« 「染模様恩愛御書・細川の男敵討」ボーイミーツボーイ! | トップページ | 平幹二朗氏のオセロ »

2006年10月25日 (水)

「蔦模様血染御書」の上演台本と錦絵

大阪松竹座・十月花形歌舞伎「染模様恩愛御書」は,大盛況のうちに明日千穐楽を迎える。一足早くマイ千穐楽を済ませてしまった。エントリも書いた。気になっていた小ネタで締めくくる。
舞台写真入りの筋書きを拝見して驚いた。百年ぶり幻の血達磨狂言の復活とあったが,「蔦模様血染御書」は実はたいへんな人気狂言で,昭和10年まで上演が続いていたようだ。その前身となる作品は18世紀初頭に遡るとか。国会電子図書館に上演台本も残されている。プリントすれば充分読める。錦絵も電子アーカイブに保存されていて,三枚組のものなど合成してみるとなかなか興味深い。
本題,ブラボーな奥方様の防災頭巾が画像として残されている\(^O^)/。そーだったのか。
切腹の場の演出は元台本にはなく,新演出だった(^O^)!やはり!
All Aboutの五十嵐さんのサイトに江戸時代の記録も含め詳しい~記事が掲載されている。嵌られたようだ。

にほんブログ村 トラコミュ 歌舞伎へ
歌舞伎

拝見するまで,台本と錦絵を元に,猥雑と混沌の明治初期,月岡芳年風,絵金好みのあぶな絵,泥絵具の装置と大出血,生レバー系で仮想上演をしていたが,意表を突いた穏当,洗練,上品,リリカルなもので,染五郎丈の気高い精神性にすっかり心を洗われてしまった。ポスターがブルー系に変わったときに気付くべきであった。
関西に思い入れを持っておられる染五郎丈と,上方を拠点とする役者さんたちの熱い連帯が何かを変えたことは確かだ。

しかし,ノベルスが原作と銘打って出版されているのに,見当違いの明治22年の初演台本を探す自分の愚かしさが情けない。

|

« 「染模様恩愛御書・細川の男敵討」ボーイミーツボーイ! | トップページ | 平幹二朗氏のオセロ »

歌舞伎」カテゴリの記事

コメント

>はるきさま
連日のご訪問ありがとうございます。五十嵐先生は明治22年どころか,正徳年間にまで遡って考察しておられましたので,なんだかホッでございます。
そーです。愛のドラマです。愛によって敵味方に分かたれた…。人気沸騰は当然です。いつの世も正しい結論を出すのは,自由な発想の若い観客に他なりません。
その若い観客さま方がずーと観劇できる幸福を維持できますよう祈るとともに,この舞台をご覧になれなかったお方さまに思いを馳せずにいられません。どっちにしても涙もろい年寄りはヨヨヨでございます。

投稿: とみ | 2006年10月27日 (金) 00時47分

とみさん、こんばんは。素敵なリンクを有難うございます。
錦絵、今回はPCがお利口にフリーズしなかったので、ちゃんと見られました。極彩色の妖美な画面に血が騒ぎます。整った二枚目の左團次さんのこの舞台を見たら、一体私はどうなってしまうのでしょう?
こういう演出でも見てみたいですが、今回のように、愛によって善と悪の間に揺れ動く人間に主眼を置いた演出も奥が深く、骨太で本当に素晴らしかったですね!!
五十嵐さんのサイトも見せて戴きました。延夫さんについての評、私も同感でしたv

投稿: はるき | 2006年10月26日 (木) 22時38分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/106008/12429655

この記事へのトラックバック一覧です: 「蔦模様血染御書」の上演台本と錦絵:

« 「染模様恩愛御書・細川の男敵討」ボーイミーツボーイ! | トップページ | 平幹二朗氏のオセロ »