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2006年10月 9日 (月)

オレステス

Img113 蜷川さんのギリシャ悲劇の最新作「オレステス」がやっと大阪に!
8日,昼の部を観劇してきた。
以下敬称略
原作:エウリピデス,翻訳:山形治江,演出:蜷川幸雄
美術:中越司,照明:原田保,衣装:小峰リリー
出演:オレステス/藤原竜也,エレクトラ/中嶋朋子,ピュラデス/北村有起哉,メネラオス/吉田鋼太郎,ヘレネ/香寿たつき,アポロン/寺泉憲,テュンダレオス/瑳川哲朗,コロス/市川夏江他
物語の背景
ゼウスとレダの娘,絶世の美女・スパルタ王妃ヘレネの駆け落ち騒動に端を発したトロイア戦争は,10余年に及ぶ戦闘の末,ギリシャ軍の大勝利に終結し,トロイアは消滅した。しかし,凱旋したギリシャ連合軍の各国の戦後も,愛欲と殺戮の連鎖に混迷していた。
ミュケナイのアトレウス王家では,ギリシャ軍総大将のアガメムノン王が王妃クリュタイムネストラと愛人のアイギュストスに惨殺された。その数年後,帰国した子息オレステスは,アポロンの神託を力に,姉エレクトラ及び親友ピュラデスと共謀し,夫殺しの実母を殺し,父の仇討ちを果たした。物語はその6日後に始まる。
あらすじ
オレステスは復讐の女神たちに呪われ,正気と錯乱を繰り返して衰弱し,アルゴス人たちは,父の仇討ちの正当性を認めず,姉弟を処刑しようとしていた。必死に看護する姉エレクトラ。エレクトラの怒りを逆撫でするヘレネ。
絶体絶命の姉弟は,帰国したスパルタ王・叔父のメネラオスと祖父テュンダレオスに,助命を懇願するが,祖父には一蹴され,優柔不断の叔父には背を向けられる。
そんな中,親友ピュラデスが駆け付け,公開裁判で弁明するが,二人の死刑は決定してしまう。
ピュラデスは,進退窮まった姉弟に,起死回生の計画を提案する。諸悪の根元ヘレネを殺し市民の賛同を得,娘ヘルミオネを人質に助命と復権を要求し,叶わなければ,王城に火を放ち全てを焼くというものである。
3人は計画を実行し,大混乱となるが,神アポロンが現れる。

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演出家 蜷川幸雄

エウリピデスは,アイスキュロス,ソフォクレスと並ぶギリシャ三大悲劇作家のうち最も新しく,「王女メディア」をはじめ,女性の怒りや悲しみを咆哮する筆致で劇化した作家で,今日にも共感する主題を扱った作品が多い。トロイア戦記は,BC4世紀当時の観客たちには,日本の平曲と同じように趣向が凝らされ上演され続けたもので,前説なしである。置き浄瑠璃欲しいナ。人形で前説演って欲しいナ。蜷川さんは耐える。
ギリシャ悲劇の作劇術は,神々間の争いの道具となって翻弄される卑小な人間の存在ということで,デウス・エクス・マキナで強引に説明付ける。神々の登場で争いが解決するのが観客の願望だからだ。しかし,今日の観客はこの理論では到底納得しない。今日も続く復讐と殺戮の連鎖は説明しきれない。脚本を絶対に潤色しない蜷川さんはどうする。
客席に,イスラエル共和国,パレスチナ自治区,レバノン共和国,アメリカ合州国の国旗と国歌を印刷したビラが大量に舞い落ちる。蜷川さんは,最後のところで自ら神になり,強いメッセージを訴える。傲岸不遜と笑わば笑え。蜷川だ。
さて,今回の演出を特徴づける舞台上に降り続ける豪雨について,賛否両論を予測し,筋書きの中で説明しておられたが,親切になられたものだ。少しほっこりくる。
ご出演の皆さんの素晴らしさは申し上げるまでもない。
特筆!ピュラデスの北村さんは,陰々滅々の舞台に一陣の風を吹き込み印象的。
メネラオスの吉田さんは,豪華な甲冑が卑怯さを際立たせて余りあった。
エレクトラの中嶋さんは,終始,高いテンションを維持しておられ,典型的な嘆きと慟哭のギリシャ悲劇のヒロインらしさ満開。
主演の藤原さんは,神懸かり的な熱演。ころころ変わるオレステスの幼稚な理論も,狂気と正気の危うい境界も,助かりたい一心に集約され,蜷川さんも物語もみんな背負って爆走する。エライ!痣と傷だらけであられたが,名古屋の最終公演までご無事をお祈りする。

