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2006年9月18日 (月)

第1回若伎会・感想の前に整理

第1回若伎会17日(日)夜の部を拝見。会場は本町の御堂会館。
上方歌舞伎塾出身者の会をということで,坂東竹三郎丈が制作企画,演出及び出演全て手作りで創りあげられた。
片岡秀太郎丈もご指導だけでなくご出演も!
なんせ人数が少ないところ,昭和26年以来の通し上演で,全員出ずっぱりの大活躍。
実録忠臣蔵「義士銘々伝」四幕十一場を整理するとこうなる。
【序幕】
 松の廊下 吉良に麻裃の略装をいたぶられる。 
 江戸城控えの間   
危機管理&忠義の源五の機転でお着替え
 松の廊下       しかし,源五の諫めを忘れて,ぶち切れ
 田村右京太夫邸の場 源五と別れの時間が許される。
               内蔵助に血染めの九寸五分が届く。
 竹三郎丈舞台挨拶  吉良の装束のまま塾生の頑張りをご報告
 次月大阪松竹座公演の宣伝も抜かりない吉良殿

【二幕目】
 山科大石邸座敷の場 御母堂に不忠と遊蕩をなじられる内蔵助
 三島本陣座敷の場  内蔵助と垣見の虚々実々の交流
【三幕目】
 赤垣源蔵徳利の別れの場 兄に見立てた羽織と杯をくむ源蔵
 神明通枕水の表の場 小山田は身を落としたお雪に出会う。
 枕水亭の座敷の場  お雪に落ちた小山田は大事に遅れる。
【大詰】
 本所吉良邸討入の場  全員見せ場の討ち入り
 本懐引き上げの場    本懐を果たし吉良は首に…。
 南部坂で待てない気の短い瑶泉院,戸田の局がお出迎え(爆)
 隣家の土屋氏,追っ掛けの垣見氏もお出迎えで大団円
 カテコ オールスタンディングで幕は何度も上がる。

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歌舞伎

役者さんで整理する。()は師匠のご尊名(敬称略)
全員,個性に相応しいはまり役が振られている。配役表に竹三郎丈の塾生への限りない愛がある。唯一通し役で舞台上におられる上村純弥丈が縦糸になって混線を救っておられる。間違いがあればご指摘願いたい。
【卒塾生】
片岡 千壽郎(秀太郎)(桐島左門,抱えお雪,矢頭右衛門七)
片岡 千志郎(秀太郎)(浅野内匠頭長矩,小山田庄左衛門)
片岡 千次郎(我當)(片岡源五右衛門,兄嫁おさみ,小林平八郎)
片岡 松次郎(仁左衛門)(大石内蔵之助,赤垣源蔵)
片岡 佑次郎(我當)(田村右京太夫,下山伊左衛門,神崎与五郎)
片岡 りき彌(秀太郎)(大石妻およし,勝田新左衛門)
坂東  竹雪(竹三郎)(下女お杉,岡野金右衛門)
片岡 當史弥(我當)(女将おきん,富森助右衛門)
上村  純弥(吉弥)(大石主税)
中村  鴈祥(藤十郎)(脇坂淡路守,堀部安兵衛)
中村  鴈大(藤十郎)(寺坂吉右衛門,磯貝十郎左衛門他)
片岡 當吉郎(我當)(竹林唯七,不破数右衛門)
片岡 松四朗(仁左衛門)(伊達左京亮,吉良家付人,前原伊助)
坂東  竹朗(竹三郎)(女中お累,杉野十平次)
【賛助出演】
片岡 當十郎(下男甚兵衛,下男半助,吉良家付人)
片岡 當次郎(大詰・吉良上野介)
片岡 比奈三(花車お品,女中おきた)
片岡 和之介(女中おさだ)
片岡 千蔵(梶川与惣兵衛,お累兄甚八,吉良家付人他)
中村 扇之丞(女将お幸)
【特別出演】
片岡 秀太郎(蔵之助母・千壽,瑶泉院)
片岡 愛之助(三島本陣・大石内蔵之助,土屋主税)
坂東 竹三郎(序幕・吉良上野介,戸田の局)
坂東  薪車(垣見五郎兵衛,吉良家付人)

感想は後ほど

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コメント

>るみさま
コメントありがとうございます。
上方歌舞伎会もあるけど,塾生だけの勉強会がないことと,台詞劇の練習になるということで企画なさったようです。
ここまでも血のにじむようなお稽古があったことでしょうし,これからも修行の道は続きます。この日の達成感を胸に頑張って頂きたいです。

投稿: とみ | 2006年9月18日 (月) 19時53分

社員旅行と重なったので諦めた若伎会。
やっぱり行きたかったです。
配役を見ているだけで、ワクワク。
最近、若い方々の活躍を見るのが実に楽しみです。
これからも歌舞伎ファンの一人として、温かく見守っていきたいと思っています。

投稿: るみ | 2006年9月18日 (月) 13時49分

>藤十郎さま
はい,若者を大切にし,独り立ちできるよう育てておられるのはここだけかもしれません。企業や社会がいう即戦力。そんなもん転がってる訳おません。誰かが育てた能力や若い肉体のみを使い捨てにする現代社会に警鐘を鳴らさずにはいられません。ここだけにあるから,愛しく思えます。
秀太郎丈は若い彼らがひとかどの役者になることを願うと明言しておられました。確かなレールがあるとも思えない道筋を走り続ける師弟に限りない拍手を…。

投稿: とみ | 2006年9月18日 (月) 10時19分

なんだか、「嬉しい公演」という気がします。
こういうの、ほんとうに嬉しくなります。
記事を拝読していて、心がホカホカしました。

投稿: 藤十郎 | 2006年9月18日 (月) 09時45分

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