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2006年12月20日 (水)

南座顔見世興行・十八代目中村勘三郎襲名披露昼の部

17日(日),京都四条南座で,「當る亥歳吉例顔見世興行東西合同大歌舞伎十八代目中村勘三郎襲名披露」を昼夜通しで観劇した。
まずは,「猿若江戸の初櫓」の感想から…。
Nec_0331_1 猿若江戸の初櫓
京都四条南座に初お目見えの勘太郎丈のための狂言である。中日を過ぎて危なげないことは当然として,ひょうきん,生真面目,パワフルな好青年・猿若は,お役かご当人か区別がつかないくらい主役オーラが全開である。一挙手一頭足がきらきらしてかわゆらしさ一杯。引き幕の紐を結んだ斬新なお衣装もよく似合い,弥十郎丈の「どうしてどうして良い若者よ。」という台詞に,「もっと褒めたらんかい。」と突っ込みを入れたくなるほどの良い子ぶりだった。
七之助丈の南座出演は,玉三郎丈の舞踊公演以来。当地に相応しい阿国のお役で,すっきり綺麗であるが,立ち姿の安定感が欲しいところ。踊る猿若を座って眺める阿国の構図は美しく申し分なし。
Hourai 申し分のないといえば,愛之助丈と吉弥丈の福富屋夫婦。また,実力派の中村屋若衆は,座頭よりしっかりしていそうだ。踊りは誰より上手だが,他はちょっと頼りなげな若い座頭を支える一座らしかったのが好感が持てた。
蓬莱山の飾り物は何とかして欲しかった。あー,お金があれば勘太郎丈に金銀宝玉珊瑚の蓬莱山の引出物を差し上げたい!

蓬莱山
蓬莱山とは,中国にある不老長寿の伝説の島のこと。小道具では島に遊ぶ鶴亀や宝物を飾った祝儀細工であった。京の菓子で蓬莱山といえば,結婚式の引出物の儀式菓である。子宝に恵まれるようにと,大きな白い上用饅頭の中に色とりどりの小さなお饅頭が入っていまる。これでもとどけようかしらん。勘太郎丈は甘いものはお嫌いではないだろうか。

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コメント

>當富屋さま
コメントありがとうございました。
>まだ一月もたっていないのに、遠い昔のような気がします。
お若い証拠でございますよ。加齢に伴い,数年前のことでも昨日のことのように思い出されるようになります。
>若くても立派な主役ぶりでした。
本当にそう思います。
醒めた感じがする七之助丈は,愛嬌のあるご父君,兄上と比較されがちですが,アッピールのメソッドが異なるだけでどうしてどうして立派なものです。
本当に楽しみです。

投稿: とみ | 2006年12月28日 (木) 12時12分

私のブログへ訪問、また、コメントをいただきありがとうございました。
南座での『猿若江戸の初櫓』の感想をトラックバックさせていただきました。まだ一月もたっていないのに、遠い昔のような気がします。
この狂言で初めて生の勘太郎丈と七之助丈を拝見しましたが、当代勘三郎丈の指導の賜物でしょうか、若くても立派な主役ぶりでした。きっと将来の歌舞伎を背負う役者になるでしょう。成長が楽しみです。

投稿: 當富屋 | 2006年12月27日 (水) 21時46分

>ぴかちゅうさま
コメントありがとうございました。長い襲名披露興行のスタートがこの猿若でした。運良く見ております。鰯売りと一條大蔵卿がお目当てでした。納涼歌舞伎や平成中村座で勘太郎丈を拝見し注目していましたが,清新な輝きに打たれたのを覚えております。
浅草でも良いお役ですね。三月には南座に来て頂けます。うれしいです。

投稿: とみ | 2006年12月22日 (金) 00時13分

一昨年3月の勘三郎襲名披露興行の皮切りの歌舞伎座での「猿若江戸の初櫓」の感想をTBさせていただきましたm(_ _)m
今月の南座で全部打ち上げですね。勘三郎襲名で本格的に観るようになった歌舞伎、この一年半ですっかりハマっております。
そうそう元々は七之助が座長の阿国をやるはずだったのに福助が急遽代役に立ったのでしたっけ。この1年半の間に勘太郎が怪我で休演、そして元気に復帰している様子がおとみ様のレポで伝わってきて嬉しいです。
次は浅草で再会できると思うので、今から楽しみにしています。

投稿: ぴかちゅう | 2006年12月21日 (木) 00時34分

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» 05/03/21 勘三郎襲名披露公演連続アップ②3月歌舞伎座昼の部 [ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記]
3/20の夜の部に引き続き、翌日昼の部を観た。 『猿若江戸の初櫓(さるわかえどのはつやぐら)』 猿若=初代勘三郎の江戸下りと中村座開設に至る話を盛り込んだ狂言。昭和62年の「猿若祭」で初演、猿若を勘九郎、出雲の阿国を福助が演じた。今回は猿若が勘太郎で阿国が同じ福助である。勘太郎の歌舞伎は『野田版・鼠小僧』くらいしか記憶になく、舞踊も初めてだった。芝居が達者なところは1月に観た『走れメルス』でわかっている。初めて観た勘太郎の踊�... [続きを読む]

受信: 2006年12月21日 (木) 00時22分

» 南座の顔見世 [私邸周辺]
今年も南座の顔見世(昼の部)に行ってきましたー、20日です。 いつもチケット争奪戦の厳しい顔見世ですが、今年は勘三郎襲名披露の締めくくりという事もありさらに激化してましたねー。 あまりよろしくない席だったので舞台全体をきちんと見る事は出来なかったのですが、花道と舞台中央はばっちり見られたので良かったです。 無駄に客席がよく見える席だったので、何となく観察しているとやはりたくさんの人が詰め掛けているのですが、顔見世は恒例行事というかお約束的に必ず観に行っている人もいる上に、普段の歌舞伎公... [続きを読む]

受信: 2006年12月24日 (日) 19時49分

» 吉例顔見世興行(昼の部) 猿若江戸の初櫓 [ジーンズで歌舞伎を見に行こう!]
【主な配役】 ・猿若 勘太郎 ・太夫出雲の阿国 七之助 ・福富屋女房ふく 吉弥 ・福富屋万兵衛 愛之助 ・奉行板倉四郎左衛門勝重 弥十郎 【あらすじ】 「かぶき踊り」で一世を風靡した出雲の阿国と、 その一座の道化方で座頭の猿若は、京から江戸へ下り、 江戸で芝居を見せるための場所を探していました。 ある時、猿若たちは道の真ん中に荷物を積んだ車が置いてあるのを見つけます。 聞けば木材商の福富屋が将軍家への献上品を運んでいたところ、 ならず者に邪魔をされ人夫たちはち... [続きを読む]

受信: 2006年12月27日 (水) 11時06分

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