博士の愛した数式
博士の愛した数式
監督: 小泉 堯史
出演: 寺尾聰,深津絵里,齋藤隆成,吉岡秀隆,浅丘ルリ子
(C)「博士の愛した数式」製作委員会
新学期,教壇に立つ若い数学教師は,自分に数学の愛おしさを教えてくれた数学者のことを語り始める。彼の母は家政婦の仕事で生計を立てていた。彼が10才の冬,ある数学博士の世話をすることになる。依頼人は,交通事故で足に障害を持つことになった義姉であった。
博士は同じ事故で脳を損傷し,記憶は80分しか保たなかったが,数字や数式に驚くべき記憶と想像力を示し,数学を通じて母と心の交流を深める。10才の彼も,母の勤務先を訪れ,博士と楽しいときを過ごしたり,同じ球団の贔屓であることから,共に野球を楽しむようになった。
博士と母子との心の交流を,淡々とあざとくなく描く。博士の記憶は10年前から一日しか経っていなく,贔屓球団の人気投手も永遠に現役のままである。映像は,博士が住む離れと周辺の野原に限られるが,1980年代のプロ野球,能楽の「江口」が,博士の記憶が止まった日として登場する。
博士が,数字,数式,図形のなかに愛を見出し,語る場面が感動的。主人公達の心は,数学を通じて無限と永遠に結び合わされる。オイラーの公式に感極まり涙するなど聞いたことがないが,この映画を見れば,数式に泣ける。不思議。ラッキーナンバーは28である。
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コメント
>アクアさま
ようこそ拙宅へ。
原作はベストセラーでしたね。やはり読まなくては…。
回想は2段階になっているのですね。プロ野球の知識があれば感涙もの間違いなさそうです。
清浄な心を持ち,ささやかな幸福を求める主人公達に心洗われます。奢る心を戒めなくてはなりません。
投稿: とみ | 2006年3月 8日 (水) 01時16分
こんばんは、とみさん。
遅くなりましたが、TB返させていただきました。
原作では、プロ野球を見に行きます。そのときのルートたちのどきどき感がとても素敵です。ぜひお読みになってください!
投稿: アクア | 2006年3月 8日 (水) 00時34分
>悠さま
駆け込みで見ました。一時ハートフルヒューマンドラマにはまり,ミニシアターに通った時期があるのですが,最近は金満映画に走っています。(_ _ )/ハンセイ
原作も読んでいません。更に反省*反省。
少年野球チームの背番号や,ウインドブレーカーのナンバーに,泣ける方は泣けるのでしょうが,基礎知識がないため,帰宅して調べなければなりませんでした。
おー時雨西行と見ていましたが,これも調べて江口と判明。猛省。
反省の階乗となった映画でした。
投稿: とみ | 2006年3月 4日 (土) 19時52分
能「江口」原作にはないそうですね。義姉@浅丘ルリ小の苦悩ー救いは、もう、能で表現しとこー、観客に、わかんなきゃ、それでも、いいや、ってとこでしょうかね。
遊女、じつは、菩薩(宿屋の亭主じつは知盛みたいなもんですかね)ってのが、江口ですが。
投稿: 悠 | 2006年3月 4日 (土) 11時13分