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演劇」カテゴリの記事

コメント

>あさこさま
オレオレ談義も核心に迫ってきましたね。
お心が済んでおられるからでしょうか。真っ直ぐに見通しておられるとお見受けしました。
あの舞台を観てギュスターヴ・モローに蜷川さんがインスパイアされたと解釈なさったことに触発されました。ロマン派絵画は演劇的ですね。これは,こう考えたら楽しいということでひとまず置きまして…。
本題,歌詞に蜷川さんの答えがあるので,全種類拾って熟読しないといけないと書いておられましたので,おおおっーでございました。
これで,一議論できそうですね。ミステリーの謎解きの回答をまくのか,さらなる喧嘩をふっかけるのか。観客と対決しておられるとしたら凄いことです。チラシの謎は深まります。
「それぞれの民族のみの守護神の出現を期待しているのさ。ミュケナイがアポロン神をあがめるように…。」
出来た!
ただ,蜷川さんに落とし穴が一つ。チラシが紙爆弾と分かる世代は…。観客層は若かったでしたね。ワタクシでも存じません(笑)。
しっかし,整理して別エントリ立てないといけませんかしら。
名古屋千穐楽行きたかった~。

投稿: とみ | 2006年10月27日 (金) 00時28分

とみさま、はじめまして。
ど素人の記事にTB&コメントありがとうございます。恐縮です。
ブーグローの「オレステスの悔恨」と
モローのオレステス、断然藤原くんはモロー風だと思ったので
私の記事にはモローの方を貼り付けました。
モローは好きな画家で象徴主義で幻想的で耽美的です。
ブーグローのオレステスは筋骨ルネサンス風ですがモローは
女性のような肢体・・・まさに藤原くん(笑)。
すみません、初めてなのにこんなコメントで・・・。
↑でご指名受けてびびってます(汗)。
イコノロジーにはまったくなってないコメントで重ねてごめんなさい。
いろいろ勉強になりますのでまたお邪魔させてください。
よろしくお願いいたします。

投稿: あさこ | 2006年10月26日 (木) 16時43分

ウイリアム・ブーグローの「オレステスの悔恨」,フリーリンクなので画像アップしてみました。ギュスターヴ・モローは,キリスト教宗教画風のオレステスを描いておられます。どの演出で見たいか,また,エントリアップしますので,のぞいてやってくださいませ。一時イコノロジーにだだはまりにはまったことありますから,その方面の話題大歓迎です。
業務連絡,あさこさま,待ってます。

投稿: とみ | 2006年10月24日 (火) 19時34分

>けろちゃんさま
先ほど貴宅にお邪魔してきました。盛り上げの一助になれば幸いです。
何と言っても,グリークスをご存じない世代がもう観客の多数派となりつつあります。重厚長大のストレートプレイが次世代観客に継承されることがうれしいですね。

年寄りの悪癖で結論めいたことを言いたがることをお許しください。オレステスが許しておられます。
オレ「貴方のお歳を考えれば反論は致しません。」←コレコレ

おおよそこの世に起きることの是非は,地球環境と種の保全のため,DNAが言わしめるものが正しいと思われます。
つまり,美しい男,美味しいフーズ,平和を好む若い女性の判断が是です。で,終演直後の若い女性観客の遠慮のないつぶやきをガーと拾い集めております。
ビラ拾いはツレに任せました(爆)。

お願いですが,名古屋公演ご覧になられるお方さまは,トラバしていただければ助かります。
喜んでおられたら益々盛り上げに,落ち込んでおられたら少しでもお気が晴れるよう引き立てに参上致します(m_m)。

