« 吉弥結びにトライ | トップページ | 南座にレディスパイダー・坂東玉三郎丈の「蜘蛛の拍子舞」 »

2007年5月16日 (水)

第3回みよし会大繁盛

第3回みよし会
日時:平成19年5月13日(日)に2回公演があり,ワタクシメは夜の部を拝見した。
立ち見もでる大繁盛。演目と配役は以下のとおり。
監修/片岡我當
一、「あんまと泥棒」一幕
  作/村上元三,演出/水口一夫,美術/前田剛
  あんま秀の市/上村吉弥,泥棒権太郎/片岡松次郎
あんま秀の市は食えない男で,高利貸しをして小金を貯めこんでいる。ある夜,秀の市のあばら家に泥棒が押し入った。刃物で脅されても,のらりくらりとかわしたあげく,結局は泥棒から金を巻き上げる。
二、傾城阿波の鳴門(けいせいあわのなると)
  国訛嫩笈摺(くになまりふたばのおいづる) 
  どんどろ大師の場 一幕

  十郎兵衛女房お弓/上村吉弥
  尼妙珍/坂東竹雪,尼妙天/片岡千次郎
  茶店娘お花/上村純弥,巡礼お鶴/上村吉太朗
  竹本谷大夫&豊澤長一郎
大坂は上本町のどんどろ大師門前。看板娘お花の茶屋に,尼の妙珍と妙天がやってくる。置いてゆかれた旅の道連れ・元武家の内儀お弓が追いついた。
そこへ,「巡礼に御報謝」と幼い娘巡礼がやってくる。あまりのいとけなさに,三人が声を掛けると,「ととさんの名は阿波の十郎兵衛,かかさんの名はお弓と申します」としっかり答える。
まごうかたなきわが子と知るお弓。しかし,夫と共に,お家の重宝を探すため,おたずね者となっているため,名乗ることを思い止まる。「どうやらかかさんのように思われて,わしゃ,ここがいにともない。」と泣きじゃくるお鶴を突き放してしまうが…。
三、「お祭り」
  芸者 お吉/上村吉弥
  若い者/片岡千次郎,片岡松次郎,上村吉太朗
  後見/上村純弥,片岡當史弥
粋な芸者に若い者が絡むが,なんなくかわして機嫌良く舞う。

にほんブログ村 トラコミュ 歌舞伎へ
歌舞伎

上村吉弥丈が従前からおやりになりたかった義太夫狂言の名作「どんどろ」をメインに,台詞劇の「あんまと泥棒」,祝儀舞踊の「お祭り」と配し,吉弥丈の全てを拝める最高の番組だ。千次郎丈,松次郎丈,竹雪丈及び當史弥丈という活きのいい上方若衆の参画を得て,兄弟子の純弥丈がきっちりお仕事なさっただけでも,充分過ぎる感動だが,衆目の涙と拍手をさらったのは,齢6つの上村吉太朗丈こと和田祥太朗ちゃんだ。
あんまり感動しすぎて,立派だった,かわいかった,かっこよかったとしか申し上げようがないので素直に…
あんまと泥棒
気高く凛とした吉弥丈しか存じ上げないので,へんてこな食えねえ座頭は別人のよう。拵えがまた,思いっきり謎でてんこつ。片や松次郎丈のお泥棒さまは,格好は良いが泥棒稼業には適正ゼロ。昼と夜でリバーシブルのお着物をひっくり返すという露出度全開の大サービスもありだ。
落語か,ラジオドラマか,一人芝居でもよさげな演目だが,まず,つかみは上々。
傾城阿波の鳴門
コミックリリーフの千次郎さんと竹雪さんの尼さんコンビが,反則だらけの大悲劇を際立たせる。ばーさまの拵えが似合いすぎ。お花ちゃんも気立てのよさでぴかぴか。台詞の間合いも良く,こちらは優しく気丈なお弓・吉弥丈を引き立てる。
客席の息づかいを変える鮮やかなご登場の吉太朗丈。とはいえ,ちっこいので,じわではなく,どよどよどよ…あれはなんや,きたできたで…という感じか。
お弓でなくとも抱きしめたい可愛らしさ。見た目と,しっかりした台詞回しとのギャップがなんとも不思議なお子だ。
吉弥丈のお弓は初役のはずだが,積年の意欲が一度に花咲いたようなかかさんぶり。このまま御母堂路線の大役をどんどんつかんでいっていただきたいもの。
来年の南座鑑賞教室は,吉弥丈の班女の前,吉太朗丈の梅若,純弥丈の船頭で隅田川に期待!
大夫さんは勿論号泣しておられたが,三味線がせきあげるように泣いておられた。大夫さんと三味線さんを泣かした吉太朗ちゃんでした。
お祭り
涼風のような吉弥丈の芸者の艶姿。千次郎丈と松次郎丈の切れのいい動き。またまた場をさらう可愛らしい吉太朗丈。純弥丈と當史弥丈の後見も光っているゾ

