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2006年2月 3日 (金)

一力に連獅子が!(節分のお化け)

ほんに今宵は節分である。
節分のお化けとは何?と友人が不思議がっていたのをきっかけに記憶が蘇った。「節分の日に男は女装,女は男装し,町を練り歩いて楽しむ花街の行事やん。」と,いうと「それは日本のことですか。」ときた。
ちゃうちゃう。ハロウインと間違えている。もっと倒錯的である。
幼少時に日本髪結って着物を着せてもらわなかったかとたずねても,今や知る者は少数派のようだ。
お化けとは,自分と違う格好をすることによる厄除けや祈願である。子供が娘の格好をするのは,美しい娘に成長し,良縁を願うものである。上方の商家や花街の行事で,昭和四十年頃までは盛んに行われていたとか。昭和四十年以降の生まれの者は知らないはずだ。
お化けに出会いに祇園界わいに出向いてみよう。

花見小路四条の一力の前で張り込む。雪が降ってくる。一体ワタクシは何をしているのか。思いの外,舞妓さんは舞妓さんの,芸子さんは芸子さんのお姿である。日本中で最もお化けに会える確率の高いここで会えなかったらお化けの明日はないはず!寒い!
出た!
紅白の毛も鮮やかな連獅子!花見小路をむくつけき舞妓さんが!大衆演劇の太夫さん風のお方も!
お化けウオッチングの同志は少ない。フラッシュは失礼なので写真は遠慮したが,ちょっとしたタイムトリップを楽しめた節分の宵であった。

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旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

>恵美さま
上方の商家で一般的に行われていた行事であることを思い出させて頂きました。花街に残るのみというのも寂しいかぎりです。
京都はいつもどこかの社寺で祭りが行われています。神性や霊力が宿るとされているトポスがそこかしこにあるまちですから,心を研ぎ澄ませれば見えてくるものもあることでしょう。
>スキップさま
恵方巻を頂くのは比較的近年に上方発信で一般的になった行事のようです。豪華な巻きを目で楽しませて頂きました。ありがとうございました。
>tsudoiさま
思い立ったのは,突然のことでした。降ってきた雪に触発されたからでしょう。文化に出会いにとはお恥ずかしい。祇園に飲みに行こうとしたのと同次元です。
>るみさま
根拠はありますよ。舞妓さんや芸妓さんは,一つのお座敷を二時間単位で回られます。人力車やタクシーを目当てにするので,見当つきます。舞妓さん姿の男性はホストや芸人さんたちかもしれません。祇園は通りも劇場。お茶屋の座敷に縁のない者にも,垣間見る楽しみを与えてくれるまちです。

投稿: とみ | 2006年2月 5日 (日) 23時22分

お~!!
京都にはそんなお化けもいらっしゃる(?)のですね。
それは初耳です。ぜひ見てみたいものです。
しかし、寒空の下、お化けに会えるかも分からない中で張り込まれるとは、さすがとみ様。
その心意気、見習わせて頂きます。

投稿: るみ | 2006年2月 4日 (土) 19時31分

きょうおとみさんの、髪結っぽい倒錯しなかったー。
花見までお方が倒錯ー!

投稿: BlogPetの獅子丸 | 2006年2月 4日 (土) 12時33分

微かな記憶に「おばけ」のことがあります.
お書きになられている記事を読んで,そやそやと思いました.
そやそや程度の記憶しかなかった訳です.
しかし,一力の前でこの寒空で張り込みをされておられたとは凄いことやと関心致しました.文化を支える心意気のようなものを感じます.
とっても今夜は寒いのでお風邪などめされませんように.

投稿: tsudoi | 2006年2月 4日 (土) 01時27分

とみさま

TVニュースでこの「お化け」をイベントとして京都駅前で披露している映像を見ました。美しいのやら恐ろしいのやら、いろんなお化けがいました。
それにしても、私が恵方巻ぱくついている間にとみさまは一力の前で張り込みとは・・・(笑)!でもちゃんと出会えて、幸先よい立春とお見受けします。

この週末はお江戸ですね。寒気厳しいということですが、お風邪など召されませんよう。気をおつけになって行ってらっしゃいませ。

投稿: スキップ | 2006年2月 4日 (土) 00時15分

とみさま
おばけを待ち伏せるとは、大胆な行動ありがとうございます。
待ち伏せにおののき、出るに出られぬおばけを想像しております。
連獅子、中村屋の三連獅子ならツウですね♪
ついでにおとみさまも何かされてはいかがでしょう?
う~ん・・・ふたりで二人道成寺、いや二人證誠寺でもします?

投稿: 恵美 | 2006年2月 3日 (金) 23時23分

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» 節分 [酔うて候]
夜になって、錦(飲み屋街)のコンビニに入ったら、 名古屋山三がいた(笑)。ちょっ [続きを読む]

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