ベニスの商人
京都市中京区四条烏丸の旧丸紅ビル・COCON烏丸に京都シネマが移ってまもなく一年。シネマは健在である。
13日,マイケル・ラドフォード監督ベニスの商人を見た。アル・パチーノ,ジョセフ・ファインズ,ジェレミー・アイアンズ。映画らしく,風景が美しく,風俗や社会的背景も原作の戯曲を補ってしっかり描かれている。
運河はもちろん,ラグーナやベルモントの島がお芝居では見られないのでうれしい。映画に期待する者の気持ちになって作って下さったのか親切。そういえば,イル・ポスティーノも海の風景が美しかった。
キリスト教徒とユダヤ社会との深刻な対立も不偏的な目で良い感じ。何より主演でないタイトルロール,ベニスの商人・アントーニオが際立っている。
シャイロックの大悲劇として演出されるものや,アントーニオをバサーニオと同年代の軽佻浮薄の若者と同列に扱う演出も好きでない。安心して見ていられてナイスである。
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コメント
>悠さま
ベニスの商人やってると気づいたのがラッキーでした。こまめなチェックが肝心ですね。ことば,言葉,詞の悠さまにあやからせていただきたいものです。
投稿: とみ | 2005年11月18日 (金) 19時40分
私は、ベニスの商人=シャイロックのことだと、映画をみる直前まで、思い込んでました。
私も、京都シネマでみました(^^ゞ。
最初の、つば、ぺっっ、ってので、監督の意図=人間関係がわかっていいや、と思ってました(^^ゞ
投稿: 悠 | 2005年11月13日 (日) 22時39分