仮名手本忠臣蔵「塩谷判官切腹の段」は「通さん場」
国立小劇場九月文楽公演は仮名手本忠臣蔵を三部制で通し上演中。ご休演が多く,配役に変更多数。
名場面の連続だが,第一部四段目「塩谷判官切腹の段」は,とりわけ哀切である。頼みの大星由良之助に一目会いたいという願いも検分役に聞き入れられず,無念を残しながら腹に九寸五分を突き立てたまさにそのとき,その人が到着し,苦しい息の下から仇討ちを託すという見てきたような虚構である。息詰まる緊迫感を阻害しないよう,客席の出入り禁止の「通さん場」として上演する伝統がある。。
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コメント
>はるきさま
そういえばワタクシがお邪魔ばかりしていますね。なんせ,田舎もんですので情報量と質に差があります。猫も飼ってませんし…。猫のモデル募集中。
この札,感動的でしたので撮影しました。通さん場は,四段目全体でなく切腹の場だけだそうです。
全段見たかった~。
あ,国立小劇場で文楽初めてでした。字幕は縦書き左右ですが,あれは視野から外れすぎの気がしました。
投稿: とみ | 2006年9月23日 (土) 01時02分
とみさん、御無沙汰しています。
「忠臣蔵」の「通さん場」とは、「四段目」全てをいうのだと思ってましたが、特に「塩谷判官切腹の段」がそうなのですね。じゃあ、アノおばさん達の途中入場はOKだったのか…。
ナマの芸能の場合、その世界を壊さない心意気って大事ですよね。私も、そういう観客になれるように精進致します。
投稿: はるき | 2006年9月22日 (金) 23時34分