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2007年4月13日 (金)

浪花花形歌舞伎第三部「夏祭浪花鑑」

昨夏の大阪松竹座・坂田藤十郎襲名披露興行でかけられた演目の一世代若いバージョン。団七v.s.徳兵衛それぞれのご令息は,お辰v.s.お梶で粋に対決。
夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)
序 幕 住吉鳥居前の場
二幕目 難波三婦内の場
大 詰 長町裏の場
団七九郎兵衛/愛之助,お辰/扇雀,一寸徳兵衛/亀鶴,玉島磯之丞/薪車,義平次/橘三郎,おつぎ/竹三郎,お梶/孝太郎,釣船三婦/翫雀
あらすじ
浪花の侠客・団七九郎兵衛は,殺人犯として追われている恩人の子息・玉島磯之丞と傾城琴浦を,老侠客・釣船三婦に匿ってもらっている。ツレの一寸徳兵衛とその妻お辰も,磯之丞の父には恩義があり,奔走してくれている。しかし,金に汚い舅義平次は,琴浦を金に替えようとさらってしまう。高津宮の祭囃子が最高潮の長町裏で,追いついた団七は,口論の末,舅を殺害してしまう。

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歌舞伎

大坂の夏はうだるように熱い。正しい判断を失ってしまう。カッとなってやってしまう刹那殺人日本一の伝統は,夏祭浪花鑑の昔から現代まで脈々と継承されている。
浪花の男は義侠心に篤く対面も重んじる。浪花の女も,達引きにかけては男に負けない。塵芥のようなしょーもないことにも,命張らんならんときはあるんや。
団七はええ役やし,狂言もドラマチックで今風やから,千両役者さんも,皆やりたがらはるけど,愛之助丈の団七は負けしまへんで。
十三代目(仁左衛門)の型の通りとか。現代劇風にスピーディに演じられるかと思いきや,動きもセリフも様式を踏襲され,かどかどのきまりもきっぱりと心地よいもんでした。徳兵衛との立ち回りは,足の長さは分が悪かったけど,主役らしい華やかさで勝ってました。
何よりチームワークがよろし。
大騒ぎさせてもろた千壽郎丈は色っぽかったしー。

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コメント

>rikaさま
地震お見舞い申し上げます。ストレスも多いことと存じますので,気晴らしが肝要でございます。
イッキのトラバありがとうございました。
>今年の「浪花花形歌舞伎」の残念なところは、期間が短かったところと美吉屋さんがいらっしゃらなかったところですね。
一部は源次郎,三部はお辰でぜひ拝見したいです。
その分,次週から美吉屋三昧致しますゾ。

投稿: とみ | 2007年4月17日 (火) 20時37分

とみさん、こんにちは。

やっと「浪花花形歌舞伎」の感想が全部書きあがりましたので、一気にTBさせていただきました(笑)。
今年の「浪花花形歌舞伎」の残念なところは、期間が短かったところと美吉屋さんがいらっしゃらなかったところですね。
来年は今年以上に万全の布陣で楽しませていただきたいです。

投稿: rika | 2007年4月17日 (火) 16時28分

>HinemosuNotariさま
ようこそ上方へ。
>今回大阪遠征に踏み切った理由が愛之助さんの団七でした。
博愛のたりさま,ぜひ,上方若衆もよろしゅうおたのもうします。
>最後の立ち回りの場面では、狼狽振りが可哀相なくらいでした。
そうなんです。ワタクシ,自分に酔いながら凶刀を振るう演出,大嫌いです。歌舞伎の様式美,殺しの美学,限度ちゅうもんがおます。しもた~と狼狽するのが人間です。
>浪花の夏の暑さってのも、ひとつキーワード
判断力を狂わせる暑さです。犯罪多発都市,刹那殺人都市大阪の伝統は脈々と今日に継承されています(胸はってどうする。)。夏祭浪花鑑の理解深まらんでよろしから,犯罪には巻き込まれとうおません(爆)。

投稿: とみ | 2007年4月15日 (日) 00時02分

そもそも、今回大阪遠征に踏み切った理由が愛之助さんの団七でした。

その愛之助さんの団七は、1・2部でも活躍の上に、公演日数も少ないこの公演ですので、もしかしたら、まだお役の深みはそんなについてなかったのかもしれませんが、最後の立ち回りの場面では、狼狽振りが可哀相なくらいでした。

千壽郎さんは なんというかしっとりした感じのある艶気が印象に残りました。もっとたくさん出てきて欲しい役者さんですね~。

しかし、そうか、浪花の夏の暑さってのも、ひとつキーワードなんですね~。その辺は考えがおよびませんでした。

投稿: HineMosNotari | 2007年4月14日 (土) 23時32分

>スキップさま
夏祭浪花鑑は,道具屋の段を上演しないことが多いので,なんでヘタレの磯を匿わんならんか,わかりにくいのです。この日は,わかりましたよー。
愛之助丈の舞台を全て拝見している訳ではないですから,何を申し上げても失礼になりますが,ワタクシ的には,この団七がお似合いと感じられます。伊勢音頭や夏祭浪花鑑などで芯をとれる方ですから,正統派・実力派で売出し,大役を自分のものになさっていただきたいものです。孝太郎さんという最高の油地獄役者さんも身内におられますし,一寸徳兵衛はお任せの亀鶴丈,万野は吉弥丈もおられます。浪花花形の布陣は万全です。

投稿: とみ | 2007年4月14日 (土) 09時54分

愛之助さんの団七には、上方歌舞伎を継承していくとともに、松嶋屋の正統を受け継いでいく覚悟のようなものが感じられました・・・と言ったらほめ過ぎでしょうか。
秀太郎さん、当代仁左衛門さんという師に恵まれていることも幸せ、こんな役に巡り逢えることも幸せ、愛之助さんの日頃の精進と芸に対する真摯な心構えが運も役も呼び込んでいるように思えます・・・やっぱりほめてもうたぁ。

投稿: スキップ | 2007年4月14日 (土) 04時02分

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第三部 『夏祭浪花鑑』 この演目が発表になった時には「う~~~~ん (^^;」という感じになりました。 これは去年の7月に松竹座で観たのですが、まったくの歌舞伎初心者の観方だと思うんですけど、 どうも人を殺す場面にいちいち拍手するのに最後まで抵抗があって・・・・(^^;... [続きを読む]

受信: 2007年4月17日 (火) 09時30分

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