シネマ・マリー・アントワネット
懲りないおとみはシネマにも行ってきた。
マリー・アントワネット MARIE ANTOINETTE
監督 ソフィア・コッポラ
出演 キルスティン・ダンスト,ジェイソン・シュワルツマン,リップ・トーン,アーシア・アルジェント,マリアンヌ・フェイスフル,オーロール・クレマン
18世紀末,14歳でオーストリア皇室からフランス王家へ皇太子妃として嫁ぎ,18歳で王妃となったマリー・アントワネットは,どこにでもいる考えることのきらいな遊び好きの女の子だった。ベルサイユ宮での暮らしは,遊興に明け暮れ,何不自由なかったが,両国の同盟の維持という重責と孤独に押しつぶされそうであった。
マリー・アントワネットのお輿入れから,囚われの身となってベルサイユ宮からパリに護送されるまでを映像化。ロココの女王マリー・アントワネットの消費と娯楽のリーダーとしての砂糖菓子のような暮らしが映像として目一杯楽しめる。
ソフィァ・コッポラ氏は,ひとりの少女の魂の迷走と青春の終焉を描きたかったと推察される。ひたすら,甘くお気楽で優しいものだけを求めたマリーにとっては,生涯の恋人とされたフェルゼンも,プチ・トリアノン宮のフェイク田園生活と等しく,バーチャル恋愛だったのかもしれない。
だからどうなんだといわれたら,これが女の夢だ何が悪いと開き直ろう。
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コメント
>あさこさま
この映画は,日本ではベルばらジェネレーションの婆が見ますが,基本は,キャリア形成や自己実現に行き詰まり閉塞感を持つ若い女性を対象にしたものと思われました。テーマはなんでしょ。やっぱ自己愛でしょうか。
投稿: とみ | 2007年3月10日 (土) 20時45分
とみさん、こんにちは!
「M.A」と映画、同じ題材でこうも違うのかと
感心してしまいますね。
あえて悲劇を予感させないで
アントワネットの華やかな青春だけを描きたかった
という意図は理解できます。
それを「しょうもなっ」と斬るべきか悩んでたのですが、
とみさんの「何が悪いと開き直ろう」を読んで
よっしゃ、開き直ろうっ!と決めました。
投稿: あさこ | 2007年3月10日 (土) 15時20分
>みかん星人さま
男と女の娯楽の間には,男湯と女湯の壁よりも,38度線より高くて越せない鉄条網があります。
最も高いのが書店。娯楽雑誌が男性向けと女性向けにきっぱり別れ,総合誌は苦戦ということからも察せられます。
演劇の場合,世界という概念がありますが,なぜか,日本にはフランス革命というジャンルがあるのです。カンヌで酷評でも日本(女性限定)では受け入れられることも…。
あ,「さくらん」も観賞する予定です。
投稿: とみ | 2007年3月 9日 (金) 12時42分
「開き直り」ですかぁ。。。なるほど!
『だって、これが、あたしだもの』
といった雰囲気ですかね。
だとしたら、キルステン嬢は、ハマっていたのかもしれません。
投稿: みかん星人 | 2007年3月 9日 (金) 00時09分