投稿: とみ | 2006年10月21日 (土) 11時06分

hikarukimiさまのおっしゃるとおり このコメントの応酬だけでも1トピックたてられそうですね。
エレクトラを亀ちゃんでという獅子丸くんに1票です。

投稿: あいらぶけろちゃん | 2006年10月21日 (土) 00時58分

>ぴかちゅうさま
まだ,名古屋がありますゾ。どのような舞台になってゆくのか気になります。

投稿: とみ | 2006年10月19日 (木) 01時01分

ご指摘いただいたところ、修正させていただきました(感謝!です)。その上でTBを何回か試みたのですがうまくいきません。私の東京公演の感想のURLを下記に書かせていただきましたm(_ _)m
http://blog.goo.ne.jp/pika1214/d/20061001
エレクトラ・オレステス姉弟はどうも「グリークス」の時の寺島しのぶ・菊之助の姉弟が印象が強すぎる私です。藤原くんは「デスノート」NODAMAP「ロープ」としっかりと観ていきます。

投稿: ぴかちゅう | 2006年10月18日 (水) 02時37分

>木蓮さま
渾身のレポありがとうございます。後ほど熟読します。後で貴宅を盛り上げにお邪魔します。

投稿: とみ | 2006年10月17日 (火) 12時52分

こんにちは~
大阪楽日、TBさせて頂きました!

とみさんのレポはわかり易くしかも的を得ている!ので
読みやすいです!
うん・うんと納得です。
生傷が絶えない舞台、それも演出上マッチしているのが
痛々しいです・・・

投稿: 木蓮 | 2006年10月17日 (火) 10時45分

>hikarukimiさま
議論でにぎわうのは年に一度か二度でございますが,何でも許してしまうぬるめのお富にカツを入れてやって下さいませ。
おー,蜷川さんの悪戯心説が…。援軍来たりでございます。おそらくいつか使おうと暖めておられるストックと,死にものぐるいになって落としどころを考えることがあられるのでしょう。
藤原さんのデス・ノート後編の公開はまもなくです。気が揉めます。
また,そういえば,蜷川実花さんのさくらんという映画が来春に。これも楽しみですね。ペリクリーズの演出を思い出します。

投稿: とみ | 2006年10月15日 (日) 01時12分

>ぴかちゅうさま
地の利を活かして彩の国さいたまは御常連。コクーンも射程に…。う,うらやましいです。テンション高い芝居は癖になりますね。ワタクシは,冬タンは見送りです。

投稿: とみ | 2006年10月15日 (日) 01時02分

お久しぶりです。
とみさまとこちらにコメントをお寄せになる方々の素晴らしい意見の応酬に、ただただ舌を巻いて指をくわえてしまった状態です(笑)
私は元々ギリシャ悲劇は苦手だったので、今回も楽しめるかな?という想いでの観劇でしたが、今までの苦手とは違う意味で受け入れるのが大変でした。藤原君にオレステスをやらせたかったというご意見が多いようですが、私にはあのラストのメッセージが強すぎたのか、このビラ巻きの演出がずっと蜷川さんの頭にあっていつかこれを形にできたらと選んだ戯曲なのかな?なんて思っていました。
色々と想像をめぐらせるのは楽しいのですが、結局このオレステスは役者さんたち全てに力がないと成り立たない舞台だったな、というのは感じました。その辺り、蜷川さんの役者を選ぶ目は素晴らしいと思います。

投稿: hikarukimi | 2006年10月14日 (土) 18時13分

>挑戦を続けられる果敢なおじさま.....70歳ですよね、蜷川さん。いろいろな人に「早くしないと俺死んじゃうよ」って脅しながら巻き込んで休みなしに驀進されてます。彼をあそこまで駆り立てているものの正体を知りたいです。
しかしあのハイテンションで突っ走る(一部暴走?)全ての舞台を観ることはテンション下がり気味の私にはつらいので作品を選んで(あくまでも拙い予測でですが)観ている状態です。次は11月のシアターコクーン『タンゴ、冬の終わりに』ですが、昨年の『将門』がよかったので期待しているのですが、いかに?!

