心中への招待状 小林恭二著
河竹黙阿弥と幕末のお江戸を,「三人吉三」を題材に考察した前著作「悪への招待状」の続編。近松門左衛門の「曽根崎心中」を,消費経済に沸騰する元禄の大坂の社会と文化背景を詳細に取材し,曾根崎以後の日本人特有の心中文化にまで言及する問題作。
なぜ,「曽根崎心中」は恋の手本となるだけでなく,後の世の心中そのもののあり方まで変える力を持ち得たのか。現在演じられている脚本と,大近松の原典と比較しながら解き明かす。読後には快哉が…。
一月の歌舞伎座や二月の国立小劇場文楽公演に行く前に,或いは観劇してから読んでもスッキリする。
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この記事へのコメントは終了しました。
コメント
>ゆきよさま
コメントありがとうございます。
小林氏の著作は引き込まれますね。
これまで,書評系には手を染めていませんでしたが,メモのつもりでアップしてみました。観劇の楽しみを増すものという視点でときおりチャレンジしてみます。
ワタクシは,明日が「獅子を飼う」!です。劇場もお芝居も楽しみです。
投稿: とみ | 2006年1月14日 (土) 20時21分
おとみさま
こんばんは。
本のご紹介、ありがとうございます。「悪への招待状」で小林恭二氏にはまった私は、続編というだけで興味深々です。
明日本屋に走ります!!
投稿: ゆきよ | 2006年1月14日 (土) 00時46分