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2008年3月15日 (土)

文楽地方公演・幸助さんの解説・櫓のお七と生写朝顔話

14日(金)夜の部は茨木市市民会館なので,何とか間に合った。音響の良いクラシカルなホールだ。字幕もイヤホンガイドもなく,床本はあるが客電が落ちるので,最初に幸助さんが,人形を前にあらすじとみどころを解説してくださった。人形遣いさんにしておくのは惜しい爽やかな弁舌。

伊達娘恋緋鹿子
 火の見櫓の段
 
 睦大夫,靖大夫/喜一朗,龍爾,寛太郎
  文司,玉翔,玉勢,文哉

生写朝顔話
 明石船別れの段

  千歳大夫/錦糸,琴:清公
 宿屋の段
  咲大夫/清介,琴:清公
 大井川の段
  三輪大夫/喜一朗
  宮城阿曽次郎・駒沢次郎左衛門:玉女
   深雪・朝顔:和生 
  船頭/玉誉    
  戎屋徳右衛門/玉輝,岩代多喜太/玉志
  下女お鍋/紋臣,奴関助/幸助

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文楽

火の見櫓の段
文楽は初心者なので,この人気演目も初見だ。櫓をのぼるお七の人形が見どころらしい。下女,丁稚,悪役の刀の奪い合いと格闘が思わぬツボ。9人の男の格闘技を楽しませて頂いた。
明石船別れの段
ロマンチックな船別れ。少し装置はがたついているが,文楽地方公演ならではの新鮮なキャストで盛り上がる。千歳さんの語りは,ラブラブ度の頂点まで一気に進む。オトコマエの阿曽次郎は不動だった。
宿屋の段
冬ソナに例えられるこれでもかのすれ違いもんのおいしい場面である。咲大夫さんは意外に絶叫しなく抑え目で,和生さんの朝顔は痛々しくも誇り高く知的だ。
大井川の段
 前に拝見したときは,朝顔の嘆きのうちに幕だったが,今公演は,ハッピーエンドまでの上演だ。「んなあほな」は言わないことがお約束。この浄瑠璃は,薬がキーアイテムのようだ。絶叫の喜一朗さんが大活躍。
お待ちかね奴幸助の登場(関助だった)。パワフルで,これで,うまくいくという安堵に空気を変える力を持っておられる。

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コメント

>rikaさま
コメントありがとうございます。ワタクシは残念ながら夜しか拝見できませんでした。人形が猿をどのように遣うのか気になっています。まだまだ,ひととおりには道は遠いです。
浪花花形歌舞伎は13日に拝見します。文楽は12日を検討中です。もし行かれるのでしたら声掛けてくださいませ~。

投稿: とみ | 2008年3月24日 (月) 23時11分

とみさん、こんにちは。

結局夜の部も見てきちゃいました(笑)。

幸助さんの楽しい解説を聞かずして・・・・って感じでしょうか(笑)。
文楽、これからも観に行きそうです・・・。

投稿: rika | 2008年3月24日 (月) 10時39分

>おりんさま
忙しさが,24時間不眠不休でも処理不能になればあきらめるしかありません。開き直って遊びたいものです。
幸助さんの明るさに,深雪さんだけでなく,みーんな元気をいただきました。

投稿: とみ | 2008年3月17日 (月) 17時56分

とみ様
レポを読んでしまうと・・・すっごい観にいきたくなります~。
今日東京なんですよね~。
はぁああああ(ii)
最近知人と話していて気付いたのですが、「んなあほなっ」とつっこみたくなるお話が私はどうも好きなようです(笑)

投稿: おりん | 2008年3月17日 (月) 12時35分

>みかんさま
近松の町尼崎はさぞ盛況のことでしたでしょう。
幸助さんは尼崎かいわいにお住まい。さもありなん。
孫悟空でのフライングが楽しみです。と,勝手に決めています。

投稿: とみ | 2008年3月16日 (日) 13時50分

>rikaさま
残念ながら,夜の部は40%程度の観客でした。人間国宝のご登場は昼のみですし…。近頃河原他達引見たかったです。
生写朝顔話は,大団円バージョンを拝見するのは初めてです。幸助さんの奴,大好きです。照明も明るくなりました。

投稿: とみ | 2008年3月16日 (日) 13時46分

とみさま、ご無沙汰しております。
文楽地方公演、私は前日の尼崎公演を拝見してきました~観てみたかった演目だったので。
幸助さんの気さくなお話で和みました~何やら隣町に住んでいらっしゃるそうで、バイクでビューンと会場まで来られたとか、地元ネタ…。明石~の段で船頭さんの動きに笑ってしまいました、コミカルで。
また9月にも公演あるそうですね、でもとりあえず来月のが楽しみ。

投稿: みかん | 2008年3月16日 (日) 12時11分

とみさん、こんばんは。

夜の部に行かれたんですね~~。
私は今のところ昼の部のチケットだけ取ってあるのですが、
今日会館に行ったら夜の部にはまだ余裕があって・・・・
こちらを拝見すると思わず手が出そうです・・・。

投稿: rika | 2008年3月16日 (日) 00時13分

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