文楽の紅葉狩
今月の国立文楽劇場夜の部は,伊賀越道中双六の後,華やかな紅葉狩を配している。5日拝見したので,早速エントリを記述する。
ご出演は次の通り(順不同,敬称略)
紅葉狩
更科姫 竹本津駒大夫 吉田清之助 鶴澤寛治
維茂 豊竹咲甫大夫 吉田勘弥 鶴澤清志郎
山神 豊竹始大夫 吉田清五郎 鶴澤清馗
腰元 竹本貴大夫 桐竹紋秀 鶴澤龍聿(琴)
腰元 竹本文字栄大夫 桐竹蓑紫郎 鶴澤寛太郎(琴)
![]() 文楽 |
新歌舞伎十八番を文楽に移した作品で,昭和14年に初演された新作景事。戸隠山の鬼女伝説を元にした作品で,錦秋の山路をゆく維茂が,紅葉狩をしている更科姫主従に酒宴に誘われ眠ったところ,変身した鬼女に襲われるが霊剣の力で調伏させるという物語。
冴え渡る三味線と琴の音の華やかなこと。囃子方として望月大明藏社中が御簾内で加わる。三味線の寛治さん,清志郎さんと1メートル程度の至近距離のため,三味線の音圧を浴びる贅沢さ。維茂及び更科姫は肩衣をつけた華やかな拵え。更科姫は三人出遣いで後シテでは衣装替えも…。人形が気品というのもナンだが,確かに気品が漂っておられた。
歌舞伎で言うなら梅枝丈と隼人丈の組み合わせか(あんたの好みだけやろと突っ込みを入れられそう。)。
煙はもう少し少ないメ希望。
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コメント
>藤十郎さま
コメントありがとうございます。初心者のワタクシでもただならぬ気品に圧倒されました。な,なんだんだ!あの気品は!でございます。三人出遣いという格の違い,気品が華を呼び,最終的には力になっておられました。
ご本人もゴージャスなお衣装が映える気品の立ち居振る舞い!
紅葉が客席に飛んできて欲しかった。煙はいつもあんなものなのでしょうか。
伊賀越えはだんだんボディーブローが効いてきて感動が深まっています。
投稿: とみ | 2006年11月10日 (金) 18時06分
「華」ということばをしみじみ感じる舞台でした。
「紅葉狩」はこうでなくちゃいけません。
清之助、実にすばらしい。人気実力ともに文句なしになってきました。
すっきりした品のいい人形遣いさんですね。錦の肩衣がよく映えていました。
投稿: 藤十郎 | 2006年11月10日 (金) 10時24分
>まこさま
コメント光栄でございます。前が伊賀超えですのではじけます。救われます。菊水の酒でも頂こうかという気になります。昼夜の並びは前半の方が良いかなと思われますが,夜は入りが悪く,結局,お席重視で二回夜行くことと致しました。
大阪遠征,お楽しみください。
23日,24日は玉三郎丈の公演もございます☆~。
投稿: とみ | 2006年11月 7日 (火) 19時23分
>kirigirisuさま
能,歌舞伎,文楽と変遷しますが,フォルクローレが原典のような気がしてきました。海老様が海外に持っていかれるのですから普遍性があります。
投稿: とみ | 2006年11月 7日 (火) 19時18分
うふっ、楽しみです。
三人出遣いも、肩衣もはじめて見るし、なんてったって、更科姫が清之助さん。
品がありますよねぇ~
投稿: まこ | 2006年11月 7日 (火) 07時51分
おおっ 文楽の紅葉狩行かれたのですね。
国立劇場でこのちらしを見たときに「やった~!!」と思ったのですがぬか喜びでした...。よぉ~~くみたら大阪なんですもの。
投稿: kirigirisu | 2006年11月 7日 (火) 01時38分