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2005年10月

2005年10月31日 (月)

大津祭が行われる天孫神社

大津市京町の天孫神社。
大津祭は,元禄,安永年間に現在の曳山がととのえられたという。
10月9日の本祭にはカラクリの工夫が凝らされゴブラン織りや,装飾金具に飾れた13基の曳山が市内を巡行する。
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2005年10月28日 (金)

太宰府天満宮です。

九州国立博物館は太宰府天満宮に玄関がある,不思議。
教科書に出てくるぶっちぎりの国宝を一度に見た。

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2005年10月27日 (木)

博多にて

博多リバレインの博多座前。
町中のどの店もおいしそうなものがいっぱい。できれば,先月来たかった。玉様お嬢の筋書きを入手。

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2005年10月23日 (日)

劇団四季・アイーダ・マイ千穐楽

京都アイーダは来週の日曜日が千穐楽。一週早く23日,マイ千穐楽を済ませた。
まずはキャストから。
『アイーダ』−本日の出演者−
アイーダ:井上知恵  アムネリス:シルビア・グラブ 
ラダメス:阿久津陽一郎  メレブ:有賀光一
ゾーザー:大塚 俊 アモナスロ:石原義文
ファラオ:勅使瓦武志 ネヘブカ:井上麻美
【男性アンサンブル】
脇坂真人/山口博之/朱 涛
萩原隆匡/秋山光二/川東優希
影山 徹/沼沢 勉
【女性アンサンブル】
村井まり子/南 千絵/上延 綾
加藤久美子/久下紘子/田邉杏奈
松下 沙樹
主要キャストは,井上智恵,阿久津陽一郎,シルビア・グラブのお三方。

やはり,大塚さんのゾーザを中心とする脇坂さんや景山さん他壮年イケメン軍団に目が釘付け。大塚さんが軍団になる日もあるとか。
初めて拝見するお方は,シルビア・グラブさん。完璧ボディとフェイスとパワフルな歌声。求心力が抜群。台詞のお声が劇団四季の生え抜きさんと少し違う。
井上さんのアイーダは,使命感に溢れる王女様らしさがアップ。誇り高く勇敢で正しいアイーダであった。高音域の声量が伸びやかになっておられ,お芝居に心地よく酔えた。
ラダメスを演じる阿久津陽一郎さんは,優しさがさらに細やかになられ,最後の裁きの場での「アイーダに会えて生まれ変わることが出来た。」という台詞ではもう大泣きだった。
しばらく,アイーダともお別れか。また,どこかの劇場で拝見することはあろうが,関西での二年近くの楽しい日々をありがとうと言いたい。

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2005年10月20日 (木)

芸術祭十月大歌舞伎夜の部日高川他

10月9日芸術祭参加十月大歌舞伎夜の部
引窓,日高川,河庄を見た。昼夜通しで見応えある作品漬けの一日であった。
日高川は,昨春,京都南座において,坂東玉三郎特別舞踊公演で,紀州道成寺と共にかけられた丈の意欲作である。義太夫の名曲に乗せて人形振りで演じられる。主遣いは尾上菊之助丈。船頭に坂東竹三郎丈のご養子の蒔車丈。良い景色。
清姫は,去った恋人・僧安珍を追って日高川河畔まで来たが,船頭は安珍に言い含められ乗船を拒む。進退極まり,妄執の鬼と化した清姫は,見る見るうちに変容し,日高川にざんぶと飛び込む。泳ぎ渡る姿は完全な蛇体であった。
高い身体能力と技術だけが可能にする大胆な振り。芸術として再構築する丈の気迫は鬼気迫る。おん顔も人形以上に無表情で怖かった。船頭の蒔車丈も,玉三郎丈の怖い怖いおん顔を向けられながら大健闘。清姫の左手と左遣いさんとのコンビネーションが秀逸。足遣いを含め全ての黒子さんたちのチームワークの良さが際立った。
さて,主遣いは菊之助丈。人間らしく素敵であった。真に優れた人形遣いさんは,存在が消えたり,人形に使われているかのように見えるので,その方向性で,菊之助丈の習熟度アップに期待したい。もう一度拝見したいものであるが…。
引窓。左團次丈が超プリティ。
河庄。9日は,雀右衛門丈が,小春をなさっていた。いじらしくはかなく無力な15歳の少女。雁治郎丈の治兵衛は,演技の域を超えたリアリティ。人間国宝と人間重文クラスの役者さんたちの揃い踏みは,とてつもなく凄いものを見せていただけた感があった。