この辺まで来るともう客席は喝采と興奮の坩堝。ようやった。ありがとう。この調子でイケイケドンドンやで…。
興奮しすぎて,なんやよーわからへんようになっていたが,
・会の開催に関わった全ての皆様に感謝と労いを…
・先代の十三回忌に当たる来年もみよし会を開催。
・吉太朗ちゃんには,ご褒美に21日,四条南座で公演中の坂東玉三郎丈の舞踊に連れて行ってあげる

など,おっしゃって大坂締めで打ち出し。

|

« 吉弥結びにトライ | トップページ | 南座にレディスパイダー・坂東玉三郎丈の「蜘蛛の拍子舞」 »

歌舞伎」カテゴリの記事

コメント

>rikaさま
あれ以来,後見さんが気になって気になって…(爆)。
仮想配役で妄想劇場,もう3本くらい楽しみました。来年は全公演拝見します。

投稿: とみ | 2007年5月22日 (火) 12時47分

とみさん、こんにちは。

「みよし会」から一週間以上経ってしまいましたが、
まだまだ「あ~~楽しかったなぁ~」とうふうふしています。
特に会場のアットホームさがとても心地よく感じました。
来年も公演があるようですので楽しみにしたいです。

投稿: rika | 2007年5月22日 (火) 11時12分

>おまさぼうさま
ようこそおいでくださいました。
>第一回みよし会で我當さんの情に感激したことを思い出しました。
ワタクシは全て見始めたばかりの初心者ですので,このようなコメントを頂戴しますと本当にうれしく存じます。
>成田屋のパリ公演で吉弥さんを拝見し、ご活躍をうれしく思いました。
日本の田毎,しかも右之助丈がおられるなかで田毎ですから,ファンとしては気合いも力も入り背筋も伸びてそっくりかえっておりました。
先週より,若干ブログに向かう時間が減少し,お返事遅くなりましたが,よろしかったら,のぞいてやって下さいませ。人気ランキングの玉三郎丈関連記事は自信あります。このレベルを目指し頑張ります。

投稿: とみ | 2007年5月19日 (土) 22時13分

おとみさま、こんにちは。
当方へのコメントをありがとうございました。観劇記にもならない拙い感想をお読みいただき恐縮しております。

記事を拝見し、第一回みよし会で我當さんの情に感激したことを思い出しました。私も上村吉弥さんが舞台にお出ましになるとつい目が行ってしまいます。

先日、NHK中継された成田屋のパリ公演で吉弥さんを拝見し、ご活躍をうれしく思いました。

私は吉右衛門さんと染五郎さんのファンですが、個人的事情から観劇数が激減しており、あちこちの観劇記にため息の昨今です。おとみさまの玉三郎舞踊公演の観劇記を楽しみにしております。

投稿: おまさぼう | 2007年5月19日 (土) 13時34分

>cocoさま
コメントありがとうございます。
はい,良い会でした。普段,拝見できないから,見慣れたお姿への変身が鮮やかでした。
次は鑑賞教室の梅川,ときわ会の醜女を拝見できます。
路線のお役は元より,若衆の拵えも拝見したいと息巻いております。

投稿: とみ | 2007年5月18日 (金) 23時52分

とてもよい会だったご様子に、うれしい気持ちでいっぱいになりました。吉弥さんの三変化(!?)、こういう会ならではのお楽しみ、それを満席の開場でご披露できるのは役者さんにとっても何よりのことと存じます。

次に私が舞台で吉弥丈のお姿拝見できるのはいつでしょう・・・?

投稿: coco | 2007年5月18日 (金) 12時32分

>火夜さま
>来年のみよし会の笑いと涙&サービス(?)いっぱいのお芝居を楽しみ!
美吉屋さん単独は鑑賞教室,みよし会は協力体制ありますので,隅田川の班女の前は鑑賞教室にとっておくとして,重ノ井でしょうか。
最終的には政岡!それより先に,栄御前をなさったので,次は沖ノ井も期待されます。

投稿: とみ | 2007年5月17日 (木) 12時37分

>>この辺まで来るともう客席は喝采と興奮の坩堝。
そのとおりですねー!
あの一体感の心地よかったこと。
来年のみよし会の笑いと涙&サービス(?)いっぱいのお芝居を楽しみ!

投稿: 火夜(熊つかい座) | 2007年5月17日 (木) 07時01分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/106008/15070165

この記事へのトラックバック一覧です: 第3回みよし会大繁盛:

» 「第三回 みよし会」@ワッハホール [rikaのいろいろ。]
5月13日(日)、ワッハホールに「上村吉弥 みよし会 第三回公演」を観に行きました。 今回は帰りの事も考えて昼の部のみです。 初めてワッハホールに行ったのですが、日曜日のこの界隈はすんごい賑やか・・・・・。 ボ~~~~っとしてたら人波にさらわれてどこか遠くに行っ... [続きを読む]

受信: 2007年5月22日 (火) 11時39分

« 吉弥結びにトライ | トップページ | 南座にレディスパイダー・坂東玉三郎丈の「蜘蛛の拍子舞」 »