投稿: ぴかちゅう | 2006年10月14日 (土) 01時48分

>ゆっこさま
たびたびのコメントありがとうございました。おかげで考えが整理でき,ニュートラルな判断ができました。
演劇に対する深い洞察,勉強させて頂きます。
思えば,蜷川さんの失敗作は少なからず拝見しました。自ら失敗を認め,リベンジなさってまた失敗なさったのも見ております。挑戦を続けられる果敢なおじさまであられます。
大甘おとみの温い観劇ブログでございますが,憤懣やるかたないときにお寄り頂ければ,決して追従でも妄信でもない全てのお芝居に関わる方への感謝の気持ちを書いていますので,少しでもがっかりが上向けば幸いでございます。

>dandanさま
デス・ノート後編,ロープが楽しみですというのも寂しいですが,きっぱり申し上げましょう。ヨヨヨ…。
蜷川さんのお芝居のなかには,若い出演者の煌めきで,そこそこの演出が生命を得て歩き出すことがございます。NINAGAWA十二夜がその好例と申せましょう。
実は拙宅には,Blog Petの獅子丸というのを飼っております。主演の菊之助丈・ヴァイオラが扮したお小姓シザーリオが獅子丸という名でしたのであやかって名付けました。
こいつは,勝手キャスティングが好きでいろいろやってくれます。エレクトラを亀治郎丈でというナイスな提案をしてくれました。よろしかったらかまってやって下さいませ。

投稿: とみ | 2006年10月12日 (木) 22時36分

とみさま

TBとコメント有難うございました。
自分のblogでも書きましたが、この作品を選んだ理由は、やはり役者さんなのだと思います。まずスポンサーありきで、ホリプロが竜也さんでギリシア悲劇をといった時、「オイディプス」は既に萬斎さんが演じてらしゃいますし、やはり「オレステス」なのかなと。「身毒丸」「滝の白糸」etc.同様年上の女性に可愛がられる役でファンも喜ぶでしょうし、狂気の姿は当たり役の「ハムレット」を彷彿とさせますし。
ただ、私もゆっこさんがおっしゃるとおり、これが竜也さんにプラスだったかは疑問です。ファンですら二番煎じ感があります。できれば、今度は毛色の違う作品が見たいなと思ってます。「ロープ」に期待したいところですが、野田さんってあまり男性を格好よく描かないんですよね^^;

投稿: dandan | 2006年10月12日 (木) 06時14分

とみさま、考察を興味深く拝見しました。
できれば、「エウリピデスの永遠性へのオマージュ」と解釈したいところですね(笑)。
『グリークス』を見ていない観客のためにも、あえて同じテーマをもう一度繰り返したのでしょうか??
実は私、今回の「オレステス」の役が、竜也君にプラスに働いたとはあまり思えないんです。
彼の演技によって、芝居が(または蜷川さんが)大いに助けられたことは間違いありませんけど。
竜也君はもう、蜷川さんから“巣立ち”する時期に達しているのかもしれませんね。

投稿: ゆっこ | 2006年10月11日 (水) 15時04分

>麗さま
トラコメありがとうございます。報復が国是とは悲しいことです。日本のぬるい若者をぶん殴ってやろうと言うのなら,元気があってよろしい(爆)が,観客に失礼ですし,音で台詞をかき消すのも,それがなんやねんでございます。
さて,本題です。
「今の藤原さんにオレステスをさせたい。」を仮説としましょう。
神(悪魔)に良からぬことを吹き込まれ,身勝手で稚拙な正義に酔い,何をしても許されると思い上がり,殺人鬼となる若者の愚かしさ哀れさ愛おしさが主題になります。タウリケのイピゲネイアでは,オレステスが「気高い心を持っていれば何をしても許されると思ってしまった。」と述懐していました。都合の良い事のみすぐ妄信する。逆ギレするし,復讐心がされたことに吊り合わない。
ここまで書けばもうお分かりでしょう。まんま,デス・ノートのライトです。かぶってしまいましたね。観客動員数は圧倒的にデスノート>オレステスです。
オレステスを演じて頂きたいだけなら,同じ年寄りとして少し悲しいですね。藤原さんの魅力は,もう育てた蜷川さんを離れて芸能界の至宝です。
で,エウリピデスの永遠性へのオマージュ説を採るわけですが,グリークスでもう充分すぎる程述べたので,くどいかも…。

