犯人に告ぐポニーキャニオンこのアイテムの詳細を見る 6年前、誘拐事件で犯人を取り逃した末、人質の少年を殺された責任を取らされ左遷された 刑事・巻島(豊川悦司)。ある日、彼のもとに神奈川県警時代の上司で現・県警本部長の曾根 (石橋凌)から連絡が入る。難航している川崎連続児童殺人事件の捜査責任者となり、テレビで 視聴者に情報提供を呼びかける大役を任せるというのだ。生放送のニュース番組に出演した巻島は、 とつぜん“BADMAN”と名乗る犯人に直接語りかけ始め、犯人を挑発する。案の定、視聴者からは 抗議の声... [続きを読む]

受信: 2008年3月24日 (月) 15時23分

« 長江哀歌 | トップページ | そしてデブノーの森へ »