南座・義経千本桜川連法眼館
義経千本桜・川連法眼館中村勘三郎丈独自の演出とか。
川連法眼夫妻の留守宅に勝手に上がり込み(^^ゞ,くつろいだ小忌衣の義経公は片岡仁左衛門丈。兄上との不和でおやつれ気味のようだがかえって気品が溢れる。
本物の佐藤忠信と狐忠信を演じるのは十八代目中村勘三郎丈。静御前は勘太郎丈!仁左さまの相手役だ。がんばれ!綺麗だ!君がヒロインだ!鼓を打つ静に視線が集まる。観客が緊張してどうする。
忠信さりげなく登場!観客はもう少し驚いてあげようよ。御父君の狐さんが可愛らしい。全身で父母を恋い慕うお姿には一緒にわーんと泣いて差し上げたくなる。狐さんに真剣にもらい泣きする静も若々しくてよろしい。それだけに鼓を頂いてテッテッテッテッという動きに喜びのリアリティがあって,この演出も好きになってしまった。
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コメント
>ぴかちゅうさま
四の切は,特別なんだと思われます。
初役の仁左衛門丈もご馳走でしたし,よい公演でした。
投稿: とみ | 2007年1月 3日 (水) 23時55分
私もTVでではありますが、南座の顔見世興行を見ることができました。11月の新橋演舞場で海老蔵の「四の切」を観たばかりだったので見比べができてよかったです。しかし、やはり勘三郎の源九郎狐はさすがでした。立ち回りを省いた演出も面白かったです。その感想をTBさせていただきましたm(_ _)m
さて、今月歌舞伎座での勘三郎の「鏡獅子」もしっかりと23日に観てきます。まずは初芝居中継の録画で予習しなくっちゃ!
投稿: ぴかちゅう | 2007年1月 3日 (水) 16時45分
>しおむうさま
はじめまして。ご高覧ありがとうございます。雑食系且つ独善に充ち満ちていますが見た限りは精一杯感動と元気をいただけるよう全力を傾注してみています。
勘太郎丈の初入洛ということで気合い入りました。シネマ歌舞伎日高川の主遣いは菊之助丈ですが,初演は七之助丈の南座です。
さて,静はまだ二十前ですから若々しく心優しくないといけません。義経公に寄り添うお姿に性根が見えてやってくれましたっと喝采しました。
続いて,千鳥のお返事は仁左さまのところに書きます。
投稿: とみ | 2006年12月27日 (水) 00時12分
前投稿につけたし。孝太郎さんのあの素敵な千鳥は、以前勘九郎さんに習われたものと聞き、それなら勘太郎さんの千鳥もさぞやと。これも見てみたいです。
投稿: しおむう | 2006年12月26日 (火) 13時21分
おとみさま、はじめまして。いつも歌舞伎や演劇の記事を楽しく拝読しています。勘太郎さん贔屓なのですが、静御前に対しての、おとみさまの温かでユーモアのあるコメントにおもわずウフフと笑ってしまいました。まさに私も同じ思いで緊張しながら勘太郎さんを見つめておりました。凛とした佇まい、ふんわり包み込むような優しさも感じられる、勘太郎さんらしい静御前で嬉しかったです。勘太郎狐、私も楽しみに待ちます♪
投稿: しおむう | 2006年12月25日 (月) 19時29分
>はるきさま
はい,ワタクシもそう思います。世界の空を飛んだ猿之助狐。宙乗りが賛否両論ある時代でした。演劇としても緻密な演出の積み上げで説得力のあります。今回の演出で,あれ,勝手に上がり込んでおられる,悪僧との立ち回りなしにやっつけたことになっているといわれてもなあと,刷り込みの大きさを感じました。猿之助丈の演出が次世代にしっかり継承されてゆく動向を伺うに付け,丈の業績の偉大さに思い至ります。
さて,評判の「雨乞狐」を気長に待ちます。
投稿: とみ | 2006年12月23日 (土) 07時50分