投稿: とみ | 2006年10月11日 (水) 01時06分

>ぴかちゅうさま
荒唐無稽な展開,理不尽な殺戮の連鎖,一貫しない登場人物の行動原理,話の途中で切り口上。まんま歌舞伎ではございませんか。グリークスでは,ええとこ取りしたのに,2回もちゃちな(^^ゞデウス・エクス・マキナ見せられましたし…。慣れてしまったり,耐えてはいけませんね。
復讐の連鎖は今も続くというのが,主題だとしたら,「あんたに教えてもらいとうないわいな。」ですね。
ワタクシは,ギリシャ悲劇の普遍性と永遠性をたたえる,人間を書ききったエウリピデスをはじめとするギリシャの劇作家へのオマージュと見ました。いきなり時代が現代に飛んだのか,実は現代の物語だったのか。それは心ごころ。イリュージョンを見せたかったと見たいです。
続く…。

投稿: とみ | 2006年10月11日 (水) 00時36分

>ゆっこさま
>演出家が頭を悩ませるところですよね。
謎解きは楽しいですね。受けて立ちましょう。
著作権は死語50年ですからとっくに切れてます(爆)。書き替えてもええんです。ラシーヌさんは,アンドロマック,フェードル,アンチゴネとか,したい放題。こんな芝居見て育った(どんなガキだ?)ジェネレーションです。
書き替えたり,文楽人形で前説しないところが蜷川さんの律儀なところです。
>yukikaさん宅の記事だと、竜也君にあの役をやらせたかったからというのが大きな理由のようですが・・・・・・。
蜷川さんは役者主義ですから,これが正解だと私も一票投じます。しかし,この説を採ると蜷川さん気の毒なことになるのです。あくまで興行的収益ではなく演劇的要請に論点を絞ります。
続く…。

投稿: とみ | 2006年10月11日 (水) 00時23分

こんばんは。
拙blogへのTB有難うございました。

>蜷川さんは,最後のところで自ら神になり,強いメッセージを訴える。
確かにラストのビラの雨には驚きましたね。
しかもビラに書かれた国歌の訳詩のショックだった事。
現代の状況をアポロンが居たら、どのように丸く治めるのか、
聞いてみたいものです。(笑)

雨音に始まり、傘の鈴の音、鎧の音などなど・・・。
音の洪水にはちょっと食傷気味でした。

投稿: | 2006年10月11日 (水) 00時11分

>みかん☆人さま
トラコメありがとうございます。北村さんは段田さんにも雰囲気が似ておられるとお思いになりませんか。滑舌とお声の良さ,爽やかさ。秩序の回復者も破壊者もお似合いです。唯一共感持てる人物という得なお役ですがしっかりピュラデスになりきっておられました。

投稿: とみ | 2006年10月10日 (火) 23時59分

★とみ様
>グリークスでは,デウス・エクス・マキナショックが薄められてなんとかなりました.....う、う、私なんかそのことについての神経はグリークスで麻痺させられたのかもしれません(^^ゞ「絶句状態」とのこと、反芻の末の決定版の感想もお待ちしておりま~す。
★ゆっこ様
横から失礼します。
>竜也君にあの役をやらせたかったから.....私も真相は存じませんが、蜷川さんの愛弟子を成長させるためにこの役を与えたかったんじゃないかと私も考えております。

投稿: ぴかちゅう | 2006年10月10日 (火) 22時19分

こんにちは、また来ちゃいました(笑)。

>単発のデウス・エクス・マキナを観客にご賞味頂くに当たって,
>寄り添うかぶん殴るか大問題です。
>寄り添われたらバカにするなですし,ぶん殴られたら何すんねんです。
>実はワタクシは絶句です。

アハハハ、なるほどぉ~。
たしかに、脚本を書き換えることができない以上、
最後をどう閉めるか、演出家が頭を悩ませるところですよね。
というか、そもそそも、なぜあの本を採用したのか、私はとっても疑問なのですけど(笑)。
yukikaさん宅の記事だと、竜也君にあの役をやらせたかったから
というのが大きな理由のようですが・・・・・・。
うーーーむ、真相はどうなんでしょ???