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2005年10月18日 (火)

☆新感線・吉原御免状

16日(日)☆新感線・吉原御免状を大阪梅田芸術劇場で見た。
オリジナル伝奇剣劇で人気の☆新感線が,旗揚げ25年目にして,初めて原作ものを引っ提げて勝負に出た。華やかな才能と手堅い考証で彗星のように文壇に登場し,忽然と去った隆慶一郎氏作,傑作剣客時代小説吉原御免状の完全劇化である。主演はおなじみの堤真一氏,相手役に美貌と天然の松雪泰子氏。古田丈,高田氏等劇団員の皆様は,敵役やキーパースンにまわる。
物語は,明暦三年,振袖火事で焼失した吉原が,復興再整備で甦るその日に始まる。一人の清々しい青年剣士が,肥後の山中から,大江戸吉原の庄治甚右衛門を訪ねて門をくぐった。
たちまち,鋭い剣戟と,権勢を誇る花魁の秋波に見舞われる。青年の名は宮元武蔵に師事する松永誠一郎。旗本奴,柳生一派,表面的な鍔迫り合いの裏には,誠一郎の出生にもかかわり,遊里吉原創設にまつわる壮大な秘密が隠されていた。
謎が謎を呼ぶ面白さ。スピーディでだれ場がない展開。長い,たっぷりのチャリ場と奇想天外な小道具の出没に期待する☆新感線の固定客には少し寂しいが,これだけ面白かったら大満足。刮目して見るべし。

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2005年10月16日 (日)

加藤健一事務所・審判

15日,京都府府民ホールアルティで,加藤健一事務所「審判」の京都公演を見た。
「審判」は,バリー・コリンズ脚本モノローグドラマの最高傑作の一つ。真に実力を有する俳優だけが挑むことが許される最高峰である。既に数々の賞を得て確立された定評を持つが,加藤健一は,旗揚げ25周年記念公演の掉尾を飾る演目にこれを選んだ。

第二次世界大戦中,修道院を陣取る攻防戦の最中,ドイツ軍の捕虜となった7人のロシア人将校は,撤退するドイツ軍に修道院の地下室に置き去りにされた。二人が60日後に救出されたが,一人は精神を病み,唯一人正常な精神であったアンドレイ・ヴァボフが軍事法廷の証言台に立たされた。
何が起きたのか,恐れず耳を傾けよ。裁かれる側が裁くものに厳しく問う。罪とは…。裁く則とは…。

150分休憩無しのモノローグ。ワタクシメには,言葉が見あたらない。ただ,一人の証言者ヴァボフが,すでに去った6人を語るが,あたかもその人たちが舞台上にいるかのような臨場感。演劇の力の凄さにひれ伏す。
加藤健一事務所のハートウオーミングヒューマンコメディももちろん好きであるが,これは別格。土下座(m_m)。

