« 歌舞伎座「赤い陣羽織・恋飛脚大和往来」萬屋,松嶋屋,山城屋,成駒屋満開編 | トップページ | ゲキ×シネ「朧の森に棲む鬼」名残に観た。 »

2007年10月25日 (木)

グッド・シェパード

初日,馴染みのシネコンで鑑賞した。
グッド・シェパード
ロバート・デ・ニーロが監督・製作・出演
1961年4月17日,ケネディ政権下,共産化が進むキューバのカストロ政権転覆を狙った合衆国ピッグス湾上陸作戦は,CIA内部の情報漏洩により失敗し,CIAは厳しく責任を追及されるとともに,犯人の探索が始まった。数日後,作戦のトップでCIAの枢要な地位にあるエドワード(マット・デイモン)の元に,内通者と敵側女スパイと思われる情事を撮影したテープが届いた。深まる謎,誰もが容疑者,苦悩のエドワードは,選ばれし者として国家に尽くすことに喜びと誇りを感じた輝かしい学生時代と,幼いころの父の自殺というトラウマとに交々に思いを馳せる。

基本の軍事ミステリーとしての謎解きがあるが,主人公の生い立ちから今日の地位を築くために失った愛の様々と,アメリカ現代史の側面と交錯させながら三重の螺旋で,重厚に描かれている。
神無き世界の神となる合衆国という国家。“国家への忠誠或いは個人の幸福の追求とは?”という分かり易いトレード・オフが主題だが,その国家という神すらない現代の日本国民には,感情移入しにくい。また,主人公は,エリート中のエリートだが,秘密結社のような団体が国家権力を寡占するという興味深い状況が描写される。ファミリーらしい鉄壁の結束には,そら恐ろしいものがある。
エドワードを演じたマット・デイモンは,性格悪そうなエリートはお似合い。その妻アンジェリーナ・ジョリーも育ちの良さとプライドの高さでグッド。肝心のデ・ニーロ氏は,抑え目控えめでも存在感ある曲者だった。
正直,もう一度見ないと苦しい。情けなや。

|

« 歌舞伎座「赤い陣羽織・恋飛脚大和往来」萬屋,松嶋屋,山城屋,成駒屋満開編 | トップページ | ゲキ×シネ「朧の森に棲む鬼」名残に観た。 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

>悠さま
久々の重厚な映画。暫く冷戦もののエンタテイメントから遠ざかってましたので,それだけでも嬉しかったです。CIAを創った男というふれこみにしては,失敗続きだったのですね。

投稿: とみ | 2007年10月28日 (日) 22時42分

デ・ニーロ氏よかったですね。
褒美にチョコを食べるのがたたって、糖尿病になるんですけど。
CIAを民間で統制しようとする発想が面白かったです(あとから、政策を検討できるように何年か後に情報公開ってな制度が、権力の逸脱を防ぎますもんね)。

投稿: 悠 | 2007年10月27日 (土) 23時59分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: グッド・シェパード:

» グッド・シェパード 【称号:凡作】 [映画細胞~CinemaCell]
第二次世界大戦中、軍の諜報部隊に所属したエドワードは、終戦後に創設されたCIA [続きを読む]

受信: 2007年10月26日 (金) 20時08分

» グッド・シェパード [さくらの映画スイッチ]
迷走気味なあたしの疑問。・・・・・疑問に思う前提の理解が間違ってるかもしれない、考えても答えの出ないあたしの小さな疑問。(かなりネタバレあり) [続きを読む]

受信: 2007年10月27日 (土) 10時09分

« 歌舞伎座「赤い陣羽織・恋飛脚大和往来」萬屋,松嶋屋,山城屋,成駒屋満開編 | トップページ | ゲキ×シネ「朧の森に棲む鬼」名残に観た。 »