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2007年12月17日 (月)

欲望という名の電車

Cast_2篠井さん主演「欲望という名の電車」を,シアタードラマシティで12月5日拝見した。1公演だが,パンフレットが売り切れという事態に涙。このキャスト,この演目は,必見でしょ。
作:テネシー・ウィリアムズ,翻訳:小田島恒志,演出:鈴木秀勝
キャスト
ブランチ/篠井英介,スタンリー/北村有起哉
ステラ/小島聖,ミッチ/伊達暁
あらすじ
ニューオーリンズ。ブルースが似合う野卑な魅力のある街だ。
労働者スタンリーと妻ステラのアパートへ,無一文となったステラの姉ブランチが転がり込んできた。姉妹はアメリカ南部の大農園ベル・レーヴの上流階級の出身だが,実家はもはや無い。
狭いアパートの共同生活では,ブランチは,スタンリーの粗暴さ,下品さを受け容れ難く,スタンリーは上品ぶったブランチを徹底的に嫌う。それでも,スタンリーの友人ミッチとブランチは惹かれ合い,一時はうまくゆくかにみえたが,スタンリーは,ブランチの不名誉な過去を知り,ミッチに暴く。

生活臭のある庶民階層の暮らしぶりを示すため,装置や小道具が多く舞台上に存在する。客席通路をストリートに見立て,頻繁に俳優が出入りする。
篠井さんは,美しいブラックドレスとホワイトドレスの拵え。上品さ,美しさ,年齢,異星人のように浮いている感じが素敵。
いつも凛々しい北村さんは今回は粗野で下品な役作りだが,やはり知的で,女性が本能的に畏れる感じに至っていない。お声いいし~。もっとも,そのような方が俳優さんとして人気を博するとは考えにくいので,これで十分。問題のシーンも一発だけでホッ。
小島聖さんのステラは,善良さを前面に,好感の持てる役作り。伊達暁さんのミッチは,ミッチ役の強面だがやさしいというセオリーに反し,若くナイーブな好青年。

未だによく分からないのが,ブランチの不品行はニューオーリンズでも受け入れないものなのだろうか。戯曲の主題の根幹に関わるのだが,今日性があるのか。どちらかといえば,階層対立の報復を受けたという性格を強調していた今回の演出は納得しやすかった。
北村さんでも恫喝は怖い。↓よろしかったらポチッとお願いしますm(_ _)m。

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演劇

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コメント

>hitomiさま
玉三郎丈はさぞお似合いでしょう。
それにつけても杉村春子さんは偉大であられたのですね。しばらくこの状態が続くのでしょうか。

投稿: とみ | 2007年12月24日 (月) 00時44分

良いですねえ。私も観たかったです。篠井さんは花組芝居の「墨田川」観て素敵!と思い次に「ロミオとジュリェツト」に行ったら通行人のような役で?後で退団直前だったのを知り納得しました。玉三郎丈もこの役、やりたいとおしゃっていましたね。
リーは痛々しかったです。そこまで責められるって私には理解不能でした。この役の解釈、何かで読みました。

投稿: hitomi | 2007年12月23日 (日) 20時59分

>藤十郎さま
戯曲も読み応えございます。暗い情念と狂気,主人公に感情移入するの躊躇われます。
お芝居は安全な方が結局楽しめるように思います。
あ,本勿論所持しています。

投稿: とみ | 2007年12月20日 (木) 23時18分

篠井さんの「欲望」、是非拝見したかったです。
今はもう、見たい、見たいばっかりで、何も見られず、芝居を語る資格ナシと我ながら情けなくなっております。
「欲望」は本を読むだけでも面白く、篠井さんはこれで終わりなのかもしれませんが、次なる「女優」さんを「待望」しております。
あのビビアン・リーの目の一種の淫らさにとろりととろけそうになった私もまた不品行なものであります。

投稿: 藤十郎 | 2007年12月19日 (水) 22時24分

>ムンパリさま
鹿鳴館,怪談牡丹燈籠,欲望という名の電車,ふるあめりかに袖はぬらさじ…。杉村春子さんが有名になさった戯曲の再演が続きます。偉大であられたのですね。そういえば,花組芝居の「かぶき座の怪人」では,文芸座の春過夏来というお名の往年の大女優さんがご登場でした。
あ,ワタクシ,小道具の多いお芝居はすごく緊張します。

投稿: とみ | 2007年12月18日 (火) 21時18分

とみさま。
ブランチの不品行と今日性についてですが、私はこの作品自体が初見ですし、パンフレットを買ってもそこまでは読めませんでした(泣)。ただ、ハイソな出をプンプン臭わせさえしなければ過去も暴かれず乱暴もなかったでしょうから、<階層対立の報復を受けた>という見せ方は納得しやすいですね。
北村有起哉くんはどうしても素敵さ♪のほうが立ってしまいますよね(笑)。機会があれば他のスタンリー役者も見て比べてみたいです。篠井さんはこういう複雑で繊細な人間を表現するのがうまいですね!
あ、例のメールのほうもよろしくお願いしま〜す♪

投稿: ムンパリ | 2007年12月18日 (火) 19時49分

>悠さま
コメントありがとうございます。
>大店の旦那が、遊女を身請けする日本とは、だいぶちがいますもんね、たぶん。
みやびとみだらは表裏一体。優雅とインモラルは似つかわしく,野卑と貞潔こそ生涯の伴侶。
モラルの低いおとみには,それがどうした。そんなに責められんならんことかいな。と思ってしまいます。秘密を暴かれるというサプライズをアップする演出案を考えて見ます。

投稿: とみ | 2007年12月17日 (月) 21時13分

わっ、みられたのですね。
青山劇場での、初演、再演はみてるんですけど、今回、これが、篠井ーブランチ最終版なのに、見過ごしました(T_T)。
>ブランチの不品行はニューオーリンズでも受け入れないもの
なんじゃないですか。
大店の旦那が、遊女を身請けする日本とは、だいぶちがいますもんね、たぶん。

投稿: 悠 | 2007年12月17日 (月) 18時00分

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