投稿: ゆっこ | 2006年10月10日 (火) 14時03分

こんにちは。

北村さん、良かったですねぇ。
やはり役者という「血」があるのかなぁ・・・と思ったり。

ホント、、、千穐楽までご無事で、と願わずにいられない舞台ですわね(^o^)

こちらからもTBさせていただきます。

投稿: みかん星人 | 2006年10月10日 (火) 10時11分

>ゆっこさま
お気持ちよっく分かります。戯曲のチョイスの是非ですが,エウリピデスは当時でも評判悪かったようです。2003年大竹版エレクトラはソフォクレス,アガメムノンはアイスキュロスです。ええとこ取りできたグリークスではなんとかなりました。
しかし,単発のデウス・エクス・マキナを観客にご賞味頂くに当たって,寄り添うかぶん殴るか大問題です。寄り添われたらバカにするなですし,ぶん殴られたら何すんねんです。実はワタクシは絶句です。

投稿: とみ | 2006年10月 9日 (月) 20時59分

とみさま、ご無沙汰しております。
>蜷川さんは,最後のところで自ら神になり,強いメッセージを訴える。
>傲岸不遜と笑わば笑え。蜷川だ。
うーーん。傲岸不遜とは思いませんでしたが、
どストレートな怒りの放散に「またかよっ(-_-;)」と正直、うんざりしました。
自分の記事でも書きましたが、一方的に激情をぶつけられても、
戸惑うばかりで、かえって賛同しづらい人もいると思うのですよね。
蜷川さんの主張はよくわかるんですけど。(^_^;)

>ピュラデスの北村さんは,陰々滅々の舞台に一陣の風を吹き込み印象的。
これについては、まったく同感です!

投稿: ゆっこ | 2006年10月 9日 (月) 17時57分

>スキップさま
コメントありがとうございました。吉田さんはアイギュストス,中島さんはカッサンドラでしたか。卑怯さ,神懸かり感がそれぞれパワーアップしておられました。グリークスをご存じない世代がご覧になっているかと感無量です。
テュンダレオス老の支離滅裂もいいですね。結論,正義なんて何とでも糊塗できるエエかげんなモンや。でしょうか。

投稿: とみ | 2006年10月 9日 (月) 13時16分

とみさま
トラックバックありがとうございました。
「赤猫」「オレステス」とほんとにとみさんの後を追うような連休を過ごしておりますスキップです。(いや~、「染模様」までは追えませんでした。来週に持ち越しです。)
トロイア戦争のくだりも母殺しもヘレネ殺しの館内も、すべてセリフで表現されていた今回のお芝居。そのセリフを聴かせる役者さんの力量がなければ成り立たないところですが、そこは蜷川さんがキャスティングされた役者さん達、さすがでした。

> しかし,今日の観客はこの理論では到底納得しない。今日も続く復讐と殺戮の連鎖は説明しきれない。脚本を絶対に潤色しない蜷川さんはどうする。
→私もアポロンが登場した時、これをどう収拾するのか、これが結末であるはずもなかろうに、と思っていたところへあのメッセージ。「ヤラレタ」というカンジでしたね。

投稿: スキップ | 2006年10月 9日 (月) 11時19分

>dandanさま
俳優さんあっての蜷川さんということをご自身が最もよくご存じと思われます。オレステス役者を得ての興行,2000年の尾上菊之助丈がちょうど,今の藤原さんに近い年代でしょうか。幼稚さと理屈になってない理屈がポイントかなと思います。
中島さんの痛々しい純潔感がいいですね。

投稿: とみ | 2006年10月 9日 (月) 10時00分

とみさま

素敵な感想にうっとりです。
自分が稚拙な言葉でしか語れないところや、見落としたところなども的確に表現されていて拝読してスッキリしてしまいました。
吉田さん、「衣装の豪華さがメネラオスの卑怯さを際立たす」に、その通りですうと頷いてしまいました。
蜷川さん、演出家が物語を支配するさらなる神として登場でしたね。
また、色々教えて下さいm(_ _)m

投稿: dandan | 2006年10月 9日 (月) 06時23分

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