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芸術祭十月大歌舞伎昼の部「加賀見山旧錦絵」

10月9日(日)歌舞伎座で芸術祭十月大歌舞伎(昼・夜)を見た。

お家騒動の渦中に身を投じた女たちの熱い戦いを描く,女忠臣蔵として人気の狂言。
多賀藩乗っ取りを企む局・岩藤に尾上菊五郎丈。商家の出身ながら優しい心根と明晰な頭脳で,息女大姫(中村隼人丈)の信頼が厚い中老・尾上に坂東玉三郎丈。困窮した浪人の娘で,武芸に長け忠心篤い尾上の召使のけなげな少女お初に尾上菊之助丈。当代最高のキャスティングを得て,期待は最高潮に達していた。
岩藤は,大姫に好かれている尾上を政的として憎み,ことあるたびに難儀を持ちかけていた。試合の場では,武術のたしなみがない尾上に,立ち会いを迫る。尾上の窮地を救ったのは召使お初。お初は奥女中たちを打ち負かし,岩藤にも勝ちそうになったところを尾上に諫められる。
しかし,岩藤の陰湿な報復が待っていた。兄で共犯者の弾正が,上使として尾上が預かる蘭奢待の香木を受け取りに来るが,香木は岩藤の草履にすり替えられていた。岩藤は満座の中,草履で尾上を打ち据える。
長い廊下を悄然と部屋に戻った尾上は,屈辱に消沈しながらも,自らの矜持と名誉の回復のため,命をかけた告発行為に踏み切る。
心配で胸もつぶれそうなお初は,主人の短慮を思いとどまらせようと,精一杯けなげに尽くすのであったが…・

玉三郎丈の尾上様は素晴らしいとしか申し上げようがございますまい。幸薄く出家を決めたいとけない大姫への悌心,お家を憂え愛と知力を尽くして戦う使命感,お初との心の絆,実はまだ若く一人の娘に戻れば心配してくれる親を慕う思い。才色兼備で非の打ち所のない女性ではあるが,歳若く,権力と武力に恵まれなかったことを,観客に,残念無念と思わしめ,涙を絞らせておられた。
10分休憩の後,長廊下を歩む尾上が音も無く鳥屋から出てこられるが,お姿からわかる憔悴の深さが衝撃。立っていることも,足を運ぶこともおぼつかなくなるほどの悲しみと無念が迫る。
自害の動機も,無力感や内向的で思い詰めるタイプであるという自己崩壊とは断じて違う。教机に告発状を備える美しい所作から,単に草履打ちが悔しいだけではなく,何とかしなくてはという一筋の思いが感じられた。
忠心篤く,優しいお姿と心根だけでなく,誇り高く知力に優れ,一派のリーダーとして戦った大きな尾上さまであったことが,悲劇を香気を添え,悲しみをより深くする,玉三郎丈ならではの人物造形であった。

菊之助丈のお初。仇討ちする強い女武芸者ではなく,女の子モード満点。素直,健気,一途,ピュア,可愛らしい,元気溌剌,菊之助丈のためにある全ての褒め言葉を尽くしても足りない。観客は,お初に自分の心を投影して見ているので,2500人の観客の代表として尾上に尽くしているのである。全ての台詞は観客の思いと一致する。責任の重いお役である。
特に今公演の菊之助丈は,二人の交流もさることながら,お初の独白や,一人のしどころで,観客の涙をぎゅーぎゅーに絞ったところが素敵であった。七月のNINAGAWA十二夜,一人の場面で観客の心を翻弄した成果か,玉三郎丈の独白の場面と勝負しておられるのか。どちらにしても,お二人の贔屓には息詰まる場の連続であった。

さらに「元の尾上部屋」には,新機軸が施されている。重要な泣きのポイントのネタバレになるので,また後日とする。
岩藤様は,やりすぎず,言動で底知れない憎たらしさを表しておられ,安心した。

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2005年10月 5日 (水)

日本に京都があってよかった。

10月に入って「日本に京都があってよかった」ポスターが菊川怜さんから,片岡仁左衛門丈にチェンジされた。芸術志向の自由人というイメージで秋らしい仕上がりとなっている。
撮影場所の京都市美術館まで良く見えてくるのが不思議である。ルーブル展もあとわずか。仁左様の階段も,ご贔屓様はご覧になってくださいませ。

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