とみさん、こんばんは。私にとっては澤瀉屋さんの「四の切」は特別なものなのですが、勘太郎君の狐さんはきっと素晴らしいと思いますv
>大晦日の放映
吉野山から「四の切」なのですね。何と素晴らしい!TVでも、見られるなんて幸せです。締め括りは「雁のたより」ですか。実は、初めて歌舞伎座に行って見た中にこの演目もあったんです。全然覚えてないですが、懐かしい…。
投稿: はるき | 2006年12月22日 (金) 23時16分
>はるきさま
スペクタクルでは猿之助丈演出には負けますが,愛くるしい狐さんです。勘太郎丈で見たいゾ。10年は待てないです。今すぐとは申しませんが近々に見たいものです。
大晦日の放映は,ぴあには,義経千本桜・吉野山,川面法眼館,雁のたよりと記載されてました。楽しみです。
投稿: とみ | 2006年12月22日 (金) 00時02分
>びんちょさま
昼の部は若々しく,夜の部は重厚でした。
海老蔵丈もなさった宙乗り付きの市川猿之助丈演出が華やかで上演回数も多いですが,狐さんの親を思う心に重点を置いた勘三郎丈の方もすっきりしていて好きです。
待ちに待った勘太郎丈の上洛でうるうるなってしまいました。
勘太郎狐見たい!無理をなさらないように願い,待ち続けます。
投稿: とみ | 2006年12月21日 (木) 23時51分
>cocoさま
狐声はかれておられました。そういえば,勘三郎丈は舞踊中心でしたのでお声はたくさん聞けなかったことに気が付きました。
確かに,法力で押し寄せる的をやっつけたという振りは分かりますが,悪僧を一二三とやっつける演出は楽しいですよね。やり取りもずいぶんスピーディでした。一番あれっと思ったのは,川面法眼夫妻がおられないところでしょうか。
拍手と掛け声が少ないのは気になりましたか。地元のワタクシでも思いましたから,お江戸の通人方には無理はございません。
忠臣蔵に動員が…。納得。
投稿: とみ | 2006年12月21日 (木) 23時37分
とみさん、お邪魔致します。
中村屋さんの狐さんは平成中村座以来一度も拝見していませんが、とにかく愛くるしかった。登場しただけで泣けて泣けて、どうしようもなかったことを覚えています。
>狐さんに真剣にもらい泣きする静
浅草公会堂で拝見した時もまさにそうでしたvvあれから更に良くなったことと思いますが、勘太郎君の大らかで素直な芸風は変わらないのですね。嬉しいな。
顔見世の模様は大晦日にTV放映されますよね?どの演目が出てくるのか楽しみにしています!
投稿: はるき | 2006年12月21日 (木) 23時16分
おとみ姉さま、こんばんは。お久しぶりでございます。(*^o^*)
こちらの記事を拝読し、また、感動が甦りました。
観劇日は違いますけれど、同じ舞台を観て、こうして感動を分かち合えるのが本当に嬉しいです。。。
勘太郎さんの静御前はとても初々しく、新鮮でした~♪
演出の違いなのか、型の違いなのか、演者個人の演じ方の違いなのか、なんだかよく分からないままお芝居を観ていますが、楽しいものは楽しいです!
投稿: びんちょ♪ | 2006年12月21日 (木) 22時06分
勘三郎さんもお風邪引かれたと伺いましたが、とみ様ご観劇時はいかがでしたか?
この演出もなるほどとは思います・・・が、個人的にはなにしろ、悪僧たちの化かされを見るのが好きなので、ちいっと気が抜けてしまいました。せりふだけで「妖術で悪僧達を退治してやるー」と言っている事をわからせるのは、なかなか難しそうだと思ってしまいました。今月は名代下の役者さんたちは国立劇場に総動員かなー、そういった立ち廻り関係さびしいです。義士達は最大36人舞台上にいましたし(数えました)(^^;
投稿: coco | 2006年12月21日 (木) 12時38分